配偶者控除の103万円の壁が150万円の壁に変わったのはどうして?【第16回 細川珠生の「ママは政治1年生」】

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年賀状に、お正月の準備、そしてそして大掃除……。クリスマスが終わったと思ったら、まだやらなければいけないことはいっぱい。12月は主婦にとって、ママにとって「なんて忙しいの!」と声をあげたくなる時期ですね。

そんな慌ただしい12月は、政治も大忙しです。今年は特に、この年の瀬も押し迫って、ロシアのプーチン大統領が来日(それも初来日!)。そして26日には、安倍総理がハワイの真珠湾を訪問。来年1月に任期満了となるアメリカのオバマ大統領と最後の日米首脳会談を行うことになっています。

ビール税に住宅ローン減税、いったいどうなる?
今年は特に、政治の話題が年末まで事欠かないのですが、例年でも翌年度の国家予算の編成作業があるので、結構大変なのです。予算編成の前に税制の改正についても決めなくてはならなりません。ビールやエコカー、住宅ローンの減税はどうなるのかなど、日々の生活にも関わるだけに、チラチラと気になっている人も多いのではないかと思います。

103万円の壁だった配偶者控除が150万円に
さて、今回注目の税制改正は、やはり「配偶者控除」についてでしょう。これまで妻の年収が103万円以下であれば適用されていた夫の所得から38万円を控除する「配偶者控除」の、妻の年収要件が拡大されることになったのです。

具体的には妻の年収要件を150万円以下まで拡大、その後は段階的に控除額を減らしながらも適用され、201万円を超えると控除の対象から外されることになります。 また、夫の年収も、これまでは制限がなく、妻の年収だけが条件とされてきましたが、今回の改正により、38万円の控除を受けられるのは夫の年収が1120万円以下の場合ということになります。その後、段階的に減らされて1220万円を超える夫の年収があった場合は、妻の年収が150万円以下でも控除は受けられなくなります。

配偶者控除は年収をコントロール、果たしてその結果は?
今回の改正のポイントは二つ。一つは、配偶者控除適用の年収要件を拡大することで、妻のパートなどの収入を少し増やすことができるようになるということ。もう一つは、夫の年収要件を設けることで、拡大する控除の財源が不足しないようにしようということです。

配偶者控除については、不要論と必要論が激しく対立しています。子育てや家事、介護などで働きたくても働けないという人も多い中、専業主婦という選択を否定するかのようにもとれるため、配偶者控除には一定の意義があるという考え方もあります。一方、子育てや家事、介護があっても、出来る範囲で働く(働いてもらう)ためには、年収をコントロールすることになる配偶者控除は不要であるという意見もあります。

今回の改正は、妻の年収は拡大しつつ、制度は残すという、いわば「折衷案」ともとれる内容となりました。人口減少社会の中で、労働力不足や税収不足の現実を考えると、誰もが納税者となる制度は大事かもしれません。世帯単位で考える日本の税制も、未来永劫今のままでいいというわけでもないでしょう。

とはいえ、子育てや介護などで十分に働く環境がない人も多いし、そもそも子育てと仕事の両立はそう簡単なことではないのです。

そういうことを幅広く考えながら、どんな社会を作っていくのか、そのために必要な税制は何かを、これからは真剣に考えていく必要がありそうですね。

(細川珠生)

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