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器も人も、育っていく。「福島・会津漆器に学ぶ“までい”な暮らし」イベントレポート

  • 2017.2.5
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1月21日(土)に開催したイベント、「福島・会津漆器に学ぶ“までい”な暮らし」。福島から連れてきたとっておきの漆器で、一年の始まりにふさわしいお雑煮膳を編集部と読者のみなさんでいただきました。暮らしを整えてくれる器・「漆器」や、心と体にやさしい「madei」のごはんのひみつを伺ったトークなど、当日の模様をお届けします。

会場は奥浅草の「ごはん×カフェ madei」

実は、昨年秋に会津を訪れ、会津漆器の魅力を体感したことりっぷWeb編集部。
普段なかなか知る機会はないけれど、一度触れればきっと好きになる漆のこと。「ぜひ読者のみなさんにも身近に感じてほしい」と、今回のイベントを開催することになりました。

厨房からは、トントントン、という包丁とまな板で野菜を刻む音が。お出汁のいい香りが漂う中、まずは、madeiさんのお正月料理を味わっていただく器、漆器のおはなしから。

「みなさんの家に思い出のある器ってありますか?」

今回のイベントのテーマは、会津漆器に学ぶ「までい」な暮らし。「までい」とは、福島の方言で「手間ひまかけて、丁寧に」という意味です。
ゲストは、漆とロック株式会社の貝沼航さん。会津漆器の魅力を伝え、作り手と使い手を繋ぐお仕事をしています。

「みなさんの家に思い出のある器ってありますか?」という問いかけから始まった、“までい”な器の話。参加者のみなさんそれぞれのエピソードを共有しながら、貝沼さんの案内のもと、少しずつ奥深い漆の世界へと進んでいきます。

madei特製「会津風」「京風」二つの雑煮膳

この日いただいたmadei特製ごはんは、参加者のみなさんに事前に選んでもらった「会津のこづゆ雑煮膳」と「京風雑煮膳」の二種類。1月限定の特別メニューです。

「こづゆ」とは、会津地方の郷土料理。ハレの日のごちそうとして親しまれている帆立出汁のお吸い物です。お正月ということで、お餅を入れて雑煮に仕立てていただきました。
もうひとつのお膳は、白味噌と丸餅でいただく、京風のお雑煮。浅草に江戸時代からある万久味噌店のお味噌を使用した、上品な味です。

ぞれぞれのお膳には、「大根と鶏団子の煮物」の中鉢と、ちょっと珍しい食感の「りんごのきんとん」の小鉢、大根としらすの炊き込みごはん、大根のなますも。madeiらしい大根尽くしのお料理が並びました。

五感で味わう、贅沢な食卓

お膳の香りや、器の手ざわり、お雑煮の温度、箸をおく音。
視覚がない分、他の感覚が敏感になります。参加者の方それぞれが静かに食事や器を味わっているのが伝わる時間でした。

食事のあとは、madeiの店主・礒(いそ)さんのお話。

「なにかものを作った時に祖母に見せると、『までいに作ったこと』と褒めてくれたんです。大人になって改めて意味を知ったときに、この言葉がすごく好きになって、そんなお店になればという想いを込めて名付けました」

という店名の由来や、「気温の変化やイベントごとなどお客さんの気持ちになって、毎日の献立を考えている」など、体と心にやさしいmadeiのごはんが日々どうやって作られているかを伺いました。

礒さんのお人柄もあり、参加者からは大根を使ったメニューのリクエストの声も。笑顔と笑い声がたくさんのひとときとなりました。

デザートはmadei名物の「大根アイス」

会が始まる前と後では、参加者のみなさんの漆器へのまなざしや扱い方が明らかに変わった、というのが感じられたイベントとなりました。
それぞれ手元にある器に大事そうに触れていたのが印象的で、思わずたくさん写真を撮ってしまいました。

参加したことりっぷアプリユーザーの感想も

また、今回参加いただいた、ことりっぷアプリのスターユーザー・shionさんがイベントの感想をブログに書いてくれました!
イベントを通して、会津漆器はもちろんのこと、愛着のあるもの、思い出の詰まったもの、質の良いものを普段の暮らしの中で取り入れていきたいと思うようになったそうです。

みなさんのお声を聞かせてください

ことりっぷWebでは、今後も地域の人やモノをご紹介していけるイベント・ツアーを企画していく予定です。ぜひ、みなさんがいま気になっている場所や人、モノを教えてください♪

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