草間彌生 過去最大級の個展『わが永遠の魂』がスタート!世界のKUSAMAの魅力と威力に迫る(後編)

Editor’s Eye2017.03.29Editor’s Eye

展示風景より。≪生命の輝きに満ちて≫ (2011)

草間彌生 過去最大級の個展『わが永遠の魂』がスタート!世界のKUSAMAの魅力と威力に迫る(後編)

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観る人が作品の一部になる無限の空間

「21世紀の草間彌生」でもうひとつ注目したいのは、全面鏡張りの暗闇の空間に、極彩色の光が明滅する“ミラールーム”だ。広いのか、天井は高いのか、鏡はどんな配置なのか、真っ暗だからさっぱり分からない。だが、その掴みどころのなさに、いつの間にか夢中になってしまった。無限に続くかのような空間では、普段意識することのない自分のあらゆる輪郭が、はっきりと感じられるようになり、やがて作品と自分の境目が曖昧になる、そんな非日常的フュージョンが体感できると思う。

展示風景より。左から≪ドレッシング・テーブル≫(1990)、≪地上の銀≫(1990)

草間ワールド全開の20世紀

20世紀の作品群は、「初期作品」「ニューヨーク時代1953-73」「帰国後の作品1970-2000」の3部に分けられている。

幻想的なタッチで描かれた≪自画像≫や≪風神≫、シュルレアリズムの特徴が見られる≪残夢≫など、21世紀に入ってから「前衛芸術家・草間彌生」を知ったという方にとって、初期の作品は、色んな意味で驚きの連続になるかもしれない。ポップでビビッドな作風は、見当たらない。その代わり、繊細で今にも壊れそうな儚さが漂い、そこに吸い込まれてしまいそうな独特の美しさがある。

中でも感銘を受けたのは、ニューヨークに渡ったあと、再び帰国してから制作された作品だ。
ソフトスカルプチュアがびっしり張り付いた≪ドレッシング・テーブル≫と≪地上の銀≫など、異なる作品をひとつの空間で見せるダイナミックなインスタレーションは、無限の物語性にあふれていて、想像力を掻き立ててくれる。

展示風景より。草間彌生氏のポートレート

「人間・草間彌生」が進化&深化し続けるかぎり、作品も進化&深化する

何度観ても、1ミリも飽きないこと。新たな発見と感動があること―草間作品の魅力のひとつは、ここにあると思う。それは、他ならぬ生みの親である草間さんが、制作中の1秒、1分でさえとどまることなく、「人間・草間彌生」の進化と深化し続けてきたからではないだろうか。

その魂は、鏡のように作品に映し出され、完成した作品にもそれはダイレクトに影響して、さらに進化と深化を遂げていく。この芸術家を普遍的に世界が愛する理由について考えた時、私はこう思った。

私の心の限り、命の限り、真剣に作り続けたこれらの我が最愛の作品群を
私の生命の尽きた後も人々が永遠に私の芸術を見ていただき、
私の心を受け継いでいって欲しい。
永遠に輝いた未来、そして人間愛の美しさと私の魂を受け継いでいく事こそ
絶大なる死後の私の願いであります。

これほどまでに、真面目にひたむきに、自分と、人間と、世界と向き合う人は、この世に何人くらいいるのだろうか。またとないこの機会、無垢な心から生まれる「天才芸術家・草間彌生」のすべてといえる作品にぜひ触れて見て欲しい。(Text:岸 由利子)<展覧会情報>
会期:2017年2月22日(水)〜5月22日(月)
休館日:毎週火曜日 ※ただし5月2日は開館
開館時間:10:00〜18:00 金曜日は20:00まで(入場は閉館の30分前まで)
※4月29日(土)~5月7日(日)は毎日20:00まで開館
会場:国立新美術館
http://kusama2017.jp/

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