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経産婦に多い! 産後の“尿漏れ”を改善するセルフケア

  • 2014.12.25
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【ママからのご相談】

産後2か月を迎えたママです。初めての育児でバタバタしているのですが、産後から、咳やくしゃみをしたときや、赤ちゃんを抱っこしようとちょっと力を入れただけで、本当に少しなのですが尿が漏れてしまうことが気になっています。恥ずかしくて誰にも相談できません。どうしたら治るのでしょうか?

●A. 産前産後の尿漏れで生涯苦しむことも!? 今日から鍛えよう!

ご相談ありがとうございます。ライターの川中です。

私も妊娠中から産後は、ご相談者さんと同じように尿漏れにひそかに悩みました。当時はまだ尿漏れパットが一般的ではなかったので、普段から生理用ナプキンを使いつつ乗り切った記憶があります。

●多くの人がひそかに悩む尿漏れ症状

そもそも、尿失禁にひそかに悩んでいる女性は多数いると見られています。恥ずかしさのせいか、実際に尿漏れを主訴として受診する方は多くないようですが、通院中の全年代の女性を対象に行ったアンケートでは、およそ50%の女性が、「尿失禁を経験したことがある」と答えたというデータが残っているほどです。

数多くの人が主に妊娠中や産後に1度は経験したことがある“尿漏れ”。それでも頻繁でなければ、「体調が悪かったのね」と割り切ることもできます。

しかし、それがしばらく続けば、気持ちが暗くなり、自分に自信がなくなって憂鬱になってしまうことも……。やはり排泄のことですから、すっきり治したいですよね。

●尿漏れは筋力低下が原因!

尿漏れの原因はさまざまありますが、その70%以上の方が膀胱周辺の筋力低下により膀胱の位置が下がってしまうことが原因で起こる『腹圧性尿失禁』なのだとか。

年齢を重ねた方でも分娩後から続いているという方も少なくなく、実際に出産経験のある女性のほうが、尿漏れに悩まされている方が多いという調査結果があります。

なぜ経産婦のほうが尿漏れ症状が多く出るのでしょう。それは、妊娠時に子宮が大きくなるにつれて周囲の筋肉が伸び、出産時には骨盤底の組織がどうしても傷ついてしまうためです。産後、病院で指導される“産褥運動”をしっかり行うことで、尿漏れ症状を予防・改善することができます。

その後も骨盤底の筋力低下状態が続くと、たとえ産後は大丈夫でも、年を重ねると女性ホルモンとして知られるエストロゲンの影響で頻尿になりやすくなるため、一気に悪化することもあるのだとか。やはり今のうちから手を打っておいた方がよさそうです。

●骨盤底筋体操で引き締めて!

つい心配になって、尿意がなくても頻繁にトイレに通いたくなりますが、できるだけ膀胱に尿をためてからトイレへ行くようにしましょう。自然な排尿感覚を取り戻すための練習になります。また、ガードルなど体を締め付ける服装は、しばらくやめておきましょう。

また、産後、病院で習った産褥体操を試してみてください。仰向けになり、両膝を立てて足を肩幅に開いた状態で、骨盤底を意識して、お尻の穴や膣周辺に力を入れて締める運動です。

しかし、「そう言われても骨盤底がどこだかわからない」思うかもしれません。その場合は、手を下腹部にあて、膀胱の位置を意識してみましょう。これを3~6か月繰り返すだけで、ほとんどの尿漏れは改善されるのだとか。

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産後3か月たっても尿漏れ症状が治まらない場合は、ほかにも原因があることもあります。薬で症状を改善できることもあるので、恥ずかしがらずに泌尿器科で相談してみてください。

私も、産後3か月ぐらいのころには気にならなくなりましたよ。会陰切開の跡が少し怖いと感じるかもしれませんが大丈夫。ぜひ運動を続けてください。

【参考文献】

・『妊娠、出産、お母さん!』松峯寿美・著

(ライタープロフィール)

川中利恵(在宅ワーカー)/IT系からインタビュー、コラムなど雑多なジャンルの執筆を手がける在宅ワーカー。21歳のときにデキ婚し、2児に恵まれるも26歳で離婚。以降、女手一つで子どもたちを育てつつ、現在に至る。都内開催の一人親家庭支援や在宅ワーク系セミナーで壇上に立つことも。子どもたちとは少し遠くから見守るスタンスで、それが結構面白い。ポリシーは、「やりたいことがあるなら時間を作ればいいじゃない!」

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