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500円からOK! 初心者が知っておくべき“少額投資”の知識

  • 2017.6.15
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こんにちは! ライターの月極姫です。

子どもにかかる教育費や目減りが予想される年金受給額、消費税アップなどの現実を考えると誰しも気が重くなりますが、そう簡単に増収増益なんて実現するわけもありません。

大多数の人は「やはり地道にコツコツ貯金していくしかない!」という結論に達するわけですが、日々の生活費を切り詰めて貯蓄に回すだけでは不安を感じる人も多いのではないでしょうか?

十分な手持ち資金と知識があれば“運用して増やす”という方法もあるのになあ……と思っている方も多いと思いますが、わずか1万円から始められる個人向け国債や、500円で始められる投資信託も存在します。

ただし、取っつきやすい条件の裏には当然リスクやデメリットが潜んでいます。少額投資の実態について、少しでも知識を持っておきましょう。

●ローリスク、銀行の定期預金感覚なら“個人向け国債”

金利は低めですが、元本割れのリスクが少なく、最低1万円から始められるのが政府が発行する個人向け国債です。

運用期間も投資信託のように自分で決められるわけではなく、「変動金利で10年」「固定金利で5年」「固定金利で3年」のいずれかから選択することになります。

この原稿を書いている2017年6月現在で、変動10年、固定5年、固定3年(税引前)すべて0.05% で募集されています。国債のホームページには、各プランのシミュレーションもあるので参考にしてみてください。

<変動10年>

<固定5年>

まとまった金額を投資できるなら一定の利益も見込めますが、1万円~数万円の投資では、はっきりいってメリットを感じられない と思います。まずは1万円で一定期間体験してみて、徐々に購入金額を増やしていくのもいいですね。

毎月発行されており、思い立ったときに購入しやすいのも良いところです。金融機関に赴き、身分証明書と印鑑、代金を持って申し込みます。

取り扱い金融機関に指定されている銀行であればどこでも大丈夫で、財務省のホームページ中にある『個人向け国債Q&A』にも「銀行が破たんした場合でも元本と利益の支払いは保証される」と明記されています。

【個人向け国債のメリット】
・元本割れのリスクが極めて低い
・取り扱い金融機関であればどこでも申し込める

【個人向け国債のデメリット】
・利回りが低い
・運用期間が3パターンしかなく、自由度が低い
・面白味が無い

●リスクは覚悟、利回り重視なら“投資信託”

最近は個人向けの社債なども流行っていますが、金額はやはり10万円~100万円くらいからと、気軽に始められるというほど安くはありません。

投資信託の分野では、なんと“500円から ”という少額投資が登場して話題になっています。ネットから申し込みできる点も、忙しい人には魅力的なようです。

しかし、素人目にはベストな投資先の判断が難しく、会社の各付けなどの情報も必ずしもあてにならないため、国債などと比較するとどうしてもハイリスクになります。

一方で魅力的なプランも多く、月に一度の買い付けを「1日につき数百円」の買い付けに分散し、価格変動による損失を軽減する方法(ドル・コスト平均法)をうたっている会社もあります。

予備知識がない人にとっては“大手を選んで、見極めはお任せ”ということになってしまうものですが、まずは各会社のプランをしっかり吟味して、投資先選びを慎重に行う必要があります。

投資額を増やしていくことによって大きなリターンが望め、期間も自分の意志で決められる点は国債とまったく異なります。

【投資信託のメリット】
・極めて少額からの投資が始められる
・投資額を増やしていけばハイリターンが望める
・ネットで気軽に始められる
・大口の投資を予定している人にとっては、良いトレーニングになる

【投資信託のデメリット】
・投資先の破たんなどによるリスクがある
・少額のままでは大きな利益は望めない

●「500円で始められる」の裏にある手数料赤字のカラクリ

「ワンコインで投資を始められる」と聞くとすぐに飛びつきたくなる人もいるかもしれませんが、500円の投資に最初から利益を夢見ることには無理があります。

「500円から投資できる」とうたっている信託会社は複数存在します。多くは登録した口座から、定期的に資金を引き落としてくれる仕組みになっていますが、大手か否かに関わらず、投資の際に“手数料”が発生する会社があります。

もし500円投資を試してみたいなら、この手数料がかからない、または極めて安く済む業者を選ぶのが鉄則です。

たとえば1回分の資金500円につき、数十円~100円ほどの手数料を引かれてしまったとしたら、ただでさえ元本が少ない上に赤字からのスタート となります。

もし月々の少額投資を行うとしたら、毎月500円を投資するよりも1年分500円×12か月=6,000円を投資して1回数百円の手数料で済ませる方が賢明です。

どちらにしても、この程度の資金では大きな利益は望めないことが前提ですが、ワンコイン投資には大きなメリットもあります。

前述したように、まとまった資金を投資できるタイミングが来たときのための“トレーニング”と思って、少ない利益でも楽しみながら投資を続けてみましょう。

私たち一般人には、地方予算のような大きなお金を動かす機会はまずありませんが、少額で練習する分には“ビビらずに”やってみることができます。

そうして感覚を磨いておいて、自己資金がたまったときに本格的な投資にトライする方がリスクを抑えられます。

●手を出す前に考えて! ハイリターンを謳う悪徳業者も

投資についてネット検索していると、本来の目的とは違った業者や、おいしい謳い文句の広告が嫌でも目に入ってくると思います。

例えば“バイナリーオプション”というものにトライする人もいるようですが、多数の悪徳業者が紛れ込んでいる分野 でもあるので特に注意が必要です。

バイナリーオプションは極めてギャンブル性が高く、“Yes or No”の単純なベットで報酬を得られるというもので、「二者択一なら、あまり知識のない自分でも行けるかも!」と思わせます。

しかし、50%の賭けというのは素人が想像する以上にリスクが高く、撤退しようとしても悪徳業者と連絡が取れなくなって大赤字、というケースもあるようです。

もちろん優良業者も存在しますが、家族のための資金を増やそうと考えている方に、ギャンブル性の高いものは基本おススメできません。

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株や投資で成功している人は、少ないですが確かに存在します。しかし、彼らは知識・経験・センスに優れ、“おいしい話”に飛びつかずまずはコツコツ勉強するタイプの人たちで、第一に十分な自己資金を作り上げた上で投資を行っています。

「安いお金で投資する」という行為は、将来に備えたレッスンのようなものだと思います。国債や少額投資で損をしない程度に経験を積みながら、やがて自信をもって大口投資できる日のために自己資金を蓄える方が優先かと思います。

少し夢のない話になってしまいましたが、「わが家の貯金をでっかく増やすぞ!」というプランをローリスクで実現したい方は、第一に長期的に増収をはかることを考え、かつ支出の見直しをする。第二に投資のトレーニングを始める、という位置付けで良いかと思います。

【参考リンク】
・個人向け国債Q&A | 財務省(http://www.mof.go.jp/jgbs/individual/kojinmuke/main/qa/)

●ライター/月極姫(フリーライター)
●モデル/SAYA

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