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ニューヨークのおしゃれ&アート情報が知りたい人は注目!

  • 2017.8.31
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パリはやっと皆が長〜いバカンスから戻り、ラントレ(新学期)体制に。私もバカンスぼけから立ち直ろうと、まずは数年ぶりに行ったニューヨークの写真を整理しています。こうしてみると、なんとたくさんの発見があったこと! 万歩計によると、連日平均11kmを歩いたようです。

とにかく充実していたのは、アート分野。METでのコム・デ・ギャルソン展はもちろん、METの新館ブロイヤーでのエットレ・ソットサス展、クイーンズにあるイサム・ノグチ・ミュージアムまで、精力的に足を伸ばしました。中でもよかったのは、ちょうど本誌最新号のニューヨーク・ガイドでも紹介されていた、ユダヤ文化美術館(The Jewish Museum)でのフローリン・ステットハイマー(Florine Stettheimer)展と、ニュー・ミュージアム(New Museum of Contemporary Art)でのキャロル・ラマ(Carol Rama)展。前者は1920年代の上流社会の華が描かれた贅沢なパーティ・シーンや、着飾ったブルジョワの人物、後者は経済的にも家庭的にも恵まれなかった遅咲きのアーティストによる、苦悩の自画像やコラージュなど。バックグラウンドは対照的ですが、いずれも女性で、ナイーブなタッチ、簡略化された遠近法、大胆な色使いによるファンタジー溢れる作品を多く残しています。

ショップ巡りももちろん、幅広く網羅しました。コアな情報を持っている友人が連れて行ってくれたのは、デニス・ホッパーの娘、マリン・ホッパー(Marin Hopper)のショップ。アップタウンにあるアール・ヌーヴォーな佇まいの一軒家の二階に上ると、右手の部屋は彼女のラグジュリアスなバッグのブランド、ヘイワード(Hayward)のコーナー。左手にはデニス・ホッパーの写真のプリントや本から、オリジナル・ライン、ホッパー(Hopper)の帽子、Tシャツ、メンズバッグ、サングラスなどのセレクションが。一方ダウンタウンでのお気に入りは、ソーホーのインテリアショップ、元々は画家&彫刻家のタイラー・ヘイズによるBDDWです。ヨーロッパでは考えられない広大なスペースに、ミニマムながらクラフト感があり、どこか奇妙な家具やオブジェ、陶器などが次から次へと! 今回世界的なグローバリゼーション(一般化)を感じて、ニューヨークの街自体は面白いけど、お店は意外とどこも同じ……と思っていたところ、この二つはやっとアメリカらしい世界観を感じられたところでした。

Carol Rama展より。作風はナイーブだが、ところどころに“狂気”が感じられる。ステットハイマー同様、フレーミングにもひと技あり。

Hopper内観。一軒家の一室には、デニス・ホッパーによる写真作品のプリントや、彼の世界をインスピレーション源とした「ホッパー」のラインが並ぶ。

BDDW。左:キャンドル・スタンド。右:ヘイズ氏が故郷オレゴンの老舗を買い取って始めたベーシック・ウエアのラインM.Crowのうち、写真はハンドペイントを施した一点もの。

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