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見た目も味もこんなの初めて!褒められスイーツ「森のおはぎ」

  • 2017.7.28
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和菓子といってもいろいろあるけれど、家庭で作れて日本中みんな一度は食べたことのある「おはぎ」。この、庶民的なお菓子の専門店として注目を浴びているのが大阪府豊中市にある「森のおはぎ」。おはぎ専門店って、どんなお店?

大阪の下町で愛される、街のかわいいおはぎ屋さん

大阪の下町色が残る商店街に溶け込むように建っているおはぎ専門店「森のおはぎ」。オープンして以来、地元の人々のお茶のお供として、子供のおやつとして、ちょっとした手土産として愛され続けています。店は1坪ほどの小さなスペース。道路に面して開け放たれた店先には古くて味のある茶箪笥の上におかれたガラスのショーケース。その中に、つやつやと輝くおはぎが8種類並べられています。

おはぎの概念を覆す、芸術品のようなフォルムのおはぎ

定番商品は、大納言雑穀もち/深炒きなこ雑穀もち/ほうじ茶黒米もち/本醸造みたらし雑穀もち/くるみ黒米もち/揚ごま黒米もち(準定番)の6種類のおはぎ。それに、季節のおはぎが2種類ほど。あとはわらびもちと最中のみ。「見たことも、食べたこともないおはぎを作りたかった」と言う店主の森百合子さん。以前はテキスタイルデザインの仕事をしていたというだけあって、確かに見たこともない芸術的フォルムのおはぎです。取材当日の季節商品は「塩うぐいす豆雑穀もち」と、「花さくらよもぎもち」の春らしい2品。どちらも餡の甘さと、うぐいす豆や桜の塩漬けのほんのりとした塩気のバランスが絶妙。大きさも手頃なので、これならば女性でも2つどころか、3つ4つといただけそう。

甘さと、塩加減のハーモニー、そして深炒り黄粉の香ばしさに開眼!

定番の「北海道大納言雑穀もち」は、もちごめを大納言の餡で包んだ、一般的なおはぎ。しかし、シンプルな素材だからこそ餡とのバランスを考えてもちは力強い味わいの雑穀もちを使用。そして、黄粉のおはぎの黄粉は、香ばしさを際立たせるため深炒りに。ところが、これに先ほどの大納言のおはぎの餡を合わせてみると、どうもしっくりこなかったそう。深炒り黄粉の苦みには、定番おはぎの餡では甘さが足りない。そこで、甘さを調整した餡を別に用意。こうして、それぞれのおはぎに合わせた餡の甘さ、塩加減、もちの種類などを微調整して、現在の定番ラインナップが決まったと言います。

そこにあるのは、美味しいおはぎと、心温まる会話と笑顔

テキスタイルの仕事ではできなかった「お客さんの反応を直接見られる仕事がしたかった」という森さん。そして「自分の作ったもので人が幸せになる仕事がしたかった」とも。取材中も、ひっきりなしにお客様がやってきます。スーパーの袋を手にした老婦人は孫のおやつにと、深炒黄粉のおはぎを買っていきます。子供にはこの黄粉は苦いのではないかと思っていると、近所の子供たちは、森のおはぎの黄粉が大好きで、容器に残った黄粉を舐めてしまう子もいるのだとか。またあるご婦人は、ちょうど妊娠中だった森さんに自分の出産体験を話しながら「元気な子を産んでね」と森さんのお腹をさすっていました。森のおはぎには、美味しいおはぎと、森さんの笑顔と気さくな人柄にひかれた人々が集まってきます。

これを食べると笑顔になる、自分だけの元気のもとを探して…

最初は知人から「おはぎだけで大丈夫?」と言われたこともあったそうですが、真摯にものづくりをしていくうちに、1人、2人と「森のおはぎ」のファンが増え、今では週に何度も訪れるお客様もいるのだとか。森さんはこうしたお客様から元気をもらっていると言います。その元気が、毎日おいしいおはぎを作り出し、そのおはぎが食べた人を元気にしています。ここを訪れてみて、私も自分にとって「森のおはぎ」のような存在になってくれるお店が欲しいと思ってしまいました。どんなに嫌なことがあっても、あの店のあのお菓子を食べれば笑顔になれる。「森のおはぎ」のような、お店を探しに、ご近所散策に出かけてみませんか?
writer / カオリーヌ photo / 森のおはぎ、カオリーヌ

取材協力

おはぎ専門店「森のおはぎ」

大阪府豊中市中桜塚2-25-10
※阪急宝塚線岡町駅から徒歩7分

http://morinoohagi.jimdo.com

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