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まるごとゴボウを味わう! 「揚げゴボウ」のレシピ

  • 2016.9.25
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秋から春にかけて美味しい時期をむかえるゴボウ。身近でありながら、皮はむく? むかない? と迷う人もちらほら。ゴボウの下処理をおさらいしながら、丸ごと美味しく食べられる「揚げゴボウ」レシピをご紹介します。

■皮はむく? むかない?

ゴボウの皮は、厳密には「むく」のではなく、包丁の背などでこすって取り除く「こそげる」という下処理を行います。しかし、最近では皮もそのまま使うレシピや、「気になる部分は」「気になる場合は」と限定的にするレシピも。

その理由は、ゴボウの皮はもともと薄いので、たわしで泥を落とす際にこすられてほとんど取れる、ということ。さらに、皮に含まれる成分、“ポリフェノール”が注目されているから。ポリフェノールは抗酸化作用を持つ旨味成分のひとつ。美味しくて健康にいい成分を落としすぎないように、と昔に比べてレシピも変化しています。

■酢水に浸ける?浸けない?

家庭科の授業で、“ゴボウの皮は「こそげる」、そして「酢水」に浸けてアクを取る”という2段階で習った下処理が、最近では「酢水に浸けなくてよい」というレシピも。

昔よりもゴボウのアク自体が少なくなっているため、酢水に浸けて旨味や風味を損なわないように、との配慮によるものです。しかし、煮物などで他の食材が入るときにはゴボウのアクが目立つことがあるので、短時間浸すとよいでしょう。

■おすすめのゴボウの下処理

私のおすすめは、

・皮はたわしでよく洗い、皮は汚れの目立つところを中心に、軽くこそげる

・酢水に浸すのはさっと一瞬、または30秒程度の短時間で

の2段階処理。

酢水に浸す時間は、ささがきのように細く切った時はごく短時間に、乱切りのように大きめに切った時は少し長めにします。

または他の食材や味の仕上がりによって、ゴボウの風味を強く出したいときは短めに、少し押さえたいときは長めの時間で調節するとよいでしょう。

健康成分の発見や品種改良などによって野菜の下処理も時代とともに変化します。下処理だけで文献をいろいろ調べてみても、奥深い世界です!

■甘辛揚げゴボウ

ゴボウだけを使ったレシピで、丸ごと味を楽しんでみましょう!ゴボウの持つ味わいがストレートに伝わる一品です。

レシピ制作:料理家 崎野晴子

<材料>※作りやすい量で

みりん 大さじ1

酒小さじ1

しょうゆ 小さじ1

ごま油 少々

ゴボウ 1本(90g)

油大さじ3~4

※下処理用に、ボウルに水と酢を小さじ1程度混ぜたものを用意しておく

<作り方>

1、小鍋にみりんと酒を入れ、弱火にかける。沸騰したら火から下ろす。粗熱が取れたらしょうゆとごま油を加える。

2、ゴボウはたわしを使い、流水に当てながらしっかりと泥を洗い流す。水気を拭き、両端が固くなっていれば5mm程度切り落とす。

3、5cm程度の長さに切り、さらにタテ半分に切る。用意しておいた酢水にゴボウを入れ、30秒ほど置く。

4、フライパンに油を入れて中火にかける。ゴボウの水気をしっかりと拭き取り、2分揚げ焼きにする。

5、ゴボウが熱いうちに、(1)に加えてよく混ぜる。

(1)の漬けダレが少ないように思えるかもしれませんが、意外とこれで大丈夫。

(5)の後、よく冷ましてから食べる時に温め直すと味がしっかりなじみます。お好みで白ごまをふっても。きれいな和の器に盛ると一品料理になりますよ。

(崎野晴子)

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