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ダブリンで最も広い公園内の、歴史ある動物園「ダブリン動物園」

  • 2017.5.21
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ダブリン中心部から徒歩でも行ける広大な公園のなかに、長い歴史をもつ動物園があります。広い敷地を存分に活かしたその動物園では動物たちの暮らしと、園内にすっと溶け込むような建物に出会うことができました。

707ヘクタールの広さを誇る公園

公園の広さはなんと150個分の東京ドームが入るほど。ダブリン中心部から歩くこと約20分の場所に、ヨーロッパにおいて最大級の広さをもつ公園「フェニックス・パーク」があります。

日本ほどではないけれど4月ごろには桜も見られるフェニックス・パークは、なにか考えごとをしながら遊歩道を歩くのにもうってつけ。季節ごとの異なった表情を見せながら、訪れる人たちを楽しませてくれます。

公園内には高さ62メートルのモニュメントもあります。

モニュメントの足元では人々が芝生に寝そべったり、サッカーを楽しんだり。立派なモニュメントの存在感と人の小ささの対比がなんとも非日常的で、ふと立ち止まってしまう一角です。

一方で可愛らしいカフェも併設されており、公園内の緑を眺めながら珈琲やお茶をいただくこともできます。

フェニックス・パークの敷地内にある「ダブリン動物園」

面積だけでなく過ごし方の幅広さも備えたフェニックス・パーク。その敷地内に、今回ご紹介する「ダブリン動物園」があります。

動物園としての歴史は長く、1831年に開園し世界で3番目に古い動物園であるといわれています。

広大な敷地面積を活かした動物園

フェニックス・パークも大きいですが、ダブリン動物園もまたヨーロッパ最大級の大きさを誇ります。

動物園の広さは約28ヘクタール。敷地の広さを活かし、まるで別の国に来たのかと思ってしまうような野生を感じさせる環境がつくられています。

動物園とは「人間だけで世界は回っているのではない」という当たり前のことを、改めて教えてくれる場所だと思います。訪れたことのない場所・国には自分の知らない動物がいて、そこで暮らしを営んでいる。

僕たち人間以外の暮らしを自分の目で見ることで、それが学びになったり新しいアイデアを与えてくれたり。動物園にはそんな力があると僕は信じています。

動物園が何かを教えてくれるのは動物との触れ合いだけでなく、動物園のなかにある建物の存在もまた一役買っているのかもしれません。

体の大きさや特徴に驚かされるほど近くで動物を眺めることができるのは、それを可能にする建物があってこそ。

たとえば「ダブリン動物園」では動物を眺めながら食事をしたり、ひと息ついたり。そんな過ごし方ができるのは、目的を考え造られた建物があるからなのです。

動物園の入口で、訪れた人たちを迎える建物

動物園内で特にご紹介したい建物は「エントランス・パビリオン」。

先ほど通ったエントランスと、お土産売り場をもつこの建物は1999年に造られました。動物園の長い歴史から考えると、比較的新しい建物といえます。

大きな湖とクロザルの暮らすエリアを臨む建物は、水平方向に低く広がり、動物園の景観を壊すことなく園内に馴染むようにして建っています。

10本の柱で支えられた屋根はまるで浮いているよう。屋根と建物との間に設けられたガラスは、建物のなかに多くの自然光を取り入れます。

曇りの多いダブリン。街の建物を眺めていると、このように建物の工夫により効率よく明るさを得ていることが多いように感じます。

自然光を取り入れるガラスとならんで建物内に活気をもたらしているのは、天井のカラフルなチューブもまた然り。

このチューブには空調からの空気が流れており、チューブから吐き出される空気が建物内をあたたかく保ってくれています。

アイルランドで生まれた素材を用いた建物外観

建物の外観は石を貼り仕上げられています。この石は豊かな自然からトレッキングなどの観光客も多く訪れる、アイルランドの「ウィックロー州」という場所で採れたものだそう。

同じ国の自然のなかで生まれた素材を外観にまとわせるということ。この建物が動物園の環境に馴染んでいる理由のひとつは、こういった心遣いなのかもしれません。

今回は大きな公園内にある、大きな動物園についてご紹介させていただきました。

僕たちに新しい気づきを与えてくれる動物園という場所。

動物たちの暮らしを眺めるだけでも楽しいものですが、まわりの建物にも目を向けてみる。すると、少し違った面白さに気づくことができるかもしれません。

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