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パリひとり旅編。パレ・ロワイヤルで、カフェの五段活用 。

  • 2016.11.23
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パレ・ロワイヤルとルーヴル美術館の間、サントノーレ通りに面したコレット広場。コメディ・フランセーズがあり、ジャン・ミッシェル・オトニエルによるカラフルな地下鉄の入り口「深夜族のキヨスク」があり、そしてカフェ・ル・ヌムールがある。パリジャンは、待ち合わせ場所に困ったとき、このカフェを選ぶ。それは、なぜか。地下鉄のパレ・ロワイヤル駅にすごく近いし、パリの中心だし、そして1年中早朝から夜遅くまで営業しているので、待ち合わせたのに店が閉まっていた!! という危険もないからだ。

左:パレ・ロワイヤルの地下鉄駅の入り口を飾るオトニエルの作品。ル・ヌムールが面するコレット広場の名物だ。
右:目下カフェの上が工事中なので建物に覆いがかかっている。目印はこのビストロ・チェア!

そのカフェ・ル・ヌムールが大変身した。昔ながらのクラシックなカフェから、明るく現代的なスペースとなった。内装を担当したのは室内装飾家のミカエル・マラペールだ。今のパリの一番の人気色であるブルーが壁の一部に使われていて、そこに彼はキャビネ・ド・キュリオジテ的に少々怪しげなモチーフを描いたヴィンテージのお皿を展示。天井から下がるピンクの丸いランプの、なんと可愛いこと! 18世紀の植物の版画が天井と壁を覆い、都会の中心にオーガニックな雰囲気を演出している。

左:大理石、石、真鍮、木などの美しい素材をたくさん使用したインテリア。店の奥、木の鱗の壁が珍しい。
右:この壁のために、コンテンポラリーなパリをテーマにカスタマイズされたお皿の数々。

左:常連客は、毎朝このカウンターでカフェを飲んでから出勤! 8時30分から11時30分の間、テーブル席で温かい飲み物、フレッシュ・オレンジジュース、ヴィエノワズリーかタルティーヌの朝食セット(10ユーロ)というのも観光客にはうれしい。
右:可愛らしいピンク色のランプが、シックにまとめられたスペースのアクセントだ。

ルーヴル美術館が近いとはいえ、界隈で働く常連客も多い店である。観光客だけが相手のカフェのように、“便利だろう、不味かろう”はこの店では通用しないので、料理は素材もフレッシュで味も良い。お盆にのせられてテーブルへと運ばれてゆく料理をみていると、どれも美味しそう。クロック・ムッシューさえも、ここではチーズの焦げ目のつき方が絶妙で……。サービスも雰囲気も良いカフェ。朝食、ランチ、ティータイム、軽食、アペリティフ、ディナー……。5段活用どころか、6段だ! 必要と気分に応じてこのカフェを使いこなそう。

サラダ、サンドイッチ、キッシュ、クロック類……。

左:新しくメニューに加わったタイ風ビーフサラダ(15ユーロ)。シャキシャキの野菜と甘辛のかりかりビーフが美味しいハーモニー。
右:ケータリングでおなじみMatthieu & Paulineによるデザートのケーキ(8ユーロ)。

左:入り口の床も、とてもエレガント。
右:インテリア・デザイナーのミカエル・マラペルト。10区のレストランLa Maison Bleueなど、パリ市内のレストランを複数手がけている。

ル・ヌムール

Le Nemours

2, place Colette

75001 Paris

tel:01 42 61 34 14

営)7:00〜24:00(土日8:00~24:00)

www.lenemours.paris

休)なし

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