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きび砂糖、てんさい糖、アガベシロップ…天然甘味料の特徴と使い方のコツ

  • 2016.8.20
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最近のスーパーでは、白砂糖以外にも、いろいろな甘味料が売られていますよね。毎日の料理やお菓子作りに取り入れてみたいけど、「それぞれ、どのようなものなのかわからない」という人のために、主な天然甘味料の特徴と使い方のコツをまとめてみました。

© Tsuboya - Fotolia.com

■三温糖

砂糖は、サトウキビを原料に、工場で不純物を取り除く精製という工程を経て作られます。精製の最後の過程では、結晶と糖液ができるのですが、結晶から作られるのが、上白糖やグラニュー糖といった白い色の砂糖。残った糖液から作られるのが三温糖です。

三温糖は、糖液を何度も煮詰めて作られるため、加熱によってうっすら茶色い色がつきます。白砂糖より純度(糖度)は低いのですが、香りや雑味があるために、人の舌にはより甘みを強く感じさせるのが特徴。肉じゃがや魚の煮付けなど、和の煮込み料理に使うと、コクが出ておいしく仕上がります。

■黒砂糖(黒糖)

黒砂糖はサトウキビの汁を搾った後、精製せずに、搾り汁をそのまま煮詰めて固めたもので、黒糖とも呼ばれます。

独特の風味と濃厚な甘みを持っているため、好きな人にはたまらないおいしさ。ミネラル・ビタミンなどの栄養も豊富ですが、一方で、クセがあって苦手と感じる人もいるようです。

料理よりも、黒砂糖の風味を活かしたお菓子に使うのが一般的。コーヒーやお茶のお供にそのまま食べたり、ミルクに入れたりしても楽しめます。

■きび砂糖

三温糖は精製後に残った糖液から作られますが、きび砂糖は、精製途中の砂糖液から作られたもの。そのため、黒砂糖ほどではありませんが、サトウキビの風味が強く、ミネラルも多く含んでいます。

■甜菜(てんさい)糖

てんさい、ビートとも呼ばれる砂糖大根を原料に作られた砂糖のこと。サトウキビが原料の砂糖に比べると、まろやかでサッパリした風味が特徴です。

天然のオリゴ糖が含まれているので、整腸作用が期待できそう。また、体を温める作用があるとも言われているため、冷え性の人にもおすすめです。

■ステビア

原料は、南米原産のキク科の植物。砂糖の200倍以上の甘みを持つ低カロリー甘味料として、ダイエッター中心に人気があります。

ステビアにはもともと独特の苦みと香りがありますが、甘味料として販売されている製品の多くは、飲み物に入れても気にならない程度に苦みをおさえたものが多いようです。

■ラカンカ

中国に生息するウリ科の植物「羅漢果(ラカンカ)」の実を加工したもの。黒砂糖に似た風味で、甘みは砂糖の300倍以上と言われています。

ラカンカの甘み成分は、体内で吸収されずに排出されるため、カロリーが低く、ダイエット中の人や糖尿病の人にも注目されています。また、抗酸化作用を持つビタミンEを豊富に含むと言われているため、美容目的で使う人も多いようです。

■アガベシロップ

アガベとは、テキーラの原料になるメキシコ原産の植物。最近、このアガベから作ったシロップが、血糖値を上昇させにくい新しい甘味料として日本でも広まりつつあります。

黒砂糖のように自然でコクの深い甘さですが、後味はスッキリ。はちみつやメープルシロップと同じように幅広く使えます。

さまざまな天然の甘味料をご紹介しましたが、楽しみ方は自分次第。自由に料理や飲み物、お菓子作りに使って、お気に入りの味や使い方を見つけましょう。気になるものをいくつか入手して、食べ比べるのも楽しいかもしれませんね。

(二条しおり)

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