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あなたもやってるカモ!? 子どもが勉強する努力をしなくなる危険な褒め方

  • 2016.7.15
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【ママからのご相談】

祖父母が子どもをしょっちゅうほめています。ほめてもらえるのは嬉しいですし、子どもをほめるのは大切なことだと認識してはいますが、こんなにほめちぎって大丈夫なのかと不安になることもあります。

●A. 大事なのは、子どもに「やればできる」と思わせられるかどうか。

ご相談ありがとうございます。教育コンサルタントの佐々木と申します。

勉強が苦手な子どもに勉強を教える際、いかにほめるかが非常に重要になります。確かに、子どもの自尊心を高めるうえで、ほめることは有効な手段です。

しかし、質問者様が懸念しているように、ほめ方を誤ってしまうと、かえって自尊心をくじく 結果になることもあります。

●才能をほめると、挑戦しない!?

こんな実験があります。子どもを2グループに分けてテストを受けさせます。一方のグループには「頭がいいのね」とほめ、難易度がより高いテストを行ったそうです。

結果はどうだったかというと、「頭がいい」とほめられたグループは、“頭のいい自分”を演じようとしてしまうために、難しい問題に挑戦しなくなりました。

頭がいいという評価を覆さないように、失敗を避けた のです。

さらに悪いことに、自分の得点を申告する際に、得点を高く偽った子までいたのです。自分を賢くみせようとして必死になっているのですね。

●努力に焦点をあてる

では、もう一方のグループはどうだったのか。もう一方のグループには「よく頑張ったね」と、才能ではなく努力をほめました。

先のグループと同様に、より難しいテストをしたところ、結果は真逆。最初のテストより点数が上がっていたのです。

「ほめるのは難しい」多くの親御さんがそうおっしゃいます。せっかくほめるのなら、効果のあるほめ方をしたいですよね。

子どもの自尊心を高めるのは、才能よりも努力に焦点をあてた言葉です。

努力をほめれば、「あなたの努力をきちんと見ている 」というメッセージを伝えることができます。

お子さんの自尊心を育てるのはもちろん、安心感を与え、親子の信頼関係がよくなる効果も期待できるでしょう。

全てを最初から完璧にできることではまずありません。頭でわかっていながらも、完璧を求めて、できたら「頭がいいのね!」とほめていませんか。

子どもが最初からできることなんて限られていますし、できることしかしないのであれば、成長が見込めないのです。

大切なのは、失敗から学んで、できるようになることです。そのためには、失敗をおそれすぎず、失敗をしてもいい、そこから学ぼうという姿勢。

そして、できたときには、失敗しても諦めずに取り組んだこと、やりとげたことを評価するのです。

ほめ言葉は、取り方を誤れば毒になります。一方で、正しくほめればよい薬になります。ぜひ、お子さんの成長を楽しみながら、努力をほめてみましょう。

【参考文献】

・『「やればできる!」の研究ー能力を開花させるマインドセットの力』キャロル・S・ドゥエック(著)

●ライター/佐々木恵(教育コンサルタント)

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