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新進デザイナー、ノビ・タライに会いに、ベルリンへ!

  • 2016.12.9
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ここのところ盛り上がっている、若手ブランドシーン。今回はドイツのニューホープ、ノビ・タライに誘われて、ベルリンへ行ってきました。彼女のショールーム兼アトリエがあるのは、だだっ広いベルリンの中でも、今どきのショップやレストラン、ギャラリーが密集する、ミッテ地区。ノビ・タライ(Nobi Talai)—本名はNobieh Talaei—はイランのテヘラン生まれ、ベルリン育ちの36歳です。祖母はテイラー、父は建築家。ベルリンのエスモードでファッションを学び、その後マーチャンダイジングやインテリアの分野での経験を経て、2015年初頭にウイメンズのブランドを設立しました。その後は、トントン拍子。ファースト・コレクションを発表するとすぐにドイツのファッション・カウンシルから賞が贈られ、2016年の秋にはパリ・ファッションウイーク中にパリ・ドイツ大使館で、3シーズン目にあたる2017SSコレクションのショーを開いたのです。

ノビのクリエイションは、ピュアでタイムレスなデザインと心地よさ、ゆるやかなシルエット、そして体を包み込むようなやさしさが特徴です。また、袖や肩などで結ぶディテールや、絶妙なバランス感の重ね着も、彼女が得意とするところ。さらに、カテゴリー化できない何か特別な世界観がありますが、これは彼女のルーツによるのだそうです。ノビの永遠のテーマは、“ウエスト・ミーツ・イースト”。具体的には、祖国イランのノマド(遊牧民)のライフスタイルと、ベルリンに顕著なバウハウスや新即物主義のデザインや建築。バウハウスの家具やオブジェと中東のテキスタイルなどをうまくミックスしたインテリアの事務所で、ノビはこう語ります。「二つの要素はまったく対照的に見えるけど、“シンプルと言う美しさ”が共通点だと思うの」。私はすっかり、美しくてエレガント、そしてちょっとシャイなノビのファンになってしまいました。

オフィスの下の階にある、アトリエにて。ニット地でつくったボリュームのあるショールのようなコートは、まずはミニチュアの見本をつくってから、カッティングを調整。

ロジェ・ヴィヴィエのコラージュ(オリジナル!)を飾った、オフィスのインテリア。無数のヴィンテージのランプを並べた壁のインスタレーションは、ノビのアイディア。

ショールームに飾った、今シーズンのコレクションと、サンプルの試行錯誤に使うミニチュア・パターンの一連。

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