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中にはおみくじも。季節がギュッと詰まった、山中温泉「山海堂」の御干菓子入りもなか

  • 2017.5.15
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中をひらくと、可愛らしい季節の御干菓子と占いの御札が入っている「山海堂」のもなか「そっとひらくと」。春、夏、秋、冬、年間を通じて4つの種類があり、日本の四季が小さなもなかの中から溢れ出してくる、目でも楽しめる御干菓子なんですよ。

開湯1300年・山中温泉郷にある老舗和菓子店「山海堂」

小松空港から車で30分、JR加賀温泉駅から車で20分、渓流・鶴仙渓の自然も美しい山中温泉は、松尾芭蕉も愛したと言われる1300年続く温泉郷です。山中漆器の産地ということもあってお土産店も軒を連ねる温泉街の一角に、明治38年に創業した和菓子店「山海堂(さんかいどう)」があります。

そっとひらくと四季があふれる御干菓子入りもなか

「山海堂」が“もっと和菓子を楽しく、いままでにないものを”と3年前に考案したのが、「日本おみやげグランプリ2015」準グランプリにも輝いた、御干菓子が入ったもなか「そっとひらくと」(各378円)です。もなかを上下にそっとひらいた時のワクワク感をどう出すのか、店主の四代目黒田清彦さんが、2年にわたる試行錯誤の末、春、夏、秋、冬、4つのシリーズを完成させました。

春限定の「そっとひらくと はるほのか」には、桜、すみれ、巻き寿司、蝶々、木の葉、わらび、金平糖と占いの御札が入っています。もなかにも季節ごとの絵が描かれていますが、「はるほのか」には、春らしく桜の形のもなかもあるんですよ。開けた瞬間に「かわいい」と笑顔になってもらえるようにと、リアリティーと小ささにこだわったという御干菓子はひとつひとつが手作りです。

たとえば蝶々は、ひとつひとつ丁寧に型抜きしたあと、わざとシワを寄せた和紙の上にそっと置いて乾燥させます。そうすることで、蝶々をわずかにうねらせ、蝶が羽ばたく躍動感を出しているそう。

季節ごとに6種類の御干菓子がはいっていますが、どうしても冬のアイディアに苦戦していたところ、当時まだ大学生だった清彦さんの娘・麻実さんが、手袋に雪を載せることを提案。ようやく4つの季節が完成したそうです。
麻実さんは、その後カナダ留学を経て五代目を継ぐことを決意。現在は、外国からのお客様に、英語で和菓子作り体験なども行っているんですよ。

「そっとひらくと」の楽しみは、中にはいっている占いの御札にもあります。金沢などでは、おみくじをシンプルに餅生地で包んだ「辻占(つじうら)」と呼ばれるお正月の縁起菓子がありますが、そのおみくじを「そっとひらくと」に入れたのは、見た目の楽しさだけでなく、和菓子が会話のはずむきっかけになってほしいとの思いから。占いの御札は98種類あるそうで、何がでてくるのかわくわく感も楽しめますよ。

山中漆器とのコラボ「福湧」

プレゼントなどにおすすめなのは、山中漆器の白生地の容器と御干菓子いりもなかのセット「福湧(ふくわく)」(3240円)です。山中漆器の生地師の方に、落雁の木型と同じ桜の木を使って容器を製作を依頼。山中漆器も山中温泉も発展してほしいと名付けられた「福湧」には、縁起物の御干菓子や落雁が12種類と、占いの御札がはいっています。

「福薫る」(2個セット、580円)は白梅と紅梅の2個セットで、こちらも1年をとおして楽しめます。招き猫の形をした「福招き」(3個入り、550円)は、有平糖と呼ばれる飴の千代結びが入った縁起物で、形もかわいいと人気です。

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