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本が誘う、まだ知らない世界へ! 今月のオススメBOOK3選

  • 2016.8.27
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詠美節の炸裂にうっとり。 貴石=奇跡のような11作品『珠玉の短編』

『珠玉の短編』山田詠美 講談社 1500円

スプラッタ小説を書く夏耳漱子が「珠玉の短編」の意味にとりつかれる表題作や、男女の三角関係にハッとする「生鮮てるてる坊主」など、ナマな人間の感情と顰蹙の味わいが詰めこまれた一冊。

こんな町いいな、と心が誘われて。 8年の連載から生まれた作品世界『このあたりの人たち』

『このあたりの人たち』川上弘美 スイッチ・パブリッシング 1500円

「このあたり」というどこにもない町を舞台に、住人たちを26のスケッチで描く。ずっとあいてるスナック。ライバル関係の羊子と妖子。銅像になりたい道夫……。不思議な読み心地が夢のよう。

妻が思わぬ病を得たとき、夫は―。 著者の新機軸となる、看病小説『美しい距離』

『美しい距離』山崎ナオコーラ 文藝春秋 1350円

若くして余命宣告を受けた妻。夫は義母たちに遠慮もしつつ、最期のときをどう過ごすか悩み続ける。〈妻はより神に近づいた〉。夫婦の絶え間なく変わる距離を繊細に描いた、心にくる中編作。

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