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【12星座連載小説 最終話】~女たちの座談会~

  • 2017.8.23
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【12星座連載小説 最終話】~女たちの座談会~

12人の女性たちの生き方を、12星座になぞらえて紹介していくショートクロスストーリー『12星座 女たちの人生』。 キャリア、恋愛、不倫、育児……。男性とはまた異なる、色とりどりの生活の中で彼女たちは自己実現を果たしていく。 この物語を読み進めていく中で、自身の星座に与えられた“宿命”のようなものを感じられるのではないでしょうか。
文・脇田尚揮

今回は、連載小説『12星座の女たちの人生』に登場した、12人の主人公たち全員に集まってもらいました。
さて、どんな会話が繰り広げられるのでしょうか―――

牡羊座:竹内美恵(TVディレクター)
牡牛座:清水和歌子(保育士)
双子座:尾田由梨(アナウンサー)
蟹座:瀬奈亜矢(ブライダルプランナー)
獅子座:黒木真利子(経営者)
乙女座:鈴木沙耶(看護師)
天秤座:佐々木恭子(アパレル店員)
蠍座:須藤由紀(クラブママ)
射手座:戸部淳子(ジュエラー)
山羊座:山崎千尋(高校教師)
水瓶座:中野怜奈(IT事業)
魚座:和辻花子(占い師)

尾田:みなさん、こんにちはアナウンサーの尾田です。12星座それぞれの人生、いかがでしたか?
竹内:それぞれの生き方があって、感慨深いものがあったね……私は結局、彼と別れちゃったけど、TVディレクターとして自分が納得のいく番組が作れて満足してる。
中野:竹内さん、そういえば……私が開発したアプリの件、CM話が頓挫してしまってすみません……。
竹内:あっ、そんなに気にしないで。業界ではよくあることだから。営業の子がすごく申し訳なさそうにしていたけど、彼女にも気にしないでって伝えておいて。
佐々木:どんなアプリだったのか、気になるなぁ。
須藤:恭子ちゃんはアパレル店員という職業柄、新しいもの好きだものね(ミーハーっていうか……)。
佐々木:アハハ……(この腹黒・元クラブママ)。
和辻:まぁまぁ。私も占い師としてみなさんのお悩みを聞いて、色んな人生を垣間見させてもらえて光栄だったわ!
鈴木:先生、その節はお世話になりました。
山崎:私も先生に占ってもらいたかったなぁ。そう言えば、さあやは真司さんと上手くいってるみたいじゃない。
鈴木:まぁね。そういう千尋も、あの数学の先生と付き合ってるんでしょ?
山崎:ちょ、“さあや”、それは内緒っていう約束でしょ! もう。
黒木:はぁ……男がいるって良いわね……アタシ、まだカレシいないんだよなぁ。
戸部:いいじゃないですかぁ、彼氏がいないってことは、裏を返せばこれからまだ「誰とでも付き合える」ってことですから~。
黒木:ハハ……まぁそうね……(この女!)。
瀬奈:う~ん、でも戸部さんの言うことも一理あるかも。私もバツイチになってからしばらくは、独り身の自由を楽しんだクチだからね。まぁ、結局お見合いしたんだけど。
和辻:家庭があるって、良いわよね。何だか安心できるっていうか、自分の帰る場所があるっていうか……。
瀬奈:そうですね、私の場合、子どもに助けられた部分も結構あるんです。
竹内:結婚かぁ、良いですね……。私、今の仕事を続けてたらずっと独身かも。
尾田:私もですよ。この業界ってなかなか難しいですよね。
中野:(よく言うよ……この女子アナさん。そのうち、スポーツ選手と電撃結婚でもすんじゃないの?)
須藤:でも本当、家族って大切だと思うわ。
清水:私もいつか結婚したいなぁ。今の彼、慎重派だからきっと結婚の話をしても渋るだろうし……。
山崎:(私の元カレだってことは、死んでも言えない……!)
鈴木:う~ん、でも、結婚だけが女の幸せじゃないからなぁ。
戸部:そうですね! 家庭に束縛されるの、息苦しいし。
中野:(この二人、どっちも男をアッシー扱いしてるんだよね……)
瀬奈:まぁ、“お見合い”っていう形もあるし、今は恋愛しておいたほうがいいわよね。“花の命は短い”んだから。
一同:ゴクリ……(さすが説得力があるなぁ……)。
和辻:この中で、結婚願望ある人ってどれくらいいるのかしら?
―――清水、瀬奈、佐々木、山崎が手を挙げる。

和辻:なるほど、意外と少ないのね。
佐々木:私は、イイ人を見つけたから結婚したいなって思いました。
戸部:そうですよね。イイ人がいれば、即結婚してもいいかも。顔がよくて、お金持ちで、身長が高くって、私を誰よりも大切にしてくれる人!
一同:(バブリー……)
中野:まぁ、私なんかは仕事の方が楽しいから、今は男は良いかな(好美がウルサイだろうし)。
須藤:私も今はいいわ。男の人なんて、みんな“子ども”みたいで……疲れちゃう。
黒木:そうだなぁ……自分が尊敬できる相手じゃないと、アタシもムリかな。忙しくて構ってらんないわ。
竹内:ホントそう! 私なんて、年下の男にずっと寄生されてたもの。
山崎:年下かぁ。私も今の彼、年下なんですけど、本当“子ども”っていうか、女の気持ちを理解してくれてないっていうか……可愛いんですけどね。
清水・尾田・鈴木:(年下男子……ナイな……)
瀬奈:“フレイア”先生は、ご結婚されて長いと聞いているんですが、他の男性が気になったりとかはないんですか?
和辻:私だって人間だもの。主人とケンカもするし、ちょっと「良いな」って思った人もいたわよ。
戸部:え~! そうなんですか? スッゴク興味あります!
和辻:でも、なんていうかな、主人のことを「傷つけたくない」って思えるから、実際に何か行動に移すとかはないの。
戸部:なるほど……(私もクリスのことはもう傷つけたくないわ……)。
清水:分かります。
尾田:(この空気……不倫してたなんて、言えない)
瀬奈:(みんな、まだまだ青いわね。女はバツイチからよ。)
竹内:さて、と。そろそろお開きにしましょうか!
鈴木:そうですね、そろそろ時間ですし。
山崎:また、どこかでこうしてお会いできると良いですね!
清水:今度は、どこか貸し切って美味しいものでも食べましょう!
尾田:そうですね! 12星座の女子会なんて楽しいかもしれませんね!
一同:それじゃあ、またどこかでお会いしましょう!
こうして12星座の女たちの座談会は終わり、みんな、思い思いの気持ちを胸に秘め、それぞれの家路についたのでした―――
12星座の女たち ~Fin~
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(C) Nemanja Novakovic / Shutterstock

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