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”東京でもECでも売らない” マリエが手がける新ブランド「パスカルマリエデマレ」デビュー

  • 2017.6.7
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モデル・タレントのマリエが、新ブランド「パスカルマリエデマレ(PASCAL MARIE DESMARAIS)」を発表。6日、プレス関係者向けにマリエ自身が、ブランドについてのプレゼンテーションを行った。

マリエは、2011年にアメリカ・ニューヨークの名門、パーソンズ美術大学に留学。帰国後は、ファッション誌、テレビ、ラジオ出演のほか、企業のユニフォームデザイン、スクール講師など、ファッションデザイナー・マリエとしても活動。パスカルマリエデマレは、構想4年の末にたどり着いたという、自身の本名を冠した新ブランドだ。

「“世の中には、いいモノや職人が減った”とよくいわれるが、実はモノを作る側=オーダーする側が減らしているということに気づかされた。そこには、予算、タイムリミットなど、制作過程では諦めなきゃいけないレベルがある。」と自身も気づかされた点が多々あったという。

|私たちがやらなくて誰がやる

「“私たちがやらなくて誰がやる”と掲げ、ゆっくりでもいいから、そこを特徴にしてやろうというブランド。本当に私たちが作りたいものを時間とお金をかけてつくる。自分の本当に追求するもの、環境にもやさしい、すぐに無駄にならない商品をつくる。日本にはないブランドだと思っている。」と語る。

また、建築、ファッション、グラフィック、ムービーなどデザイナー100人以上にインタビューしてきてわかったことは、「いまの時代、デザイナーになるには、エンターテインメント、デザイン、絵を描く、スケッチ、時代の洞察力など、全てのコンテクストを制覇することができないと、トップのデザイナーになることはできない」ということ。マリエも、モノ作りだけではなく、エンターテインメントを使って、いいモノをどうしたら伝えられるかのコンテンツを考えながら、デザインしていく。

|なるべく、余計なものは省いてる

商品に関しては、東京・中野にアトリエを構え、“再選択”をキーワードに制作。サイズや洗濯表示タグ、下げ札も作らず、環境に配慮されたプリントで施すことで「なるべく、余計なものは省いてる」というように、既存のそれに対し、本当に必要かどうかと疑うところからスタート。ファッションショーや展示会も行わない。

生産は、生地メーカーの老舗「エイガールズ(A-GIRL’S)」や、小野莫大小工業をはじめ、ニューヨークのプリント工場「ルックステュディオ(LQQK STUDIO)」やイタリア「ラッカーニ(Lanfranchi)」社のファスナーなど、国内外の屈指のメーカーやファクトリーと協業。シーズンレスで毎回6アイテムを作り、7アイテムと提案。“PMD+YOU=NEW LIFE STYLE”、最後の7個目のアイテムはあなたのモノ、センスを加えてくださいというメッセージだ。

|東京では売らない。地方でしか買えないブランド

また、売り方も他のブランドとは一線を画す。「モノを買うという行為も再選択してほしい、私の好きなあの街のあの風景、コンパイルして提供できたら最高なのでは?」という思いから、“東京では売らない。地方でしか買えないブランド”として卸先や通販、ECでの販売を制限。今年9月から、仙台「リヴォルーション(ReVoLuTioN)」をはじめ、神戸、福岡のセレクトショップで卸展開。また、ニューヨークではショールームからスタートさせる。

ただし、一部商品はオンラインショップでの販売は行う。WEBサイトでは、月に最大3回、Tシャツラインのみを販売。先行発売として、6月11日にパターンを型から起こし、20回上乗せしてロゴをプリントしたという「PMDTシャツ」を販売。サイズは、ユニセックスでM、L、LL 各24枚ずつ72枚限定。価格は、13,800円(税別)。

今月で30歳になる、デザイナー・マリエによる新ブランド「パスカルマリエデマレ」。そのコンセプトの通り、私たち自身も、洋服を“再選択”するきっかけを与えるブランドに育っていきそうだ。

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