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週末に見たい! レズやゲイなどをテーマにした海外で話題のLGBT作品3選

  • 2016.9.29
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レズビアンやゲイ、トランスジェンダーなどを意味するLGBT。昨今では、渋谷区で同性パートナーシップ条例が成立したり、人気お笑い芸人のカズレーザーさんがバイセクシャルを公言したりと日本でも話題を集めています。しかしそんなLGBTについて「よくわからない」という人も多いのでは? そこで今回は気軽にLGBTのことを知ることができる映画を3つご紹介します。

●世界初の性別適合出を受けた男性とその妻による愛の実話『リリーのすべて』

『英国王のスピーチ』や『レ・ミゼラブル』で世界中から脚光を浴びた巨匠、トム・フーパー監督による『リリーのすべて』(2015年)は、世界で初めて性別適合手術を受けたデンマーク人、リリー・エルベの物語です。

風景画家のアイナー・ヴェイナーは、肖像画家の妻ゲルダに女性モデルの代役を頼まれたことがきっかけで、自分の中に潜んでいた「女性」に気付きます。次第に心と体の性が一致しないアイナーと、夫が「男性」でなくなっていくことに戸惑うゲルダでしたが、アイナーは「リリー」という名で女性として生きようと決意します。今から80年以上も前、誰も受けたことがない未知の外科手術を受けるアイナーと、彼(彼女)のすべてを必死で理解し、信じようとするゲルダの「勇気と愛」をテーマにしたこの実話は、世界中から賞賛を浴び、ゲルダを演じたアリシア・ヴィキャンデルは第88回アカデミー賞助演女優賞を受賞しました。主演のイギリス出身のイケメン俳優、エディ・レッドメインが美しく女性になっていく様子も見どころです!

体の性と心の性が一致しないトランスジェンダーの人とは、そして自分らしく生きるとはどんなことなのか、さらにパートナーがもし「女性になりたい」と言ったら…。そんなことを考えながら観てみて欲しい作品です。

●美しい女性2人が人生を取り戻す姿に心奪われる『キャロル』

同性愛がタブーとされていた1950年代のアメリカを舞台に、デパートの若き女性店員と人妻の愛と心の成長を描いたのが『キャロル』(2015)です。

1952年のクリスマス、デパートの売り子として働いていたカメラマン志望テレーズ(ルーニー・マーラ)は、とてもつもない美しい女性に一目惚れ。その人は、冷えきった夫婦関係の中で、娘の親権争いで夫と揉めている裕福なキャロル(ケイト・ブランシェット)。キャロルに恋心を抱くテレーズと、偽りの人生を送るキャロルが心を交わし、「本当の自分らしさ」を取り戻していく姿に思わず引き込まれる作品となっています。

本作の原作が書かれたのは、現代以上に同性愛の規制や偏見が厳しかった1950年代。原作者のパトリシア・ハイスミスは自身の体験に基づいて書いたものの、名前を伏せて発表し、30年以上経った後に自らが執筆者であることを公表して話題になりました。また、華やかな豪華女優陣や美しいファッション、色にこだわって作られた映像美も、女性におすすめしたいポイントです。

●レズビアン&ゲイと炭鉱労働者たちのユーモラスな友情『パレードへようこそ』

『パレードへようこそ』(2014年)は、炭鉱閉鎖に抗議をする炭鉱労働者たちと、彼らを応援するレズビアンやゲイの活動家グループの友情を描いたコメディ。80年代の大ヒット曲も多く使われ、気軽に楽しく鑑賞できる作品です。

1984年のイギリス。政府による炭鉱閉鎖案に対してストライキを起こす労働者たちとその家族を支援すべく、ロンドンのゲイ達が炭鉱労働者を支援するために募金活動を始めます。LGSM(炭鉱夫支援レズビアン&ゲイの会)を立ち上げ、各所に寄付を送ろうとするも、保守的な炭鉱夫たちに「同性愛者団体なんて」と拒否されてしまいます。しかし、とあるウェールズの炭鉱町に電話をしたところ、LGSMのLを、ロンドンのLと勘違いして、あっさりと受け入れてくれて…。

2014年のカンヌ国際映画祭でクィア・パルム賞を受賞し、ゴールデン・グローブ賞にもノミネートされた本作も、実際の話を基にしています。境遇が全く違う2つのグループが偏見を乗り越え、手を取り合って1つになっていくさまは笑いと感動とに満ちています。

今回ご紹介した映画は、LGBTのことを少しでも知れるだけでなく、映画としても純粋に素晴らしい作品として楽しめるものばかり。皆さんも是非、チェックしてみてください。

「リリーのすべて ブルーレイ+DVDセット」発売中 3,990円(税抜) 発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント ※ブルーレイ&DVDレンタル中 © 2015 Universal Studios. All Rights Reserved.

(石狩ジュンコ)

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