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邪道じゃない? 勉強しない子どもをヤル気にさせるご褒美制度のススメ

  • 2016.10.25
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【ママからのご相談】

小学校4年生の息子のことです。学校の宿題になかなか手を付けず、翌日に学校でテストがあるとわかっていても、勉強に身が入りません。

「なんで一生懸命勉強しなきゃダメなの?」「テストでいい点をとりたいと思ってない」などと言って、ダラダラ過ごしている姿を見ると腹立たしいです。

「勉強しないと将来困るよ」とか「学校で習ったことをしっかり覚えるためにテスト勉強が必要よ」などとさまざまな説明をしていますが、全く心に響かないようです。どうしたら息子をやる気にさせられるでしょうか?

●A. ご褒美制度でモチベーションをアップさせるのも手!

ご相談ありがとうございます、ママライターのパピルスです。

「次のテストでは100点取りたいから頑張るね!」「大人になったら○○になりたいから、一生懸命勉強する!」というような、絵に描いたように素直なお子さんもいらっしゃるでしょう。

けれど、「勉強するイミがわからない」とか「テストの点数なんてどうでもいい」などと投げやりな発言が飛び出して頭を抱える……というご家庭も多いのでは?

わが家の高学年の息子もこうした発言が増えてきた気がします。

低学年までは親や先生に言われた通り、素直に「やれと言われたことはやる」という態度だった子も、高学年以上になると簡単に従ってはくれなくなります。

もともと、知的好奇心が高く、難しい問題に挑戦することが好きで、課題をクリアすることに楽しさを覚えるタイプのお子さんは別として、多くの子どもは「勉強よりも自分の好きなこと(遊びなど)を優先したい」という気持ちが強いものです。

その気持ちを我慢して机に向かう“自己抑制”ができるかというと、なかなか難しいのが子どもです。

「勉強しないと将来困る」「自分のために勉強は必要」「習ったことの定着のためにテスト勉強が大切」という“正論”で納得するお子さんもいれば、これらの正論が全く心に響かない(ように見える)お子さんもいるでしょう。

後者のタイプのお子さんは、“遠い将来の話では危機感が持てない”、“将来の話ではイメージがしにくい”のではないでしょうか?

大人と違って、子どもはまだ世の中を知らないのですから、「将来のことを想像しなさい」と言ってもなかなか難しいですよね。

そういったタイプのお子さんには、「今頑張れば、近い将来に楽しみがある 」と思わせる方法が合っているのかもしれません。

●ご褒美制度を活用してみましょう!

遠い将来の見通しを述べても、心に響きにくい子どもには、“近い将来のご褒美制度 ”でモチベーションをアップさせるという方法はいかがでしょうか?

「勉強することは当たり前のことなのに、ご褒美なんて邪道だ」というお考えの方もいらっしゃるとは思いますが、“目先の分かりやすいメリットにしか反応しない”というタイプの子どもや成長の時期があるとすれば、それも一つの方法として試してみるのも良いのではないでしょうか?

東大、京大、早慶といった一流大学卒業者の中でも、突出したリーダーシップを発揮してグローバルに活躍する人材200人に幼少期や学生時代を振り返ってもらい、出た意見をまとめた本が、『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』。

この本によれば、「成績がいいとご褒美がもらえ、それが目的になって頑張る気になれた 」という回答が数多くあったそうです。

最初はご褒美ほしさでやっていた勉強でも、一度「自分は勉強が得意だ」という自信を持つと、勉強が楽しくなってくるという変化が見られることもありますよね。

また、精神科医であり教育評論家でもある和田秀樹氏は著書の中で、『何の努力もしない子を褒めても努力することを覚えないが、ご褒美を出すことで子どもは「努力をすれば認めてもらえる」という実感を得ることができるようになる』とおっしゃっています。

勉強を頑張って結果を出す“成功体験”をしてみることで、自分自身への自信が芽生えるケースもあるそうです。

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いかがでしょうか?

ご褒美の話をして子どもが「ようし、やってみよう!」と思ったのなら、余計なことは言わずに見守りましょう。

せっかくモチベーションが上がったのに、いつものように口うるさくあれこれ言ったのでは、効果は半減です。

そっと見守り、子どもが困って助けを求めてくれば助けるくらいに留めましょう。

1回目のチャレンジで、もしご褒美を手にすることができなかったとしても、嫌味を言うのはNG。「また頑張ればいいよ 」と励ましてあげることをお忘れなく!

【参考文献】

・『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』ムーギー・キム、ミセス・パンプキン(著)

・『アドラー流「自分から勉強する子」の親の言葉』和田秀樹(著)

●ライター/パピルス(フリーライター)

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