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初詣は永遠の愛を誓う夫婦神の神社へ!大国主命と后たちの恋物語もお届け

  • 2016.12.29
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新年まであと少し。初詣はどこに行くか、もう決めましたか。

ご存知の通り、神社は全国にたくさんあり、実に様々な神様が祀られています。とりわけ多いのは、『古事記』という日本最古の歴史書に登場する神様です。

今回は、その中でも特に数多くの地で祀られている大国主命(おおくにぬしのみこと)とその后たちにまつわる神話や神社をご紹介します。

■大国主命はどんな神様?
そもそも日本列島と神々たちを生んだのは、伊邪那岐命(いざなきのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)という夫婦神です。

この夫婦神は残念ながら離縁しますが、その後、伊邪那岐命が禊祓(みそぎはらえ)をしているとき、三柱の神々が成ります。

それが、天照大御神(あまてらすおおみかみ)と月読命(つくよみのみこと)、建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)です。

建速須佐之男命は問題を起こして神々の住まう高天原(たかあまはら)を追放され、地上に降りてそこにいた国津神と結婚し子どもをもうけます。

建速須佐之男命の6世孫が、大国主命なのです。

■【最初の后】八上比売
みなさんは、稲羽(いなば)の白兎という神話を知っていますか?

美人と名高い八上比売(やがみひめ)に求婚をしに訪れた、たくさんの兄弟神。

彼らは道中、毛をむしられ痛みに泣く兎に出会います。そこでわざと嘘を教えて症状を悪化させてしまうのです。

しかし一番年下の大穴牟遅神(おおなむぢのかみ)は正しい治療法を伝え、兎の毛を復活させます。

兎は「八上比売はあなたを選ぶでしょう」と予言し、その通りになりました。

この大穴牟遅神が後の大国主命で、八上比売は最初の后です。

八上比売を祀る神社として、鳥取県鳥取市の売沼神社(めぬまじんじゃ)などがあります。

■【二番目の后】須勢理毘売
八上比売が大国主命を選んだことに嫉妬して、兄弟神は弟を殺そうと二度にわたって襲いかかります。

そのたびに復活するも、身の危険を感じた彼は何か対策をとれないかと、建速須佐之男命の元を訪れました。

そこで建速須佐之男命の娘、須勢理毘売(すせりびめ)と出会って恋に落ち、様々な難関を乗り越えて結婚。

建速須佐之男命に「大国主命」という名を賜り、また須勢理毘売を正妻とすることを約束するのです。

須勢理毘売を祀る神社は全国にありますが、島根県出雲市に鎮座する出雲大社の本殿向かって右にある摂社、御向社(みむかいのやしろ)にも祀られています。

■【三番目の后】沼河比売
大国主命は建速須佐之男命の元から戻るとき、生太刀(いくたち)と生弓矢(いくゆみや)を持ち帰ります。

これらの道具で兄弟神を追い詰め、二度と命を狙うことがないように打ち倒しました。

そして大国主命は長として国づくりを行うのですが、一族繁栄のためには子どもを大勢つくる必要があるからと、さらに妻を迎えます。それが沼河比売(ぬなかわひめ)です。

沼河比売はとても美しい和歌を詠んで、大国主命を魅了します。

沼河比売を祀る神社としては、新潟県上越市の居多神社(こたじんじゃ)などがあります。

■大国主命と須勢理毘売は今も一緒
大国主命はさらに妻を迎えようとするのですが、ふと須勢理毘売の寂しそうなのに気づき、そのわけを問いただします。

すると須勢理毘売は和歌にのせて、

「あなたは多くの妻を娶るのでしょうが、私にとってあなたはただ一人の男性で夫なのです」

と切々と詠うのです。

そんな須勢理毘売の姿に心を打たれ、二柱は杯を交わして変わらぬ愛を誓いました。

首に手をかけあい、互いに向かい合いながら、今に至るまでご一緒におられるのです。

■初詣は出雲大社がおすすめ
出雲大社は、この仲睦まじい二柱にあやかりたくて訪れる人が多い神社です。

縁結びの神様としても知られているので、2017年こそ良い出会いを、と思っている方は出かけてみては。

なかなか島根県まで行かれない!という方も大丈夫。北は北海道から南は沖縄まで、全国に分社や分院があるので、そちらで参拝することができますよ。

ぜひみなさんも、初詣に訪れてみてはいかがでしょうか?神話が息づく神社で、素敵なお正月をお迎えください。

三柱の后をはじめ、大国主命の后が祀られている神社を全て巡る、なんていうのも面白いかもしれませんね。

ライタープロフィール
黒木蜜

一般企業に勤めながら執筆した作品が日本文学館のオムニバス本に掲載され作家デビュー。古事記への造詣が深く、全国300ヶ所以上の神社紹介記事を執筆。現在、古事記の観点から紹介する神社コラム/恋愛コラムなども手がけている。

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