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怠けてるわけじゃない? 子どもが勉強嫌いになる心理と親のサポート法

  • 2016.12.31
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こんにちは。勉強嫌い専門コンサルタントの佐々木恵です。

お子さんが勉強嫌いで、勉強に全くやる気をみせずに困っているというママは多いと思います。

将来のためにもなんとか勉強してほしいけれど、「勉強しろ」と頭ごなしに言ってしまうと子どもが反発する……。どういう風に接するべきなのか分からない……。

そんなママのために、今回は子どもが勉強嫌いになる原因と対策についてご紹介します!

子どもが勉強にやる気を示さない理由は大きく分けて4つあります。

(1)失敗体験
(2)セルフハンディキャッピング
(3)目的の不足
(4)エネルギー不足

以上のどれかひとつの場合もあれば、いくつかが複合的に影響している場合もあります。

●(1)失敗体験

勉強で大きな失敗があり、それがトラウマ化している場合 です。例えば、

・それまで優等生だったのに、テストの得点が下がってしまった
・勉強ができなくて、先生やお友達から馬鹿にされてしまった
・成績のことで、親に強く怒られてしまった、あるいはがっかりさせてしまった
・中学受験で失敗をしてしまい、第一志望に入ることができなかった

など、これらの経験からもう失敗したくないと勉強を避けてしまうのです。

●(2)セルフハンディキャッピング

セルフハンディキャッピングとは、その名のとおり、自分自身にハンディキャップを負わせる考え方です。

子どもが試験前に全く勉強しない。試験勉強をせずに試験を受けてしまう子どもの心理が理解できないと考える親御さんは多いと思います。

危機感すらないのはなぜなのか。それは「勉強していないから、成績が悪いのは当たり前」と自分に言い訳を用意する ためです。

試験前に勉強して、もし成果が出なかったら「勉強したのにできなかった」、つまり自分に実力がないことを受け入れなくてはならなくなるのです。

しかし、自分が無能であることを示したくないし、受け入れたくない。だからあえて勉強せず試験に臨み、「勉強しなくても30点取れた」と言いたいのです。

●(3)目的の不足

勉強することに対して意義や目的を見いだせていない人たちです。

「何のために数学を勉強するの? こんなの将来使わないし」「歴史を学ぶ意味がわからない。私は今を生きているのに」と不満そうに口にする人は、勉強に意義や価値を見いだせないから勉強しない のです。

大人になれば「勉強しておいて良かった」「もっと勉強すれば良かった」と思うことも多いものですが、子どもにはそれがわかりません。大人になったことがないのですから。

●(4)エネルギー不足

勉強はそれなりにエネルギーを消費しますので、心身ともに元気でなければできません。

いままで勉強を頑張っていた子どもが突然勉強に興味を示さなくなった場合、体調を崩していたり、友人関係や学校での人間関係で何か問題が起きていたり するかもしれません。

規則正しい生活を心がけて体力を維持させましょう。あわせて、なにか悩みを抱えていないかも確認しましょう。

●まずは話を聞く

そこで重要なのは、まずは子どもの本音を聞きだすこと。子どもにじっくりと話を聞いてみましょう。

失敗体験を引きずっている子どもに対して「やりなさい!」と強く言ってしまったら、どうなるでしょう? もっと勉強を嫌いになることは目に見えています。

勉強しない子どもを見ているとイライラする気持ちはわかります。しかし、まずは聞いてみてください。怠慢ではない原因が見えてくる はずです。

●子どもは勉強の大切さを本当はわかっている

子どもたち、特に小学校高学年以上だと、勉強の必要性は理解ができています。勉強しないといけない、勉強しておいたほうがいいことくらいは、頭ではわかっているのです。

しかし、どうしても重い腰が上がらない、自分のどこかで納得できていないことがある、なんだか疲れた、などなど。

子どもたちは心底勉強が嫌いで怠けているように見えますが、そうではありません。

やらないといけないことは認識しているのです。加えて、「もっとできるようになりたい 」とさえ思っているのです。思いながら、一歩が踏み出せていません。

●まずはできることから

子どもたちは、勉強を怠けているように見えるかもしれません。しかし、子どもたちに本音を聞くと「本当はできるようになりたい」と口にします。全員がそう言います。

できるようになりたい気持ちは持っていながら、失敗体験が気になったり、勉強して成果が出なかったときのことが怖かったり、意義のないことをしたくなかったり、疲れてそれどころではなかったりするのです。

勉強嫌いの子どもに勉強をさせる際は、まずはそんな子どもたちの気持ちを理解してあげてください。怠けているわけではないことを知るだけでも、お互いに気持ちが楽になるはずです。

そして、子どもが本音を話したら、どうするべきなのか一緒に考え、ともに解決してあげましょう。

お父様お母様は、ぜひお子さんの最高のサポーターでいてあげてくださいね。

【参考文献】
・『激動社会の中の自己効力』アルバート・バンデューラ(著)
・『エブリデイ・ジーニアス「天才」を生み出す新しい学習法』ピーター・クライン(著)
・『いまどきの子のやる気に火をつけるメンタルトレーニング』飯山晄朗(著)

●ライター/佐々木恵(教育コンサルタント)
●モデル/前田彩(桃花ちゃん)

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