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ベーコンがはみ出すサンドイッチ!渋谷『グレイン ブレッド アンド ブリュー』|by PARISmag

  • 2017.9.19
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毎日の暮らしのなかで少しだけ心が弾むような豊かさをお届けするWEBマガジンPARISmag(パリマグ)から、渋谷にあるクラフトサンドイッチの専門店『グレイン ブレッド アンド ブリュー』をご紹介します。

渋谷駅から歩いて15分ほど。渋谷警察署を左手に明治通り沿いをしばらく進んでいき、並木橋交差点を過ぎたら2つ目の大きな角を左に入っていくと、右手に『GRAIN BREAD and BREW(グレイン ブレッド アンド ブリュー)』が見えてきます。

扉が大きく開け放たれているので開放感があり、気軽に立ち寄れる雰囲気。今年7月にオープンしたこちらのお店は、クラフトサンドイッチの専門店です。

今回は、店長の中野さんにお話を伺いました。

世界中を旅してきたオーナーが始めたお店

株式会社リバーズというコーヒーの器具や雑貨を扱うメーカーで営業をされていたという店長の中野さん。コーヒータンブラーの「ウォールマグ デミタ」など、皆さんも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

「うちの会社はコーヒーに特化している会社ということで、オーナーの足利がコーヒーに合う食事を提供できる場を作れないかとずっと考えていたんです。

オーナーは出張でいろいろな国に行くのですが、どこでもサンドイッチを食べるくらい無類のサンドイッチ好きで(笑)。

それがきっかけのひとつとなり、リバーズが初めてプロデュースをする飲食店としてサンドイッチ専門店『グレイン ブレッド アンド ブリュー』をやることになりました」と中野さん。

サンドイッチのメニューは、オーナーの足利さん、シェフ、中野さんで開発しているのだそう。

「どこどこの国のサンドイッチという特定のサンドイッチを提供しているわけではないんです。

オーナーが各国で食べてきたいろいろな料理やそこで感じたインスピレーションを元に、僕たちならではの発想やアイディアを加えてメニューを作っています。

なので、かなりオリジナリティーのあるサンドイッチになったと思います」と中野さん。

中野さん自身もサンドイッチが大好きで、これまでの営業職から一転、試行錯誤しながらも、「なかなかできる経験ではないし、楽しそう」とお店作りを楽しんでいるそうです。

4種類のパンとの組み合わせが楽しいクラフトサンドイッチ

お店の一番のこだわりはなんといってもサンドイッチ!従来のサンドイッチといえば、作り置きして棚に並んでいるものが多いですが、こちらでは、注文を受けてから作ってくれるのです。

まるで料理を作るようにサンドイッチを丁寧に盛り付け、作り上げていく様子をカウンター越しに見ることもできます。

パンは「チャバタ」「ピタ」「トースト」「バゲット」の4種類で、それぞれのパンに合わせた具材をバランスよく組み合わせてそれぞれのメニューを作っているとのこと。

パンと具材の組み合わせで、現在は約15種類ものサンドイッチメニューがあるんだとか!その中から、いくつか注文してみました。

パンからはみ出すモンスター級のベーコン

こちらは、チャバッタを使ったサンドイッチ。「モンスタースタイル」という名前の通り、厚みのあるベーコンがどーんとパンから顔を出しています。

チャバッタは、オリーブオイルと塩こしょうで作られた、ヘルシーだけどしっかりとボリュームのあるパン。軽いのにもちもちとした食感がやみつきになります。

ベーコンのボリュームに圧倒されていましたが、野菜がたくさん入っているので女性にもおすすめです。チャバタのオリーブオイルの香り、たっぷりのお野菜、厚切りベーコンの肉々しさと塩気、バルサミコソースの酸味と甘さ、それぞれの味と食感のバランスが絶妙で、意外にもあっさりと食べられます。

ピタにぎっしり詰まった食感も楽しいラタトゥイユ

ピタパンに長い時間をかけて作られている自家製のラタトゥイユがぎっしりと詰まっているこちらのサンドイッチ。具材がたっぷり入っているので、ずっしりとした重さが。このピタパンサンドは、イスラエルのサンドイッチ「ファラフェル」から着想を得ているのだそう。

「イスラエルのファラフェルサンドって、食べてみると色んなものが中に入っているんです。その組み合わせや味の変化が楽しくて。ひと口ひと口何が入っているのかよく分からないけど、すごくおいしいし、重量もしっかりあるとことがいいなと思って、グレイン流にアレンジしました」と中野さん。

さっそく食べてみると、ラタトゥイユの中から大きめのミートボールが出てきたり、ナスやレンコンなどそれぞれ食感を残した野菜に出会ったりと食感の変化も印象的です。

また自家製のピタパンも粉のもふもふの食感で、粉の風味が感じられとてもおいしい!濃厚なトマトベースのラタトゥイユの味を優しく包んでくれます。

クリームチーズとレモンカードが添えられており、お好みでつけて味をアレンジすることも
中野さん曰く、ミートボールとラタトゥイユとクリームチーズ、この3つが合わさった部分を噛みしめた瞬間、最高のおいしさが味わえるんだとか。

ディップスタイルが楽しい!コンビーフたっぷりサンド

バゲットでいただくこのサンドイッチは、“ディップ”スタイルが特徴。日本ではあまり見かけないスタイルですが、アメリカでは一般的に家庭でも食べられている食べ方なのだとか。

こちらは中野さんが今年の4月にアトランタで開催された「SCAA(Specialty Coffee Association of America)」というアメリカのスペシャルティーコーヒーの展示会に行った際に、ディッブスタイルを食べたことがきっかけで生まれたメニュー。

現地で食べたグレイビーソースはあっさりとしていたスープのようなソースだったそうですが、さらなるアレンジを加えてより濃厚で複雑な味に仕上げたそうです。

グレイビーソースは、セロリ、にんじん、玉ネギをコトコト煮込んだソースで、そこにトリュフオイルを加えることでワンランク上のおいしい味に。

バゲットは堅すぎず食べやすい柔らかさで、ふわふわとほぐれていく自家製というコンビーフと相性抜群。また、ホースラディッシュソースの爽やかな辛味がピリリと効いていてくせになります。そのまま食べたり、ディップしたりすることで、味の複雑さや奥行きが増し、後引くおいしさに。

どのサンドイッチもはじめての味わいばかりでした。また、それぞれ具材とパンが一緒に合わさったときの食感や味のマリアージュが絶妙で、計算されつくされたサンドイッチなのだなと改めて実感することができたような気がします。

サンドイッチは現在シェフチームが試行錯誤しながら新メニューを考え中とのことですので、そちらも楽しみです。

おいしいサンドイッチには、おいしいコーヒーを

お店がサンドイッチと同じくらいこだわっているのがコーヒー。

「サンドイッチがおいしくても、一緒に飲むコーヒーがおいしくなかったらすごく残念じゃないですか。だから両方おいしいものを提供し、喜んでいただけたら1番うれしいですね」と中野さん。

コーヒーは、エスプレッソベースでいただけるお店オリジナルのブレンドと、コーヒープレスでいただけるシングルオリジンの豆を使っているものがあります。すべてスペシャルティーコーヒーというこだわりも。

ドリンクメニューで、秋から登場したのが、「抹茶ラテ」。実は今、ニューヨークでは抹茶ブームなのだとか。ニューヨークで抹茶ラテを飲んだときに、その甘すぎず苦味を楽しめる味が気に入って作ったもの。

日本では「抹茶ラテ」というと甘みの強いものが多いですが、抹茶の苦味もしっかり感じられ、ミルク感と程よい甘さで大人の「抹茶ラテ」という感じ。

また、スイーツメニューでイチオシというのが「フレンチトースト」。長時間アパレイユに漬け込むことにより、トーストというよりもプリンに近い食感で、ものすごくふわふわとしていておいしいのだそうです。

りんごのコンポートを添えたフレンチトーストと、秋に新しく登場した抹茶のフレンチトーストの2種類、どちらも気になります!

夜には、お酒に合うようにと考えられたサイドメニューも。フライドポテトやフライドチキン、ナッツ、ソーセージ、アヒージョから、なんとビーフシチューまで!時期によって変わるというクラフトビールも楽しむことができるとのこと。

お店は渋谷でありながら、落ち着いていて自然もあり、どこか懐かしいような雰囲気が感じられる都心とは思えない穏やかな立地にあります。

ランチにのんびりした空気の中サンドイッチとコーヒーを楽しむのはもちろん、仕事終わりに喧騒から逃れてクラフトビールとサンドイッチでリラックスタイムを過ごすなど、いろいろなシーンで楽しむことができそうですね。

時間の流れがゆるやかに感じられる空間で、丁寧に時間をかけて作られたこだわりのサンドイッチをじっくりと味わってみてはいかがでしょうか?

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