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夏野菜がたっぷり! 薬味にもなる、山形の郷土料理「だし」

  • 2016.8.19
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山形県には、「だし」という郷土料理があります。夏野菜をたっぷり使ったさわやかな味わいで、夏バテ気味でも食べやすいのが特徴です。最近では都心のスーパーでも市販品が見られるようになりましたが、簡単に作れるので挑戦してみませんか?

© sasazawa - Fotolia.com

野菜を切ってめんつゆと混ぜるだけ

だしは細かく切った野菜を醤油ベースのタレに漬けたもので、即席漬けの一種ともいわれます。ナスやキュウリと、みょうがやシソなどの香味野菜を使うのが一般的。味付けは家庭によって異なりますが、めんつゆを使えば手軽に作ることができます。

まずはナスとキュウリをカットし、30分ほど塩水につけてアク抜きをしましょう。大きさの目安は0.5~1センチ角くらい。ゴロッとした食感を楽しみたいなら大きめに、薬味などに使う場合は小さくカットしたほうがいいでしょう。

アクが抜けたらしっかり水を切り、細かく切ったみょうがとシソを混ぜます。野菜の量はお好みでOK。ボウルやタッパーのサイズに合わせて調整しましょう。

続いてめんつゆを注ぎます。野菜から水分が出るので、薄めずに使うのがポイント。めんつゆの分量は野菜がひたひたにはならない程度、キュウリとナスを1本ずつ使うなら、40~50ccくらいが適量。

最後に納豆昆布(がごめ昆布)をひとつまみ加え、冷蔵庫で1時間ほど寝かせれば完成です。納豆昆布が生み出すネバネバが特徴的。さらにオクラをプラスして食感を楽しむレシピもあります。

冷蔵庫で2、3日は保存できますが、容器から取り出すたびに空気にふれて傷んでしまうので、その日に食べる分だけを作った方がいいでしょう。

洋風メニューにもアレンジ可能

このだしは、ごはんのお供にぴったり。納豆との相性もよく、ネバネバの相乗効果により、スタミナアップが期待できます。

豆腐にトッピングしたり、そうめんのつゆに入れたり、薬味代わりにも使えます。その場合は、ネギやしょうがをプラスするのがおすすめ。豚肉の冷しゃぶにのせてもおいしくいただけます。

少し酸味が出てきたら、パスタの具に活用してみては? 豚肉やツナなどと一緒に炒めれば、この酸味がアクセントに。ネバネバは健在で、めんにもよくからみます。

だしは蒸し暑くなる盆地で生まれた料理。体を冷やす作用がある夏野菜と、食欲を増進させる香味野菜を組み合わせることで、夏の暑さを乗り切っていたのでしょう。この知恵を借りて、夏バテ知らずの日々を送りたいものですね。

(藤井蒼)

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