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メゾン マルジェラ 2016年春夏「デフィレ」コレクション - エレガンスは伝統と革新を繋いで

  • 2016.6.5
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メゾン マルジェラ(Maison Margiela)が、2016年春夏「デフィレ」コレクションを発表。テーマにあげられた「伝統と革新」。今季のランウェイでは、未来的なスタイルでありながらも、なぜかノスタルジックな部分を垣間見ることができた。

ファーストルックに登場したグリーンの髪の彼女は、丸みを帯びたピュアホワイトのコートを羽織っていた。片手には、新型バッグ「5AC」をもち、足元には真っ白なポインテッドトゥーのパンプスを履いて、いかにも“エレガンス”という出で立ち。一変して次に登場したのは、彫刻のように精巧なミラーワークをオーガンザで包み込んだドレスに、シルバーのグローブ、そして靴まで網タイツで覆った前衛的なスタイルだ。繊細で可憐な女性像を想わせるフォルムを提案する一方で、強弱はあれど近未来的な雰囲気がポイントとなっているのは間違いない。

その要因のひとつであるネオプレンは、象徴的な素材だろう。パネル構造のプルオーバー、タイトスカート、それからコンパクトなジャケットも。あらゆるものに形を変えて、見たことのないエレガンスを感じさせる。一方、掛け合わせたオーガンザは、神秘的でピュアな印象を増幅させ、ネオプレンが持つ独特のサイケデリックさ、そしてケミカルな要素を排除する手法である。

こうしてベールに包まれることで、あらゆるものがノスタルジックなものへと転換される。特に、前述したミラーワークは、ベールとの掛け合わせで新たな一面を見せてくれたデザインのひとつ。ブランドの根底にあろう脱構築を踏襲しながら、今季のテーマを丁寧に組み込んでいる。

終盤のドレスルックには、鮮やかな着物柄に柔道の帯のようなベルト、安全ピンやバッジを配したオリエンタルな刺繍といった装飾を重ねて、ジョン ガリアーノらしさを存分に発揮。伝統を色濃く映し出すものでさえ、人工的なファブリックや白いペイントを施したジュエリーによって革新がもたらされていた。