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親の高卒コンプレックス!? 小学校の卒業式で“袴”を着せることへの賛否

  • 2017.3.28
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この時期、小学校の卒業式がラッシュですね。きれいに着飾った子どもたちが、誇らしげに学校の前で記念写真を撮る姿をよく目にします。

子どもたちの卒業式スタイリングにも、流行り廃りはあります。とくに女の子の服装は数年ごとにトレンドが入れ替わるもの。

数年前はいわゆる「AKBスーツ」が一世を風靡していましたが、近年新たな流行が生まれているのをご存じですか?

それは「袴」。

華やかで美しい装いとあって、多くの親子から支持を集めるようになりました。一方で、着なれていない和服であるため、反対している保護者や先生たちもいます。

今回は、小学校の卒業式に袴を着せることへの賛否をヒアリングしてきました。その意見をもとに、卒業式・入学式の衣装選びのコツも考えていきましょう。

●賛成派の意見

『子どもが自主的に選んだ服なのであれば、袴でもいいと思う。どうせ中学、高校の卒業式は制服を着なきゃならないんだから、小学校ぐらい好きにさせてあげたい』(30代女性/小学生女の子のママ)

確かに、「あれはダメ、これもダメ」と禁止ばかりするのは、子どもの自主性を潰しかねない行為ですよね。

親だけが盛り上がって、むりやり袴を着せてしまうのは言語道断ですが、子どもの希望なのであれば無下に却下するのも考えものといえます。

また、実際に着せたことがあるママたちからは、こんな意見もありました。

『袴さばきや美しい身のこなし、和服ならではの座り方などを事前に教え、しっかり練習させておきました。最初は「キレイな服を着たい」という安易な気持ちしか無かった娘ですが、練習を通して日本の伝統を学び、意識を改めた ようです。

当日、教えたとおりに美しく立ち振る舞う姿は、わが子ながらとてもカッコよかったです』(40代女性/中学生女の子、小学生男の子のママ)

『「袴なんて寒いんじゃない?」とか「足元はどうするの?」とかいろいろ言われたけど、いくらでも方法はありますよ。わが家では袴の下にスパッツをはかせ、お腹周りにカイロを貼って防寒させました。

足元は運動靴で問題ないでしょう。みんな着物のほうに目がいくので、そんな所まで見てませんでしたよ』(40代女性/高校生男の子、中学生女の子のママ)

●反対派の意見

一方の反対派は、どのような意見を持っているのでしょうか。

『常識で考えて、袴は大学の卒業式で着るものでしょう。小学校で着せてる親って、子どもを大学に通わせる気がないのかなって思っちゃう。

もしくは、親自身が高卒とかで、袴を着られなかったから、そのコンプレックスを子どもで解消させてるのかな。いずれにしても、いい印象は全くないですね』(40代女性/小学生女の子、幼稚園児男の子のママ)

『袴姿の子、卒業式に何人かいましたけど……みんな着崩れちゃって見苦しく、だらしなかったです。集合写真を見ても、袴の子はダラダラの着物に疲れ果てた表情。こんなのが一生残るなんてかわいそう』(40代女性/中学生女の子のママ)

学校の先生からは、次のような呟きが。

『袴を着てきたせいで、1人でトイレに行けない と騒ぐお子さんが毎年いるんです。式の直前は忙しく手一杯なのに、トイレの介助につかなければならない。迷惑だなと思うことは正直あります』(50代女性/小学校教師)

『式の後、袴姿のまま校庭で遊び、着物を汚してしまった子がいたのですが……高価なレンタル品だったそうで、親御さんから大変なクレームが来ました。先生がちゃんと見ていなかったせいだとか、クリーニング代を払えとか言われて参っちゃいました』(40代男性/小学校教師)

●卒業式、入学式にふさわしい服装とは

賛成派、反対派の意見それぞれに、うなずける部分はありますね。

迷ってしまいがちな卒業式・入学式の衣装。どのように選べばいいのか、今回のインタビューから見えてきたポイントをまとめました。

●(1)子どもの体に負担をかけないものを

子どもたちにとって式典はとても長く、出席するだけで疲れてしまいます。

洋装でも和装でも、子どもの体に負担のない服 を選ぶべきでしょう。襟元やウエストの締め付けが少なく、適度にゆるやかなデザイン・サイズ感のものがいいですね。

●(2)動いても見苦しくない

式典中は座っているだけですが、教室間の移動はあります。いつもと違う雰囲気にテンションが上がって、走り回りたくなってしまうことも。

動いても見苦しくない服を選ぶ、下着が見えないような配慮をするなどは重要なポイントです。

●(3)着脱がひとりでできる

トイレに行きたくなったとき、気分が悪くなったときなどに困らないよう、子ども自身で着脱ができるものにしておきましょう。

チャックやホック、スナップボタン など、慣れていない留め具はありませんか? 大人にとっては簡単なものでも、子どもには扱いが難しいものもあります。

自宅で数回練習させておくと、より安心ですね。

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いかがでしたか?

小学校の卒業式は、子どもの巣立ちを祝う場。過度に着飾ること、そしてその姿を競い合うことは本来の目的ではありません。

そのことを念頭に置き、子ども自身の意見も取り入れながら、とっておきの衣装を用意してあげましょう。

●文/パピマミ編集部
●モデル/前田彩(桃花ちゃん)

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