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初心者でも安心!? 夫婦で楽しめる登山スポットと必要なグッズ

  • 2017.5.1
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こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。

ゴールデンウィークが近づき、その先には夏休みも待っています。子どもは成長してクラブや友だちとの計画が忙しく、親との旅行に乗り気ではありません。

そんな最近、気になっているのが夫婦で行く山歩きの旅です。 行き先は、エベレストやアルプスといった本格的な場所を選ぶこともできれば、近場のトレイルコースもあり。

登山歴の有無にかかわらず楽しめるスポットが意外に多いと聞いて興味津々。早速、夫婦で気軽に楽しめそうな登山スポットと最低限必要なグッズを調べてみました。

●まずは裏山へ! “身軽手持ちの服装や道具で、でも万一に備えよう”

日本であればどこに住んでいても大抵は、「近所の山」とか「裏山」的な存在の場所があります。まずはそこからスタートするのがおすすめ。

東京を例にするなら『高尾山』。標高は599mと決して高くありませんが、登山口の標高が低いため、登山中に空気や景色の変化を十分に楽しめます。

古くから修験道として開かれていただけあり、山に入ると不思議な森閑とした雰囲気を味わうことができます。

また、2007年にミシュランガイドの三つ星観光地に選出されたことから整備が進み、地道に歩く以外の登山方法があること、万一の遭難や事故などに対する安全手段が比較的確保されていることなどから、安心感のある入門登山コースといえます。

夫婦間に体力差があっても、片道の交通手段を変えることで夫婦登山が可能 なのも嬉しいですね。

ただ、人気のスポットだけに週末を中心に混み合います。平日、または週末なら早朝が狙い目 です。

高尾山は登山グッズを買いそろえなくても登れてしまう山です。観光客として訪れる人の中にはパンプスやサンダル姿も見かけるほど。

でも、複数整備されている登山コースの中には急坂や長い階段、滑りやすい斜面などが含まれています。

登山靴がベストですが、少なくとも滑りにくく、足首も固定されるハイカットか深いタイプの運動靴を履きましょう。サポートタイプの靴下やタイツもおすすめです。

また、高低差は気温差の大きさにつながります。にわか雨などに降られると急激に体温を奪われるので、合羽にもなるウィンブレを上下で用意しておきましょう。

水気の多い山では、ぬかるんでいる道で転んだり、斜面を滑り落ちる事故も多いため、ケガ予防のためにも長袖長ズボン なら万全です。

あとは、万一に備えた携帯電話、十分な水分、チョコレートなどの予備食をお忘れなく。

●ちょっと足をのばして山小屋泊! “登山グッズを一通り揃える最初のきっかけ”

近場のハイキングコースやトレッキングコースに慣れ、飽き足らなくなったなら、山小屋に1泊する登山に挑戦してみましょう。

近年では3,000m前後級山頂近くの山小屋でも、目の前までロープウェーなどで簡単に到達できるようなお手軽な場所もありますが、夫婦の新しい時間の過ごし方としては、また、自分の足で登ることの楽しさを知ってしまったら、そうはいきませんね。

魅力的な山と山小屋は山の数だけありますが、その中でも3,000m近いのに時間をかければ初心者でも登頂が可能で、ベテラン登山家にも人気の北アルプス燕岳に立つ『燕山荘』が一押しです。

『槍ヶ岳』へと連なる尾根の美しさ、足元に咲く高山植物、その下に広がる雲海といった楽しみの多さや、活動的なオーナーによるイベントの数々も人気の秘密。

ただし、『燕岳』は2,763m、尾根続きの『槍ヶ岳』は3,180mと甘く見ることはできない高さです。

当然装備はしっかりと整える必要があります。特に春や夏の登山であっても、冬並の装備が必要な場合があり、春ならば、ピッケルやアイゼン、万一のビバークに備えたレスキューシートやツェルトと防寒具が必要です。

また、雨や霧などに遭いやすいため、衣類や靴は吸湿速乾性を選び、多少高額であっても軽い登山専用のものがおすすめです。荷物は軽ければ軽いほど登山の楽しみが増えるものです。

夫婦の場合、緊急用の食糧や防寒具など、どちらかが持っていればいいと考えて一人分にしてしまいがち。

でも、遭難時にも二人一緒とは限りません。個別に持っているべきものはきっちりと分けておく必要があります。

ベテランの登山者たちはまるで普段着にちょっと大きめのバックパックを背負ったようなシンプルな姿をしているように見えるものですが、経験から得た必要性に適った装備をしているのであり、初心者が真似できるものではありません。

まずは専門店で目的地と予定日程を告げた上で、基本的なグッズを一通り揃えるところから始めましょう。

衣類や登山靴以外に、バックパック、レスキューシート、雨具、トレッキングポールなどが必須 となります。

●思い切って海外の山へ! “あったらいいなは省かず用意”

『エベレスト』や『マッターホルン』に登る本格的な登山はさすがにプロの登山家の分野ですが、その麓をトレッキングするなら、初心者に毛が生えた程度の登山愛好家にも可能です。

人気の高いヒマラヤの麓を数日から10日近くかけてトレッキングするツアーは、専門の登山ガイドがつき、シェルパもつくという内容で、あとは体力と十分な装備を準備すれば、エベレストを間近に見上げるという非現実を現実化できます。

また、スイスやフランス・イタリアのアルプスは、登山鉄道やヘリ、セスナなどの交通が発達しているため、麓から歩いて登ることなく、かなり上の地点に宿泊しながら、雲の上の高地トレッキングを楽しめます。

こちらも優秀な現地ガイドがつくので、主に必要なのは体力と装備と経済力。

登山歴が浅くても中高年でも、日程に余裕を持ち十分な準備さえしていれば、海外登山が実現可能なのです。海外旅行だけに夫婦二人で一室利用なら効率もいいですね。

多くの世界的観光登山地域には、半日程度の手軽なハイキングコースからシェルパ付の1週間以上のツアーまであり、日本でも現地でも参加ができるので、ある意味よりどりみどり。

その多くは、その現地だからこそ必要な機材、たとえば酸素ボンベや医薬品などは現地で準備されていて、地元を知り切ったガイドがつき、シェルパが荷物を持ってくれる、中には医師か看護婦がつくツアーもあります。

そのため、これらのツアーにはほとんど登山経験のない初心者も参加できます。それでも、かなりの高低差、かなりの時間・日数を自力で歩くことには変わりありません。

それなりの心と体の準備をしているかどうかで楽しみの深さも変わってきます。

装備には、「あったらいいな」という物をできる限り揃えておく のが原則。現地のホテルやベースキャンプでガイドやシェルパ、天気などと相談して、実際に持っていくものを選択するといいでしょう。

●まとめとして

私自身、日本に帰省した際に何度か高尾山の早朝ハイクを楽しんでいます。

高尾山は緑豊かなのに、不思議に獣や鳥の気配が少なく、「天狗に支配されているのかな」と思ってしまうような張りつめた空気が漂っているところが気に入っています。

何度か登るうちに、靴を運動靴から登山靴に、ジーンズやジャージから登山用の軽量速乾パンツに、ソックスをサポートタイツへと替えていき、今も少しずつ装備を買い足しているところです。

今年は『八ヶ岳』に挑戦する予定。その後、『富士山』、そして『北アルプス』へと挑戦の山を増やしていきたいと思っています。

また、現在暮らしている香港から近いベトナムやカンボジアの山トレッキングにも魅力を感じ、本やサイトで調査中。

私の場合、一緒に歩くのは娘かパートナー。二人旅には、一人バックパッカーだったころとは違った味わいがあり、倍の楽しみ方があると感じてハマりつつあります。

夫婦で家族で親しい二人でゆっくり楽しむことのできる登山スポットは日本にも世界にもたくさんあります。

ありきたりな旅に飽きてきた人、家族や夫婦の休暇の過ごし方にひと工夫したい人、何か新しいことに挑戦したい人など、皆さんにこの楽しみを味わってもらいたいです。

【参考文献】
・『山歩きスタートブック~道具と歩き方がわかる、行きたいコースが見つかる』西野淑子・著
・『始める!山歩き』佐々木亨・著
・『行きたい山に挑戦できる!山歩きとっておきのコツ60』重信秀年・著

●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)
●モデル/前田彩(桃花ちゃん)

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