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早期療育を! わが子が発達障害の検査を受けるメリット

  • 2014.12.23
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【ママからのご相談】

3歳の息子が幼稚園で衝動的にお友達を傷つけることが多く、先生の話もなかなか聞けないので、区の療育センターの発達障害の検査に行ってほしいと先生に言われました。検査を受けたら、障害があると認定されて、今後幼稚園や、小学校に進学したときに子どもが普通に過ごせなくなるのではと不安です。

●A. 発達障害の検査・療育相談を受ける=障害認定というわけではありません。お子さんが困らず生活できるためのヒントを得られるチャンスです。

ご相談ありがとうございます。ママライターの馬場じむこです。

幼稚園の先生からそういうお話し、たいそうショックだったと思われます。中には、「あなたのお子さんはこんなに問題があるから検査してもらってください!」というような言い方をされて、腹立たしく思ったり、悲しくなるケースもあると聞きます。

●検査を受けることに深刻になりすぎないことが大切

しかし、検査を受けることで園や学校に普通に通えなくなることはありません。

検査を受けることで何かしら認定されて、園や学校に普通に通えなくなると恐れたり、「園や学校が問題では?」と思ってそのままにしておくよりも、まずは専門機関で相談・検査を受けてみることをおすすめします。

園や学校に問題を感じる場合は、その専門機関で相談することで専門家から客観的な意見を聞けますし、専門機関から園や学校にアクションをとってもらえばよいのです。

●相談を受けたことで子どもが苦手なことや伝えやすい方法がわかった!

お子さんが検査を受けたママの話を聞くと、『園から言われたときはショックで何日も夫婦で考えたけど、療育センターでの相談を通じて、子どもが苦手な行動や理解しやすい伝え方がわかった。子どもに対して以前ほどイライラせず、やさしく接することができるようになった。子どもも翌年は別人のように落ち着いてきた』とのことです。

このように療育センターでは、検査してすぐに障害の認定というより、まずは子どもの苦手な行動や傾向を知って、それをどう対処していくかの訓練や家庭での接し方の指導が大きく、また早いうちに適切な指導を受けることで、子どもの状態が落ち着く、問題が改善するということが多いそうです。

●療育関係に相談に行くことはメリットがいっぱいでデメリットはありません

かつて保育系大学で障害児保育の授業を担当されていたこともある、ある幼稚園園長はこうおっしゃっています。

『園や学校が心理検査や療育相談を受けてほしいと家庭にお願いするのは、最善の保育対応をするために療育と連携したいからです。お子さんの熱が数日続いたら、病院に行きますよね。そして何の病気かを知り、適切な治療をしてもらいたいですよね。心の問題も同じです。まずは専門である保健所なり療育センターといった場で調べてもらうのが良いかと思います。

お子さんの“困り感”の原因がわかれば、障害の名前がつくかどうかにかかわらず、そういった場で専門家のアドバイスをもらえたり、適切な指導をしてもらえます。「問題はない」と言われたら、それはそれでいいことですよね。療育関係に相談に行くことはメリットがいっぱいでデメリットはないのです』(幼稚園園長)

●早いうちに原因がわかり、子どもが困る・悲しい思いをすることが減ります

『もちろん、世間体が気になったり、「自分の責任?」と思ってしまったりして二の足を踏む気持ちはわかりますが、今は発達障害のお子さんはたくさんいます。白い目で見られると思うのは考え過ぎといわれるぐらいの時代です。

お子さんの将来を考えたら、早いうちに原因がわかったほうが早く対処できますよね。発達障害にかぎらず、どんな障害でも早期療育が最善の道です。体の病気と同じです。家庭との連携が前提ですが、園や学校と、療育の場が連携すれば、お子さんにとって最善の支援ができるのです』(幼稚園園長)

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こういった検査をすすめられることは、大変ショックで不安になることだと思います。

しかし、相談・検査を受けたからといって、お子さんが園や学校で白い目で見られたり、普通に過ごせなくなることはありません。早くからお子さんの特徴を知っていくことで、適切な援助ができて、楽しく過ごせるといいですね。

【参考リンク】

・気になる子のQ&A「遊びと発達」 | 足立区公式ホームページ(PDF)(http://www.city.adachi.tokyo.jp/shogai-c/k-kyoiku/kosodate/documents/qa2013.pdf)

(ライタープロフィール)

馬場じむこ(書評ブロガー)/東京都在住36歳。短大卒業後、一般事務・専業主婦を経て、長男が1歳の時に建材メーカーに再就職し、総務・労務も担当する経理主任として8年勤務。現在は税理士事務所にて経理事務業務のほか、Webや雑誌にてライティングを行う。夫、小学5年生の男子、保育園児の5歳男子と暮らす。著書『仕事も子育ても自分もうまくいく!「働くママ」の時間術』日本実業出版社より出版、台湾版も発売中。

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