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もやしっ子でも問題ナシ? 子どもの“生命力”を感じるエピソード集

  • 2016.6.30
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【ママからのご相談】

初めまして。30代のママです。小3の息子がいるのですが、どちらかというとインドア派の、軟弱なもやしっ子です。

共働きで忙しく、あまり親が遊んであげていないのが原因なのか、生まれ持っての個性なのか、私が気が強すぎる反動が子どもに影響してしまったのか、などといろいろ考えてしまいます。

基本的にわが子が信用できないというか、「うちの子はダメだろうな」みたいな気持ちがどこかにあります。

運動会やスポーツなんかでも期待しないし、逆にケガでもするんじゃないかといつも悪い方に考え、ハラハラ心配している自分がいます。活発で強いタイプのお子さんを見るとうらやましくなってしまいます。

もやしっ子のわが子をもっと信じてあげたいのですが、やっぱりとことん鍛えるしかないのでしょうかね。

●A. 一見弱々しくてもメンタルは強いかも? 侮れない子どものパワーがあります。

こんにちは、ライターの月極姫です。

ウチにも男子が1人いるため、「強くあってほしい」というママさんの思いには素直に共感できます。

しかし、最近は草食系男子も多いので、確かに「これは個性であって、仕方がないのかな?」「それとも鍛え方が足りないのかな?」と悩んでしまうときって、ありますよね。

今後ご相談者様の息子さんをビシビシ鍛えていくか否かは別として、まずはありのままの子どもを信用してあげるところから始めなくてはなりません。

その一助になるかどうかはわかりませんが、今回はへりくつは置いておき(笑)、子どもの生命力 が感じられるエピソードを集めてみました。

どの子も“特別に優秀”“特別に強い”ということはありません。ときには運や偶然が運命を左右しますが、本人が類まれなる生命力を発揮したことには間違いないでしょう。

●覚悟してお読みください! 世界に注目された奇跡の生還劇7選

ニュースとなって世界を駆け抜けたエピソード集です。中には痛ましく読み進めにくい箇所もあるかもしれませんが、すべては私たち大人よりずっと小さな勇者たちが経験した実話です。

●(1)内部斬首!? 「頸椎が脱臼した状態」から奇跡の復活を果たした男の子

つい最近(2016年6月)の出来事です。米アイダホ州で起きた交通事故で一命を取り止めたキリアン君。

車内から救出されたときは、首の内部で頸椎(けいつい)が脱臼し、傷口から髄液が流れ出ている状態でしたが、そんな状態でも大きな声で泣いていたそう。

救出に当たった人の適切な対処もあり、“生還率1%” の窮地から見事に生還しました。

●(2)地獄で起きた奇跡。生き埋めの赤ちゃんが元気に生還

2014年1月、シリアを襲った空爆によって、家屋が大規模に倒壊しました。

そんな中、がれきの中から赤ちゃんの泣き声が。聞きつけた大人たちが必死に掘り起こしたところ、ほぼ無傷で元気な状態で生還!

“助けを求めて泣き叫ぶ” 力の大切さを痛感させられるニュースでした。

●(3)飛行機事故を乗り越えて……たった一人生き残った少女の底力

米ケンタッキー州の山中で自家用の小型飛行機が墜落するという痛ましい事故が起こりました。

他の家族は全員亡くなり、7歳の少女セイラーちゃんだけがケガをした体で助けを求めて夜の森を移動 。付近に3軒しかない民家の1つに運よくたどり着き、九死に一生を得ました。

その後は親戚に引き取られて、元気に暮らしているそうです。

●(4)小児がんを克服して志望校へ。今も輝き続ける超ポジティブ女子!

現在23歳の吉野やよいさんは、小5のときに200万~300万人に1人の確率で発症するといわれる小児がんの一種『ユーイング肉腫』 を発症。

ときには数か月にわたって生死の境をさまようような苦難 を乗り越え、奇跡的に回復しました。優れた臨床心理士になるという夢に向かって猛勉強し、早稲田大学にも合格。

ご本人の前向きな性格と意志の強さ、優しいご家族と愛犬の存在が胸を打つエピソードです。自らの体験をつづった著書も出版され、現在も講演活動などを行っています。

●(5)みんなテレビに釘付けだった。亡き母の思いに応えた“最強の2歳児”

新潟県中越地震で生還を果たした小さな男の子のこと、皆さんは覚えていますか?

山崩れによって車内に生き埋め にされながらも、奇跡的に救出された優太君、当時2歳。

救出直後の堂々たる様子、また救出後まもなく報道された、元気に三輪車を乗り回す姿が記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。

本人の生命力もさることながら、同じ車内に居て残念ながらほぼ即死状態だったお母さん・お姉ちゃんが彼を守ってくれたのかもしれませんね。

●(6)日本中が安堵……やんちゃ坊主の運と肝っ玉が窮地を救った

世界のニュース番組でも報道された、記憶に新しい北海道七飯町の行方不明事件。

事の発端にはさまざまな批判が飛び交いましたが、何はともあれ大和君の生還を多くの人が喜びました。

事後に複数のテレビ局などが「大和君の歩いた道を実際に歩いてみる」という企画をやっていましたが、そのルートは熊の生息エリア で、足を踏み外すと転落する危険性のある沢も複数あったようです。

大和君自身の歩き続ける逞しさ、精神力、強運さ、自衛隊の施設でじっと救援を待った選択の正しさ、たくさんの要素が重なってのうれしい奇跡でした。

●(7)『無脳症』の赤ちゃんは確かに生きた! 両親の愛に包まれた数年の奇跡

先天的に大脳が欠落している『無脳症』 の赤ちゃん。

脳がないことから出産しても生きられないことが多く、ほとんどのご両親が出産をあきらめる中、ごくひと握りの“産む選択”をしたご両親がいました。

アメリカのニコラス君は3年、ビトリア・デ・クリストちゃんは2年半、無脳症の赤ちゃんとして産まれ、短い人生を生きました。

75%が死産、残り25%は無事出産できても1週間以内に死亡するケースがほとんどという微かな望みの中で、生きられただけでも奇跡的。

ニコラス君の母・シーナさんはこんなコメントを残しています。

『ただ、眉から上が無いだけ。私たちのかわいい子どもであることに変わりはありません。そしてニコラスは奇跡を起こしています。おっぱいも吸うことができない脳の無い子どもが、私たちに微笑むようになったのです 』

わずか数年の人生というのは想像するだけでも切ないですが、もしかしたら本人もご家族も、ものすごく幸福だったのかもしれません。

●ママに聞く! わが子が起こした奇跡3選

いかがでしたか? 個人的には無脳症の赤ちゃんのエピソードに一番感動してしまいました。

さらに、ぐっと身近な「子どもの生命力エピソード」をいくつかご紹介します。

●(a)なぜそんなに強い? 笑っちゃうほど免疫力抜群のわが子

『現在小5の息子を、0歳から職場の託児室に預けて看護師の仕事をしてきました。

託児室ではインフルエンザ、ノロウイルスなどさまざまな感染症が蔓延(まんえん)することがあり、多くの親がハラハラしながら預けるのですが、うちの子は数えるほどしか流行中の病気に感染したことがありません。

ときにはほぼ全員が感染して託児室が一時閉鎖になったときも、ただ1人生き残っていました(笑) 。

大きくなった今は、ちょっと昭和の匂いがするガキ大将。いいのか悪いのか……』(北海道在住34歳看護師・1児のママさん)

●(b)ハチの襲撃に冷静に対処。無傷で生還したダイ・ハード女子に脱帽

『道東の田舎に住んでおり、山の近くでは蜂に刺される被害が時々聞かれます。

当時5歳の長女がミツバチの巣をイタズラしてしまい、案の定蜂の集団に追いかけられました。

よく「蜂が向かってきても動くな」といいますが、集団の蜂が怒った場合はそれじゃダメなんです。

娘は全力疾走 で自宅より近い物置に入り、扉をシャットアウト。物置の中にあった町内会用の拡声器でサイレンを鳴らし 、それでやっと私たちが気づいたんです。

もちろんすごく叱りましたが、まさかそこまでやれる子だとは思いませんでした。今は中1、アイスホッケーに汗を流す日々です』(北海道在住専業主婦・3児のママさん)

●(c)末は政治家? 親顔負けの世渡り上手ぶりに思わず拍手

『窮地を乗り越えた、という話はないんですけど、現在中2の息子はかなりの世渡り上手 です。

小柄で勉強はまあまあ、運動はどちらかというと苦手。見た目も、お世辞にもイケメンではないです。だけど小さいころから、不思議と友達だけは多い子だな……と思っていました。

最近になり、なんと、生徒会長に立候補して見事に当選 。しかも圧勝だったみたいです。

先生によると、息子の周りにはいわゆる“取り巻き”みたいな子どもたちが結構いて、選挙にも自信満々に挑み、楽しんで生徒会活動をしているみたい。

普通生徒会長って成績優秀な子が多いので、珍しいパターンだって先生に言われました(笑)。

勉強やスポーツも大事だけど、人の心をつかむ技術はもっと大切なのかも? とわが子に考えさせられてる今日このごろです』(東京都在住シングルマザー・1児のママさん)

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窮地の中で命を永らえる力だけを“生命力”と呼ぶわけではありません。

一見もやしっ子の息子さんでも、友人関係を円滑に保つのがうまかったり、ち密な作戦を立てるのが得意だったり、集団の中で器用に立ちまわったりするところはありませんか?

大人になれば、筋骨隆々な強さよりも、むしろしたたかな世渡り力 、世知辛い世間を“生きる力” の方が身を助けるかもしれませんよ。

どの子も必ず持っている“ウチの子の強み”を見つけて、そこを徹底的に伸ばしていってあげましょう。

何かで自信をつけること、また、親が自分を信用してくれているという安心感が、イザというときの生命力も鍛え上げてくれるような気がします。

【参考文献】

・『なんくるないさぁ。―小児ガンに打ち克った少女の愛の物語』吉野やよい・著

●ライター/月極姫(フリーライター)

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