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インテリアのヒントにも!植物も買えるブックカフェ「ROUTE BOOKS」

  • 2016.11.6
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上野駅から徒歩10分弱。古いビルの4階にある「ROUTE BOOKS(ルートブックス)」は、あえて言うなら「ブックカフェ」でしょう。でも、一歩入れば、ただのブックカフェではないことがすぐにわかります。では、実際に中をご案内しましょう。

グリーンの中で、家のリビングで本を読んでいるような気分に

「ROUTE BOOKS(ルートブックス)」に足を踏み入れると、本があるのはもちろんですが、そこかしこに置かれているグリーンに目を奪われます。「グリーンは、扱っている人と知り合いになって、置いてもらうことにしました。本のそばにグリーンなんか置いたら水がかかってしまうし、ほこりもつくから普通はあり得ないんでしょう。でも、家のリビングにポンと置いてあった本を読むような感覚で、リラックスして本を楽しんでほしいから、ここにグリーンは欠かせないんです」と語るのは、このお店をオープンした「ゆくい堂」の代表・丸野信次郎さん。グリーンが集められた一角の周辺には、植物関係の本が並べられているので、興味を持ったお客様は、すぐに育て方が書かれた本も一緒に購入できるようになっているのも便利。

本棚やソファは、廃材や古いものを利用してリメイク

「ROUTE BOOKS」で本が並べられているのは、いわゆる本棚ではありません。実は、丸野さんの本業はリノベーションなどを手掛ける工務店。そんな仕事柄、方々から譲ってもらった廃材などで作ったものなのだそうです。「僕は元々古いものが好きで、ここも古いビルだったんで廃材が合うと思いました。本が載せてあるのは物流で使うパレット。ひとり掛けのソファーがふたつありますが、もともとはふたり掛けだったのをふたつに分けてリメイクしました」。初めて訪れても、よそよそしい感じがしないのは、そんな古いものに囲まれているからなのかもしれません。「僕はもちろん本は読みますが、本が大好きという人とは視点が違うと思います。本もオブジェの一部。だから、普通の書店みたいに、本はこういう風に売らなければいけないとは思っていません。それは店の自由ですからね」(丸野さん)。

本を読みながら、お皿を選んだり、グリーンに癒される場所

「ROUTE BOOKS」が普通のブックカフェと違うのは、食器などの雑貨類が本と一緒に並べられていたり(購入可能)、一角にはギャラリーがあって個展などが随時開催されているところです。本を買いに来たのに、ふと気が付けばお皿を選んでいたり、自分の部屋に置くにはどんなグリーンがいいかな?なんて、考えてしまいそう。そして、店員の方が1杯1杯丁寧に淹れてくれるコーヒーに、スコーンや各種パウンドケーキなどのお菓子。コーヒーは、清澄白河のARiSE COFFEEの豆を使用、お菓子は知り合いのパン職人さんがこの店のために作ってくれているものだそう。最近では、このお菓子目当てに訪れる方もいるらしく、美味しさも大評判。ますますここは、何時間でもいられるスペースになってしまいそうです。

きっかけは「本」。そこからさまざまな出会いが…

「いわゆる書店としては、置いてある冊数も少ないから、この本を買いたいという目当てがある人は、他の書店や通販を利用すればいいでしょう。でも、そういった書店にはない付加価値がここにはある。本の魅力は出会いを生むことです。ここにはキッチンもあるので、本を読みながら料理を習いましょうとか、映画の原作を読みながら、映画をプロジェクターで見るなんていう会も開催できます」(丸野さん)。そんな丸野さんの意図通り、このカフェからは自主的にいろいろなムーブメントが起きているようです。お客さんが主催者になっての読書会は、集まった参加者が店で未読の本を選び、なぜそれを選んだのかをプレゼンするというユニークなもの。まさにこの「ROUTE BOOKS」は、本を媒介にして、人やものが起こす「化学反応」を演出する場となっているようでした。

今後は、小物や家具などとの コラボも!?

楽しみなのは、今後このカフェがどうなっていくかです。「工務店の仕事で出る廃材を利用して作った小物は現在カフェにも置いてますが、今後はそれを広げて家具作りなどにも手を広げていきたいですね」 (丸野さん)。小物や家具、ますますここは「書店」というカテゴリに収まることのない、予想外の出会いがあるような不思議な空間になっていきそうで楽しみです。

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