1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. 落ち着いてチェック! 乳がんと間違えやすい“胸のしこり”の原因3つ

落ち着いてチェック! 乳がんと間違えやすい“胸のしこり”の原因3つ

  • 2016.9.17
  • 3863 views

こんにちは。夏休みが終わってホッと一息ついている、フリーママライターの横山かおりです。

ここ数年、テレビでよく見かける有名人の『乳がん』報道。乳がんになる人口は増加傾向にあり、とても人ごとだとは思えません。

もしも自分の胸にしこりを見つけた場合、「乳がんかも!」と多くの人が考えるはず。

でも、まずは落ち着いてくださいね。乳がん以外にも胸にしこりができる原因はある のです。

今回は、都内乳腺外科に勤める40代の女性医師にお話を伺ってきましたのでご紹介します。

目次1 (1)線維腺腫2 (2)脂肪腫3 (3)葉状腫瘍

●(1)線維腺腫

筆者自身、20代前半のころに胸にしこりを見つけて、『線維腺腫(せんいせんしゅ) 』という診断をされました。それ以降は定期的に検診を受けています。

では、線維腺腫とはどのようなものなのでしょうか? 医師に聞いてみました。

『10代〜20代の若い女性に多く見られる線維腺腫。腫瘍ではなく、炎症に近い“過形成”と考えられています。線維腺腫は原因がハッキリとは分かっていませんが、若い女性に多く見られることから女性ホルモンのエストロゲンが関係しているのではないかと考えられています。

しこりは弾力性があり、触るとコロコロとよく動く のが特徴。エコーで見てみると境界がハッキリしています。乳がんの場合は固く動かないしこりに、ギザギザとした境界です。はっきり診断するためには細胞診といってしこりに針を刺して悪性でないかどうかを調べます』

線維腺腫は大きくても3センチほどで成長が止まるので、そのまま放置していても大丈夫です。

でも「動くから大丈夫」と自己判断せず、しこりを見つけた場合はまず病院で診てもらいましょう。

●(2)脂肪腫

女性よりも男性にできることのほうが多いようですが、『脂肪腫(しぼうしゅ) 』というものの可能性があります。医師によると、

『30代〜50代にできやすいものに脂肪腫があります。これは良性の腫瘍なので特に処置をする必要はありませんが、どんどん大きくなったり5センチをこえたりするものなどは手術で切除する場合があります。脂肪腫ができる原因はハッキリとは分かっていませんが、ストレスや遺伝が関係しているとも言われています』

とのこと。なんとストレスでしこりができてしまうこともあるとは驚きです。脂肪腫は首や背中、肩まわりにできることが多いそうですよ。

●(3)葉状腫瘍

線維腺腫と見分けがつきにくいものに『葉状腫瘍(ようじょうしゅよう) 』というものがあります。医師によると、

『30代〜50代の女性に多い葉状腫瘍。初期の段階では線維腺腫と区別がつきにくいこともあります。検査は線維腺腫と同様、エコーや細胞診をします。葉状腫瘍は急速に大きくなる ことが特徴で、“数か月で10cm以上”なんてこともあり得ます。葉状腫瘍の場合は基本的に切除することになりますが、再発しやすいので取り残しのないようにしなければなりません』

とのことです。どんどん大きくなっていく腫瘍、乳がんとは違いますが恐ろしいですね。

しこりに気づいてどんどん大きくなるようでしたら、すぐに専門医に相談しましょう。

----------

必ずしも“胸のしこり=乳がん”ではないので、しこりを見つけたとしても焦らず落ち着いて病院を受診しましょう。

とにかく早期発見が大切。生理終了4〜5日目 くらいが、自分で触診するのに一番適している日にあたります。

自分の胸に異常はないか、毎月きちんと触って調べるクセをつけたいですね。

●ライター/横山かおり(ママライター、元モデル)

の記事をもっとみる