1. トップ
  2. 恋愛
  3. フリーペーパーの専門店?!「ONLY FREE PAPER」とは

フリーペーパーの専門店?!「ONLY FREE PAPER」とは

  • 2016.8.22
  • 1761 views

地域で暮らし、地域で営むをテーマにした地域のコミュニティスペースヒガコプレイスに常設するONLYFREEPAPER(オンリーフリーペーパー)。そこは、今までになかったモノを売らないショップ。そんな新たなジャンルを展開するフリーペーパーの専門店について、代表の松江健介さんに聞いてみました。

誰でもアップできるようなプラットフォームでありたい

なぜフリーペーパーに特化したショップを?

「もともと前職の同僚とその知り合いの3人で開業しましたが、きっかけはその前職の同僚がフリーペーパー専門店をやりたいという話から始まりました。紙媒体が好きで、本屋をやりたかったが、(ONLYFREEPAPERを開業した)2010年には、渋谷など都心部にかっこいい本屋とか面白い本屋がすでにいくつもあったので、同じものをやってもしょうがないというのがありました。

その一方で紙が好きで、フリーペーパーの収集癖があり、フリーペーパーには面白いものがたくさんあるのも知っていました。これを専門にしたら面白いんじゃないのって」

フリーペーパーの専門店。あまり聞き慣れない言葉ですね。

「その当時、フリーペーパー専門店というのは僕らが初めてで、モノを売らないお店というのも初めてだったと思います。あくまでも書店というスタイルなので、フライヤーやDMを置くことはなく、ノンジャンルで読み物に特化したフリーペーパーを扱っています。

コンセプトとしては、YouTubeのように誰でもアップできるようなプラットフォームでありたいと思っていますね。動画じゃなくて冊子ですけど。

そのため、あまりこちらで操作することはないですが、発行者さんだけではなくご来店いただけるお客さんにも楽しんでもらいたいというスタンスは他の書店さんと変わらないので、その辺のバランスは大切にしています」

フリーペーパー専門店という新たなジャンルを確立

ジャンルも幅広く、表紙だけでもユニークで興味深いフリーペーパーが多いですね。

「最初は100種類くらいからスタートしました。当時、全国各地からフリーペーパーを取り寄せるために電話をすると、最初はフリーペーパー専門店?何それ?という反応で(笑)。

こちらから説明する際、そもそもフリーペーパー専門店というジャンルがなかったから、フリーペーパーを作っている方からも不安がられたことも多々ありましたね(笑)」

フリーペーパーというコンテンツ地域にできること

中でも印象的なフリーペーパーはありますか?

「長野県飯山市の『鶴と亀』というフリーペーパーがあるのですが、関東の大学を卒業して、地元である飯山市に戻った若者が作っていて、地元では一時間番組のドキュメンタリーになるほど話題になってますね。

もう一つは、『ヘルスグラフィックマガジン』というアイセイ薬局さんが出している冊子です。表紙が話題になって、ONLYFREEPAPERではフリーペーパーのトークイベントも開催しました。たくさんの申し込みがあり、とくにクリエーターさんが多かったですね。その時はフリーペーパーの立ち上げから、デザインについての話など多岐にわたってお話いただきました」

今後はどのような展開を考えていますか?

「フリーペーパーというコンテンツと、地域活性化という課題に対して、何かできることがあるのではないかと。地域を盛り上げるために僕らができることがあると思いますので、場作りをしていきたいと考えています」

また最近では、紀伊國屋書店さんご協力のもと、全国各地の公共図書館へのフリーペーパー導入を開始しました。まずは九州で福岡市の東図書館と熊本市のくまもと都心プラザ図書館で展開されています。

本来は配布したら終わりというフリーペーパーの宿命。しかし、ONLYFREEPAPERではフリーペーパーを史料としても資料としても残していくべきものとしてその価値を高め、新たな可能性を探る取り組みを続けています。

いつONLYFREEPAPERを訪れても、日々、街とともに変わり更新し続けるフリーペーパーの新しいかたちに出会うことができそうです。

の記事をもっとみる