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フードジャーナリストの小松宏子さんがセレクト! 「老舗和菓子屋店の涼やかな和の甘味10選」

  • 2017.7.18
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うだるような暑さをしのぐ、ひんやり&ぷるぷるの、のど越しのいい和の甘味たち。フードジャーナリストの小松宏子さんに、なかでも特別に美味しい老舗の甘味をセレクトしていただきました。まさに老舗の名品に勝るものなし、手みやげとして差し上げる際の自信と安心感が違います。どなたにも必ず喜ばれる、もちろん自分のおやつとしても、おすすめのものばかりです。

花葛きり by『下鴨茶寮』


創業安政3年の歴史と伝統に彩られた『下鴨茶寮』。京都だけがもつ独自の文化や美しさを、料理やおもてなしの心を通じて、世界中に発信していくことを信条としています。まさに歴史ある『下鴨茶寮』の夏季限定のお菓子がこちらの「花葛きり」。「つるりと喉をすべる葛きりの食感と、とろりとした黒蜜の正統な美味しさが感じられます」という小松さんの言葉どおり、その美味しさはまさに一級品。奈良吉野本葛を使用し、歯ごたえと喉ごし豊かに丹念につくり上げるもっちりと弾力性のある食感は、一度食べると忘れられない味。生に近い食感にこだわり、作りたてを冷凍することで美味しさを閉じ込めています。「花葛きり」〈6個入り〉¥3,200、〈10個入り〉¥5,200 ※8月末日お届け分にて本年の生産は終了します。

 
■お問い合わせ先/下鴨茶寮 tel.075-692-2003(オンラインショップ) tel.075-701-5185(店舗の予約・お問い合わせ)

本わらびもち by『老松』


京菓子の伝統をふまえながら、形に、素材に、たえず新しい息吹をふきこむ有職菓子御調進所 『老松』。婚礼菓子、茶席菓子を中心に、いつも美味しい和菓子を生み出しています。そんな『老松』のなかで、嵐山店の喫茶で出され、開店当初よりずっと人気を誇るお菓子「本わらびもち」を持ち帰りたいという声に応えて生まれたのがこの缶入りの「本わらびもち」です。「貴重な本わらび粉を贅沢に使ったわらびもちで、独特のぷるるん感がたまりません。黒蜜も本当に美味しいです」と小松さん。風味を損なわず、いつでも美味しく楽しめる缶入りのタイプは、最強の手みやげ。国産大豆を絶妙な炒り加減で仕上げたきな粉と、時間をかけ低めの糖度で調製した黒蜜も、本わらびもちをぐっと美味しく引き立てます。「本わらびもち」〈1個〉¥340 ※オンラインストアでは〈3個入り¥1,120〉より購入できます。

 
■お問い合わせ先/老松 tel. 075-463-3050

水まんじゅう by『桔梗屋織居』


伊賀の風土とともに江戸時代より続く、菓子処『桔梗屋織居』。伊賀の歴史や文化を感じる和菓子の数々は、地元のみならず、多くのファンが全国に広がります。こちらの「水まんじゅう」は涼やかな水菓子。伊賀地域は関西淀川三川のひとつ、木津川源流の里、清流の輝きが込められた逸品です。最上級の国産葛を使ったトロリとした食感と、中のこしあんのハーモニーは絶妙!「ぷるんぷるんの食感とみずみずしい喉ごしが大好き」と小松さんの言葉どおり、夏にぴったりのさわやかなおまんじゅうです。「水まんじゅう」〈6個入り〉¥1,060 ※販売期間は9月中旬まで。

 
■お問い合わせ先/桔梗屋織居 tel.0595-21-0123

和の生姜ゼリー by『森八』


寛永2年創業、390余年もの歴史を誇る金沢の老舗『森八』。こちらの夏の和菓子といえば、葛菓子やゼリーが有名です。なかでも、小松さんのおすすめは「和の生姜ゼリー」。「夏バテ予防の生姜の冷やし飴のように、生姜のアクセントがほどよく効いて心地のいい涼やかさが真夏のお菓子にぴったり」とのこと。純良な国内産の生姜の風味と寒天の食感が、目にも舌にも最高の「涼」を感じさせてくれます。「和の生姜ゼリー」〈1個〉¥238、〈2個入り〉¥540、〈4個入り〉¥1,167(すべて税込) ※販売期間は8月末まで。

 
■お問い合わせ先/森八 tel.076-262-6251

したたり by『亀廣永』


銘菓「したたり」で知られる『亀廣永』。この「したたり」は、かつて洛中名水の一といわれた「菊水の井戸」にゆかりの深い菊水鉾に献上する菓子として生まれました。菊水鉾は、菊の露のしたたりを呑んで七百歳の長寿を保ったという中国の故事「菊慈童」の話に因んで作られた鉾で、菓銘もこの故事に由来しています。「京都の祇園祭には欠かせないお菓子。上品ななかに黒糖のコクがなんともあとを引く美味しさ。涼しげな琥珀色を愛でながらいただきましょう」と小松さん。原材料は、国産の黒砂糖のほかに、水飴、和三盆、寒天といたってシンプル。透き通るような琥珀色と、いまにも形が崩れそうな柔らかさは見た目にも涼しく、また、口に入れた瞬間に黒砂糖の控えめな甘みが広がり、ほろりとくずれるような食感は、まさに「滴る」よう。京都を代表するお菓子です。「したたり」〈1棹〉¥1,100


■お問い合わせ先/亀廣永 tel.075-221-5965 

京の夏 竹水羊かん by『二條若狭屋』


約100年にわたる菓匠としての歴史をもつ『二條若狭屋』。豊かな季節の息づきと風雅を伝える京菓子の奥深い世界が感じられる伝統ある和菓子の数々は、美味しい手みやげとして喜ばれています。この「京の夏 竹水羊羹」は、毎日届くみずみずしい青竹に、小豆、葛、寒天、など上質の材料だけを使って仕上げた水羊羹を流し込み、笹で封をした涼やかなお菓子。「竹筒羊羹のなかでも先駆的な存在。品のいいなめらかなこしあんは確かな美味しさ」と小松さんも絶賛。まさに清涼感あふれる夏の風物詩として誰からも愛されています。「京の夏 竹水羊羹」〈3本入り〉¥1,110、〈5本入り〉¥1,850、〈7本箱入り〉¥2,650、〈8本すだれ箱入り〉¥3,460

 
■お問い合わせ先/二條若狭屋 tel.075-231-0616  

ひやしあずき by『鈴懸』


創業90余年、『鈴懸』は「現代の名工」に賞された初代中岡三郎さんの教えに基づき、九州、博多の豊かな風土のなか、厳選した自然素材のみにこだわったさまざまなお菓子を作り続けている和菓子の老舗です。この「ひやしあずき」は、北海道「とやま農場」で採れた小豆を使用し、ふっくらと炊き上げた小豆を柔らかなゼリーに包んだ風味豊かな小豆寄せ。「舌の上でつぶれるくらい柔らかく煮た小豆は、さらさらと喉をすべります。優しい甘さは夏バテのときでも美味しくいただけますよ」と小松さん。まさに幸せに包まれる美味しさです。「ひやしあずき」〈1個〉¥400 ※販売期間は8月10日くらいまで。籠の詰め合わせなども可能です。

 
■お問い合わせ先/鈴懸 tel. 092-291-2867

涼一滴 by『紫野源水』


江戸時代創業の老舗和菓子店「源水」の三男に生まれたご主人が、生家で修業を積んだ後に創業した『紫野源水』。店頭に並ぶお菓子はどれも「源水」の流れを汲みながらも、研究に研究を重ねて生み出されたこの店ならではの味わいです。こちらのあずきの風味豊かな「水ようかん」と、白餡に炒ったごまをプラスしたほんのり甘い「ごま風味」の2種類がある「涼一滴」は、みずみずしくなめらかな口どけが夏のお菓子として人気の一品。「ぎりぎりの柔らかさに固めた水ようかんとごま風味、どちらもあっさりとした甘さが本当に美味しいです。涼しげな雰囲気も夏のおつかいものにぴったり」という小松さんの言葉どおり、優しく喉を潤してくれます。「涼一滴」〈1個〉¥420


■お問い合わせ先/紫野源水 tel.075-451-8857

生茶ゼリイ(抹茶) by『中村藤吉本店』


安政元年、茶商として創業した『中村藤吉本店』。「中村銘茶」としてさまざまなお茶を提供しているのはもちろん、美味しいスウィーツには定評があります。なかでも、この「生茶ゼリイ」は「お茶の香り高く、口どけもいいゼリイと、こしのある白玉のコンビネーションが魅力!」と小松さんがいうように、甘さを控えめにした濃いめの抹茶ゼリイと白玉、そしてあずきがぴったりはまって抜群の美味しさです。これぞお茶屋さんならではの伝統の味。幅広いファンがいるのもうなずける逸品です。「生茶ゼリイ(抹茶)」〈6個入り〉¥2,362

 
■お問い合わせ先/中村藤吉本店 tel.0120-137-555(オンラインストア)

夏羹 by『とらや』


室町時代後期に京都で創業した『とらや』。この老舗ブランドの夏限定の「夏羹」は、国産の果実と寒天を使い、素材のもつ自然な美味しさを生かして仕上げた逸品。「控えめながら、心に残る品のいい果実感が、なんとも美味。ゼリーではなく、寒天の食感がレトロで大好きなんです。まさに、夏羹の所以」と小松さんもいうように、やわらかな食感、すっきりとしたさわやかな味わいは、真夏のおやつにぴったり。パッケージ上面には、果実の絵をあしらっているのも可愛くてギフトにもおすすめです。 「夏羹」写真 ガラス器上、手前から右回りに、ぶどう・もも・れもん・あんず 各¥300 ※販売期間は8月中旬まで(限定生産につきなくなり次第販売終了します)

 
■お問い合わせ先/とらや tel.0120-45-4121(ご注文承りセンター)

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