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犬山紙子「結婚当初『子どもが欲しい!』と思えなかった」その心の内は…

  • 2017.8.25
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犬山紙子「結婚当初『子どもが欲しい!』と思えなかった」その心の内は…

小誌でも活躍中の人気エッセイスト、犬山紙子さんの新刊が反響を呼んでいる。『私、子ども欲しいかもしれない。』は“子どもを持つこと”について真剣に考えた、自身初となる妊娠・出産・子育てに関する本だ。

「“女の人は結婚すると自然と子どもが欲しくなるもの”。世間ではそんなふうに思われていますが、『本当にそうなのかな…?』という疑問が昔からあったんです。私自身、32歳で結婚をしましたが、最初は『子どもが欲しい!』とは全然思えなくて。仮に子どもを持ったとしても、仕事と育児の両立ができるのかも、不安材料の一つでした。そこで、ためしに周りの人に聞いてみると、同じような気持ちを抱えている人が意外と多いことに気づいたんです」
子どもは欲しいけれど、育児や仕事との両立に不安を抱えている人、そもそも子どもを持つかどうか悩んでいる人、子どものいない人生を選択しようとしている人。そんな、さまざまな形の“どうしよう”に寄り添いたいと取材をスタートさせた。
「子どものいない友人から育児経験者まで、いろんな方に話を聞いたり、アンケートに答えていただきました。ありがたかったのは、どの方も『こうしたほうがいい/こうするべき』ではなく、『自分の場合はこうだったよ』という話し方をしてくれたので、まったく説教くさくならなかったところ。それで、大切なのは“どの道を選ぶか”ではなく、“自分の人生をきちんと尊重できるかどうか”なんだなと気づいたんです。子を持つかどうか、専業主婦になるかどうか…選択肢はいろいろあっても、その人が自分の人生を全うできるなら決して後悔しないし、幸せになれるはず。彼女たちの話を聞いていくうちに自分自身の気持ちも整理されていくようでした」

悩み抜いた末、34歳で妊娠、今年はじめに第一子を出産した犬山さん。本の中には、出産までの赤裸々な体験記も収められていますが…?
「妊娠中もBLを読んでいたとか、乳首が黒くなるとか、ゲームに課金したとかですよね(笑)。妊婦って、なんとなく“きれいな存在”みたいに思われるところがあるけれど、あくまで私は“犬山紙子”であって、将来この本を娘が読むことも覚悟の上で書きました。でも、さすがに“淫夢を6日連続で見た”というのは削らせてもらいましたけど(笑)」
いぬやま・かみこ エッセイスト。『負け美女』(小社刊)でデビュー。NHKラジオ第1『ごごラジ!』の月曜パーソナリティを務める。また小誌では「SanPaKuちゃんのわがまま気まま愛のRoom」を連載中。
妊娠、保活、仕事、2人目、自分の人生…。妊娠・出産・育児の“どうしよう”を悩んで考え続けた、建前なしの本音の話。完全無痛で挑んだ初めての出産体験記も収録。平凡社 1300円
※『anan』2017年8月30日号より。写真・小笠原真紀 インタビュー、文・瀬尾麻美
(by anan編集部)

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