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女性上司からパワハラ! 指導と称して罵詈雑言。ついに我慢の限界が…

  • 2017.9.3
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男女の恋愛トラブルや会社での嫌がらせ、友だちとの金銭トラブルなど、どうしたら良いのかわからず、ひとりで抱え込んでいませんか? 周りの人には相談しづらい悩みこそ、法律のプロに相談しましょう!

指導と称して、罵詈雑言。ついに我慢の限界が…!

【20代の女性からご相談】口の悪い女性上司がいて困っています。とにかく部下の仕事を否定するのが好きで、彼女は「上司として指導している」と言っていますが、「のろま」「小学生にやらせたほうが早い」「無能な部下のせいで、毎日頭が痛い」などと、部下をののしっています。

精神的に辛くなって退職した同僚もいますし、私も我慢の限界です。こういった場合どこに相談すればいいのでしょうか。

部下を罵倒するのはパワハラ?

毎日のように上司に罵倒されると、職場で働く身としては非常におつらいと思います。このように、上司が部下を罵倒する行為は、パワハラ(パワーハラスメント)に当たる可能性が高いです。

厚生労働省の定義によれば、パワハラとは、「職場での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与えたり、職場環境を悪化させる行為」とされており、その典型例として、「同僚の前で上司に無能扱いされる」「皆の前で些細なミスを大声で叱責される」「必要以上に長時間にわたり繰り返し叱責する」などの行為が挙げられています。今回のような上司の暴言は、パワハラに当たる可能性が極めて高いと言えるでしょう。

これ以外にも、物を投げる、殴るなどの「暴力」はもちろん、無視する、悪い噂を流す、無理難題を押し付ける、必要のない仕事をさせられるなどの行為は、パワハラの典型例とされています。

どこに相談すれば良い?

パワハラ被害に遭った場合、はっきりと「やめてください」と伝えることにより解決できれば、それに越したことはありません。しかしながら、上司・部下の関係や、職場での立場を考えると、なかなかそうもいかないことが多いでしょう。

その場合はまず、会社の人事労務の相談担当者や、信頼できる上司に相談することが視野に入ります。最近ではハラスメント相談窓口を設置している会社も少しずつ増えてきていますので、内部で円満解決を目指してみましょう。

一方、そのような窓口がない、どうしても内部で相談しづらい、という場合には、都道府県労働局などの外部機関が相談にのってくれます。匿名で労働局等が対処することも可能ですので、「会社にばれたくない」といった場合でも、さほど心配する必要はありません。

パワハラ上司を訴えたい!

会社を退職する、上司が許せない、といった場合には、上司を訴えることも視野に入ります。その場合は、証拠があるに越したことはないので、毎日日記をつけたり、可能であれば録音するなどの証拠集めをしておくことをお勧めします。会社がパワハラに対して適切に対処してくれなかったような場合は、会社を相手取って裁判を起こすことも可能です。

裁判の見込みや、証拠の価値など、専門的な知識が必要となってくるので、裁判を検討する場合には、弁護士に相談することをお勧めします。

上司本人は指導のつもりであっても、罵倒される部下としては、非常な精神的苦痛を味わっているのが通常です。これが繰り返されると、精神的にめいってしまい、会社に足が運べなくなるような事態もありえます。我慢し続けることは絶対に避けるべきなので、「つらいな」と思った段階で、頼れる第三者に相談するようにしましょう。

■アディーレ法律事務所
篠田 恵里香(しのだ えりか)弁護士
東京弁護士会所属。東京を拠点に活動。債務整理をはじめ、男女トラブル、交通事故問題などを得意分野として多く扱う。
また、離婚等に関する豊富な知識を持つことを証明する夫婦カウンセラー(JADP認定)の資格も保有している。
外資系ホテル勤務を経て、新司法試験に合格した経験から、独自に考案した勉強法をまとめた『ふつうのOLだった私が2年で弁護士になれた夢がかなう勉強法』(あさ出版)が発売中。
『Kis-My-Ft2 presentsOLくらぶ』(テレビ朝日)や『ロンドンブーツ1号2号田村淳のNewsCLUB』(文化放送)ほか、多数のメディア番組に出演中。

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