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優しい雨が奏でる6月の花々のハーモニー~アジアンフレンチな紫陽花のあしらい、そしてクチナシの花~

  • 2016.6.17
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繰り返す雨の雫は、紫陽花を淡い水色から鮮やかな瑠璃色へと変えていきます。水を宿し移ろう花色、時を忘れて見入ってしまいますね。

紫陽花の名所とされ、この時期多くの参拝客が訪れる北鎌倉・明月院。「あじさい寺」とも親しまれるこちらの紫陽花は、第二次世界大戦後人々の心を癒すために植えられたそうです。他の地に咲く紫陽花より、ひと際鮮やかな青であることから「明月院ブルー」とも。今年は母を誘って観に行こうかなと思っています。

花屋さんでは、19日の「父の日」を前に鮮やかな黄色のヒマワリや、南国系のトロピカルフラワーたちも存在感を増していますが、本格的な夏色の花を手にする前に、梅雨どきの湿った空気に溶け合う6月ならではの美しい花々をもう少し楽しみたいと思います。ついつい家にこもりがちな雨の日ですが、そんな時こそ家で過ごすひとときを季節の花と楽しみましょう♪

撮影用のアジサイを探していたところ、うっとりした雰囲気が何とも麗しいピンク紫のアジサイ「オーシャン」に出会いました。花屋さんでは品種の説明POPに「息をのむほど美しいグラデーション」と紹介されていましたが、まさにそのとおり! 一輪でも十二分に美しいアジサイですが、さらに大人っぽい甘さを引き出す花あわせをご紹介しましょう。

もくもくと煙立つ「スモークツリー(けむりの木)」、6月という響きが何ともぴったりな、今の季節だけの自然が与えし神秘の姿。手にするとフワフワのファーのようで、本当に不思議な植物です。糸状のものは花後の花ガラで、羽毛状の様子が煙に似ていることが名前の由来になります。淡いグリーン、グレーがかった緑灰色、ボルドーカラーのグラデーションなど様々な品種が出回りますが、今回チョイスしたのは、ピンク紫のアジサイをシックに彩るボルドーカラーの「レッドファー」、1本の枝にこれだけの"もくもく"がついていて約千円、お得な感じがします(笑)

スモークツリーは、最近人気リバイバルのドライフラワーにもきれいになるので(乾燥した場所で逆さに吊り下げておく)、長くお楽しみいただけます♪ ちなみにアジサイは、少量の水に入れてそのままにしておくと、自然にドライフラワーになりますよ。

そして、6月のスペシャリテ、「乙女百合(オトメユリ)」。「姫小百合(ヒメサユリ)」という名でも親しまれています。横向きに、うつむき加減に咲くピンクの花は可憐そのもの。古来から茶人に愛されてきた楚々とした佇まい、ユリ特有の甘い香りもどこか控えめで、しとやかな和の美しさを感じます。

実はこの乙女百合、吾妻山など東北の一部の山奥にしか自生していない日本原種のユリで、なんと絶滅危惧種! 切花として毎年極わずかに出荷される乙女百合は、会津の月田農園さんが種を保存するために栽培しているものになります。球根植物ながら種子で繁殖し、花が咲き出荷できるようになるまでには4、5年の月日を要するそうです。ここ数年の夏の暑さに加え、生態の変化、後継者不足などが影響し、年々出荷の維持が難しくなってきているとのこと、今やとても希少な花となっています。もし花屋さんで運よく見つけたら、ぜひ手に取っていただきたいと思います!

※これから旬を迎える「ユリ」については昨年6月のバックナンバーをぜひご覧ください。
「夏を心地よく迎えるリビング&テーブルフラワー~気高く香る最旬のユリと、夏のダリアとクルクマ~」
http://column.madamefigaro.jp/decor/weekend-flower/post-1578.html

和のしつらえにあしらえば、風情ある涼しげな花活けになると思いますが、ここは少しひねってベトナムのバスケットに。トケイソウ(パッションフラワー)の蔓を流してみたら、何やらアジアンフレンチなニュアンスに。霧雨のようにけぶるスモークツリーに濡れたアジサイ、甘く密やかに香る乙女百合......フランス領インドシナ(現在のベトナムあたり)、マルグリット・デュラスの自伝小説『ラマン/愛人』のワンシーンのような、アンニュイな午後のひとときをイメージして。

乙女百合が手に入らない時は、ちょうど出回り始める淡いピンクの「クルクマ」でもきっと素敵。いっそうアジアンなムードに仕上がるでしょう。

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アジアンフレンチなピンクの紫陽花と六月の花々の投げ入れアレンジ

【材料】
アジサイ「オーシャン」1本
スモークツリー「レッドファー」 1枝
乙女百合2本
トケイソウ1本
バスケット1点(画像は、高さ17cm、直径15cm)
バスケットの中に入れる花器1点
切花栄養剤 ※最近は花屋さんで小袋をつけてくれるところが増えています。

【作り方】
1. 切花栄養剤を適量混ぜた水を花器の8分目ほどまで入れ、バスケットの中にセットします。
2. アジサイは花持ちを良くするためにひと手間かけます。いろいろな方法が紹介されていますが、ご家庭で最も簡単な方法をご紹介しましょう。茎はできるだけ鋭角に斜めにカットします。茎の中に白い綿状のものが詰まっていますので、これをハサミの先端などで掻き出し、白い綿をきれいに取り除きます。これだけでだいぶ水揚げが良くなり、花を長く楽しめますのでぜひお試しを。

3. まず、2の下処理をしたアジサイを活けます。バスケットの縁にアジサイの花を引っかけるようにして最も美しい表情の角度に留めます。
4. スモークツリーは、枝分かれしている部分を全てカットして小分けにします。小分けにした細い枝の切り口もできるだけ斜めにカットし、水が揚がりやすくします。細かな葉がついていますが、葉は先に乾燥して枯れてきてしまうので、デザイン的に必要なければ手で取り除いてしまいます。小さな種が羽毛状の先についている場合がありますが、フワフワ感を重視するなら種も取り除きます。種を無造作に引っ張ると、羽毛状の花ガラも一緒に抜けてしまうので、そっと取り除きましょう。
5. アジサイを取り囲むように、フワフワのスモークツリーを全体にあしらいます。
6. 乙女百合も花器の水に浸かる部分の下葉を取り除き、スモークツリーの雲間に咲くように立てていきます。2輪が同じ向きや高さにならないよう、1本1本丁寧に活けましょう。
7. 最後に、バスケットに巻き付けるようにトケイソウの蔓をあしらったら出来上がり!

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6月に入るとシャクヤクに続き、これまた忘れがたい芳しき香りの花「クチナシ」が咲き始め、今がちょうど満開。画像のような八重咲きのものは「ガーデニア」と呼びたくなります。ガーデニアのフレグランスも世界中で愛されています。花言葉も「優雅」「喜びを運ぶ」など、可憐な花姿や香りから連想されるポジティブなものです。

クチナシ(梔子)は、沈丁花、金木犀にならぶ三香木。今ちょうど庭に咲いてます、という方も多いかもしれませんね。あの歌を思い出す方は、お年が......バレます......(笑)

夜の帳に包まれて夏を告げる香りはいっそう濃密に......同じ道を通ったはずなのに昼間は気づかなかった香り。誘いかけるように匂い立つ夜のクチナシ、清楚な純白の花が艶めいて見える、これぞ夏の夜のマジック。

もうすぐ「夏至」。今年は6月21日、ヨーロッパでは"恋人に巡り合う日"という伝説も。
夏至の夜にクチナシの花を渡されたなら、きっとすぐに恋に落ちてしまうことでしょう。

6月の香り、今だけの香り、甘くノスタルジックな恋の香り。
夏本番の少し前、クチナシの花の香りを深ーく吸い込んで、内面から潤うキレイ女子を目指しましょう♪♪

ではでは皆さま、花と素敵な週末を。

<INFORMATION>

6月20日からスタートするFMラジオ局「J-WAVE」の雨の日を楽しむキャンペーン
「Happy Rainy J-WAVE 2016」。
<ネガティブなキモチになりがちな雨の日をポジティブに変えよう!>ということで、毎年人気の企画です。

(一社)花の国日本協議会に所属するフラワーショップからも、このキャンペーンに参加するお店が多数ございます。雨の日にこそ、雨を楽しむお花を選んでいただきたくて、各店で様々なサービスを展開していますので、ぜひJ-WAVEの特設サイト(6月20日公開)をご覧いただきながら、雨の日には花屋さんへGO!!

■J-WAVE 81.3FM 公式サイト
http://www.j-wave.co.jp/

<INFORMATION>

花の国日本協議会では、昨秋より本格的に

「WEEKEND FLOWER」企画をスタート!

家族や友人が集う食卓に、1週間がんばったご褒美に。ウィークエンドに花があるだけで、会話がはずんだり、笑顔が増えたり、心がほっとしたり。"日常の素敵"――花のある暮らしを提案します。


◆facebookページもよろしくお願いします!
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◆WEEKEND FLOWER 公式サイト
http://www.floweringjapan.com/weekendflower/