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“花のラファエロ”と呼ばれた宮廷画家のボタニカルアートを間近で。ルドゥーテの「バラ図譜」展

  • 2017.4.14
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近年、若い女性の間でも人気の高まっているボタニカルアート。その代表的な画家として知られ、“花のラファエロ”、“バラのレンブラント”とも称される宮廷画家、ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテの展覧会が、4月15日(土)より横浜の「そごう美術館」で始まります。

フランス宮廷の貴婦人たちに愛された植物画家、ルドゥーテとは?

ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテは、現在のベルギー南部に生まれ、17〜18世紀のフランス宮廷で活躍した植物画家。その経歴は輝かしく、ブルボン朝では王妃マリー・アントワネットの博物蒐集室付画家として仕え、またフランス革命後には、ナポレオン皇妃のジョゼフィーヌが愛したマルメゾン宮殿の植物画家となり、重用されています。

卓越した技術により、花々の繊細な美しさを見事に描きあげたルドゥーテのボタニカルアートは、気品にあふれた優美さを湛えているだけでなく、植物の造形を細部まで正確に捉えているのが特徴。そのため、美術品としてだけでなく学術的資料としても、非常に価値あるものとされています。

最高傑作の作品集「バラ図譜」の肉筆画、銅版画や原画が一堂に

4月15日(土)より、横浜の「そごう美術館」で開催される展覧会、ルドゥーテの「バラ図譜」展では、同作品集の制作200周年を記念し、その収録作を中心に紹介。貴重な大判の初期作品や、世界的にも珍しい、ヴェラムと呼ばれる犢皮紙(とくひし)に描かれた原画作品も特別展示されます。
また、ミュージアムショップでは、ルドゥーテのバラをモチーフとしたオリジナルグッズも販売。会期中には、ミニコンサートや講演会、ローズアレンジのワークショップなどのイベントも開催される予定です。

時代を経てもなお、人々を魅了してやまないルドゥーテの作品たち。花々の咲き誇るこれからの季節にこそぜひ、細やかな作業によって生み出された繊細な世界観を間近で感じてみてはいかがでしょうか。
writer / 松崎 雅子 photo / コノサーズ・コレクション東京 所蔵

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