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目を離しちゃダメ! “首掛け式浮き輪”の事故例と正しい使い方

  • 2017.1.3
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こんにちは、ママライターのパピルスです!

本格的に寒くなってきて、乳幼児をお持ちのママさんはお風呂の入れ方に頭を悩ませる季節になってきたのではないでしょうか?

先輩ママのブログを始め、 SNSや口コミなどを参考に便利グッズを利用する方もいらっしゃると思いますが、ひとつ気を付けていただきたいのが、浴槽内での赤ちゃん用『首掛け式浮き輪』の使用です(以下「首浮き輪」と言います)。

首浮き輪については、平成24年に消費者庁が、首浮き輪を浴槽で使用した際に起きた乳幼児の事故 について注意情報を出しました。

しかし、その後も相次いで事故が報告されたため、平成26年に再度注意喚起されました。これらの注意情報がどの程度世の中のママたちに届いているでしょうか。

現在でもSNSで「首浮き輪」と検索すると、浴槽内で乳幼児が利用している場面の投稿がヒットします。

●首浮き輪を浴槽内で使用した場合の事故例

首浮き輪は、乳幼児の首に装着して水中で体を浮かせます。

通常の浮き輪は上半身を水上に出しますが、首浮き輪は頭部だけが水上に出る仕組み になっています。

消費者庁が公表している、首浮き輪を浴槽内で使用した場合の事故事例には次のようなものがあります。消費者庁HPより引用してご紹介します。

●【事例1】空気は7割くらい入れて使っていた

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自宅の浴室で、子ども(4か月)に首浮き輪を付けて子どもだけを浴槽に入れていた。首浮き輪は、上下のベルトをはめて、空気は7割程度入れた状態だった。母親はミルクの準備をし、トイレを使用後に浴室に戻ってみると、子どもが首浮き輪から抜け、うつ伏せになって浮かんでいた。首浮き輪の上下のベルトは外れていなかった。

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●【事例2】母親が洗髪中に鼻が塞がった状態になった

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母親と入浴中、子どもは首浮き輪をつけて一人で湯船に入り遊んでいた。母親は洗髪で目を離していた。1〜2分で音が聞こえなくなり、見たところ顔面のチアノーゼが確認され、便を漏らしていた。首浮き輪で鼻が閉塞し、口は水面下にある状態だった。首浮き輪のベルトは締めていたが、やや空気が抜け気味だった。

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●【事例3】おむつ等の準備のため、1分ぐらい浴室を出た

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首浮き輪を付けた子ども(6か月)を浴槽に入れたまま、この日に限って衣服やおむつの準備をするため1分ぐらい、浴室を出た。浴室に戻ると、子どもがうつ伏せ状態で底に沈んでおり、首浮き輪はベルトが付いたまま浮いていた。

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●【事例4】ミルクの準備のため、2分ぐらい浴室を出た

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浴槽に30cm湯をはり、子ども(8か月)に首浮き輪を付けてお風呂に入っていた。母親がミルクを作るため浴室を出て、2分後ぐらいに戻ると、浮き輪が外れて子どもが仰向けの状態で底に沈んでいた。

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これらの事故事例を見ると、事故はすべて1歳未満の乳幼児 で起きています。

そして共通点は、“保護者が目を離したのは数分”と短時間であったにも関わらず事故が起きたという点です。

ママが同じ浴室内で洗髪をしているあいだでも事故が起きています。

首浮き輪を使用する際には、決して目を離してはいけないということがお分かりいただけるかと思います。

また、浴槽のお湯を30cmと浅くしていても、事故が起きています。

赤ちゃんにとっては鼻と口が水中に入ってしまう深さであれば、首浮き輪から抜けてしまった場合、十分に危険といえますね。

幸い、上記の事故事例の赤ちゃんたちは命に別状がなかったとのことですが、発見が遅れれば最悪の事態につながってしまうかもしれません。

●そもそも『首浮き輪』はスポーツ知育を目的とした商品

首浮き輪は、赤ちゃんの水中エクササイズをサポートする商品として開発されています。

特に海外ではプレスイミングのスポーツ知育商品として認知されています。

本来の利用方法は、保護者が一緒にプールに入り、必ず手の届く場所で使用するというもので、決して赤ちゃんを一人で水中に浮かべておくという利用方法ではないということを覚えておいてください。

暖かい時期のお風呂タイムは赤ちゃんに脱衣所でタオルにくるまっていてもらったり、浴室用ベビーチェアを置いて遊ばせておいたりできますが、寒い季節になると、風邪をひかせてしまいそうで心配になる気持ちもあります。

しかし、首浮き輪を、赤ちゃんに一人で待っていてもらうための便利グッズとして利用することは、危険が伴いますので絶対にやめましょう。

【参考リンク】
・浴槽での首掛け式浮き輪の事故 | 消費者庁 独立行政法人国民生活センター(PDF)(http://www.caa.go.jp/safety/pdf/141009kouhyou_3.pdf)

●ライター/パピルス(フリーライター)

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