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【あの俳優やアイドルも!】最近の芸能界引退報道を見て思うこと

  • 2016.12.21
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【あの俳優やアイドルも!】最近の芸能界引退報道を見て思うこと

文・小阪有花

【グラドルから保育園へ】

vol. 36

芸能人という過去はずっとつきまとう

年末ということで、今回は、最近のできごとに対して、私が感じることを書いてみる。

最近、芸能界では、電撃引退したり、所属事務所契約解除など、芸能人の突然の引退が目立つ。理由はさまざまな様だけど、私が綴りたいのは、辞めた理由などについてではなく、引退した芸能人のその後だ。なぜ書くのか、それは、芸能人が突然引退し新しい道に進むことがどれだけ大変か、ということを伝えたかったからである。それは、連載とは全く関係ないかと思われるかもしれないが、そうではない。ここでも引退後の生活を書いたりもしたが、それはほんの一部である。引退後、自分が普通の人間になると思い生活しても、思うようにいかないこと、一度浸かれば元に戻ることができないリスクのある職業だということを理解してもらいたいと思う。

理由によって心境も違うかもしれないが、芸能界をやめるときは、みんな早く自分のことを忘れてほしいと思うことが多い。それは、辞めたにも関わらず、後ろ指をさされることに何のメリットもないから。現役時代は、それはファンからの応援であったりするし、そうでなくても、面倒くさいなぁと感じることがありながらも、リアクションをされることで、自分は芸能人として認められているという安心感も同時に得られていた。

しかし、辞めたとなると、リアクションされることに何の意味もない。「あの人、〇〇じゃない?」となり、「なんで芸能界を辞めたんだっけ?」と気づかれるたびに、自分の嫌なこと、忘れたいことを掘り起こされてしまう。精神は休まらず、早く自分のことなんて忘れてほしいと願う日々だ。でも、世間は思うようにはならない。忘れていても、思い出すことはできるから。完璧に忘れさられることなどほとんどない。しかし、困ったことに、本当に忘れられることの恐怖も同時につきまとう。「忘れてほしい?忘れてほしくない?いったいどっちなの?」。どちらも同じくらい強く思う。最初は忘れてほしいと思うのだけど時間が経つにつれ、忘れられる寂しさがはりついて、自分との葛藤は何年も続く。

立ちはだかるプライドという壁

そして、新しい仕事が見つからない。厳密にいえば見つからないわけではないのだが、仕事なんて何でもいいなんて、そんな簡単には割り切れない。好きなことをしてお金をもらえるなんてなかなかない世の中だからこそ、芸能を終えた後、普通の職に就くのは厳しいものがある。それは、自分は芸能という場所で華やかに活躍し、まわりにいち目置かれていたぶん、いざ普通の職に就こうとすると、大きな壁がたちはだかる。プライドという壁。私は、最初から保育の仕事がやりたかったので、激しい葛藤はなかったが、それでも、この苦しさは何年もつきまとってきた。芸能ひと筋で生きてきた人間は、自分はこれしかできないという思い込みが強いぶん、社会に溶けこむことが難しい。社会不適合者だと自分で決めつけ、企業に飛び込むまでに時間がかかる。

では、どうすればこの葛藤から逃れられるのか?というと、一流芸能人の場合は、優秀なスタッフと共に海外ビジネスが妥当だろう。これなら、ネットの批判など気にせず、自分のクリエィティブな部分で勝負できる。海外ビジネスなんて、普通にビジネスするより何倍も厳しいが、芸能という過酷な場所で生き残れたのだから、才能と運には恵まれているはず。国内でひっそり生活するよりも、ずっと希望が持てると個人的には思う。あとは、女の子ならやはり結婚だ。やっぱり女の幸せは愛されている瞬間に勝るものなし。傷ついた心を癒してくれる男性がいたら、もう十分幸せになれると思うな。

と言いつつ、そのどちらも選択していない私だから、あまり説得力はないのだけれど、私は、本名で活躍していたぶん、辞めたときは本当に、戸籍の名前すら変えたいと親に相談したくらい、芸能人の自分にコンプレックスがあった。なので、これから辞めていく芸能人は、自分が思う以上に、精神葛藤に苦しめられると感じながらネットニュースなどをみている。といっても、どんなに大変なことがあっても、たとえ何年かかっても、自分の道は必ず見つかるはず。新しい道を歩む全ての人を応援したいと、偉そうで申し訳ないけど、強く思っている。そんな私です。

こさか ゆか/保育園プロデューサー

リバイバルミーティング代表。チャイルドカウンセラー、家族療法カウンセラー、幼児食インストラクター、ベビーシッター資格習得。 2004年ミスマガジングランプリを獲得し芸能界デビュー。グラビアアイドルとして活躍後、2009年に引退。現在は子どもの心スペシャリストとして活動中。

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