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時短勤務の利用率は2割以下。仕事への満足度に影響

  • 2016.7.30
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職場復帰するにあたり、フルタイムか時短勤務かで迷ったことのある人はいませんか? 時短勤務は法律で「子どもが3歳になるまで」「原則1日6時間労働」などの決まりごとがありますが、時間を確保できるメリットがあります。

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そんな時短勤務とフルタイム勤務という2つの働き方を、当事者であるママたちはどう感じているのか、アンケート調査がおこなわれました。どんな違いがあったのでしょうか。

時短勤務をしているママはどのくらい?

株式会社マクロミルは産前産後休業・育児休業から復職して2年以内の20~49歳のワーキングマザーを対象に、働き方や意識についてアンケート調査(http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000257.000000624.html)をおこないました。そこで、フルタイム勤務者81%、制度を利用した時短勤務者が19%という事実が明らかになりました。

時短勤務は法律で定められているものと、企業が独自に定めているものがあります。法律で定められている時短勤務を利用するには「子どもが3歳になるまで」という制限があるものの、原則1日6時間労働など、子育て時間の確保にはありがたい制度といえます。しかし、実際のところその恩恵をうけている人は、5人に1人以下。全体の2割にも満たなかったのです。

「正社員」「周囲の理解」「就業時間」に軍配! 仕事の満足度が高い時短勤務

時短勤務者の驚きの少なさについてふれましたが、ここからはフルタイム・時短勤務それぞれの立場から見る仕事への満足度の高さについて、アンケート調査をご紹介しましょう。

フルタイム勤務者・時短勤務者をランダムに同数抜き出した調査で、仕事に対し「満足している」と答えたフルタイム勤務者は68.9%だったのに対し、時短勤務者は78.4%と時短勤務者のほうが仕事に満足している、という結果となりました。

意外な開きがありますが、この理由はどこにあるのでしょう。時短勤務者が具体的にどんなことに満足しているのかを見てみると「職場の人間関係」「雇用形態」「勤務時間」の3つの項目で総合満足度を高めていることが判明しました。

フルタイムより働く時間が短くても正社員のままでいられ、周囲から理解のある環境で働けていることが、高い満足度につながっているようです。

仕事に満足しているのは「営業・販売職」

職種別の仕事への総合満足度はどうでしょうか。4種類に分類した業種ごとの調査によれば、満足している人の割合が最も高いのは「営業・販売職」で86%。次いで「専門職」が73.2%、「その他」が72.2%、「一般事務・管理」が69.7%と続いています。

仕事の各項目に対する満足度を比較すると、満足度の高い「営業・販売職」は他の職種に比べて「仕事の内容・やりがい」に満足していることが分かります。

これは時短勤務がフルタイムと同等の生産性をあげなければいけないと考えたとき、チーム内で仕事を分け合うことができたり、クオリティの高いアイデアや企画・コンサル力でカバーできるなど、努力次第で成果を維持しやすい業種だから、と考えられるのではないでしょうか。

比べて専門職は周囲と仕事を共有しづらかったり、事務職は時間当たりの生産性をあげること自体が難しかったりすることも、営業・販売職の人の満足度が高い理由になっているのかもしれません。

とはいえ子育てに仕事にとがんばるママたちは「仕事にやりがいを感じていない」という人のほうが少ないように思います。2歳の子どもを保育園に預け、時短勤務を利用している私の友人は「時短勤務経験者の先輩が多いから、周りの理解もあって仕事にやりがいはある。復帰したときはやっと仕事できるー! ってうれしかったな」と言います。

しかし、「自分だけ先に帰るのはやっぱり忍びないし、子どもが3歳になってフルタイムに戻したとき、うまく時間をやりくりできるかも心配」など、時短勤務からフルタイムの切り替えに不安も抱えているようです。

フルタイムと時短勤務の選択、復帰後のポジション希望など、今後のワークライフをどうしていくか、ワーキングマザーの悩みは尽きないものなのかもしれませんね。

(すだ あゆみ)

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