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乾電池が作られたきっかけとは?発明者は日本の時計職人だった!

  • 2025.11.17
乾電池の発明者は「日本の時計職人」!?作ったきっかけとは? (C)Graphs/PIXTA
乾電池の発明者は「日本の時計職人」!?作ったきっかけとは? (C)Graphs/PIXTA

地球上で起きていること、どれだけわかる?

私たちが日常的に当たり前だと感じていることでも、あまり意識していないことや、知っているようで知らないことってありますよね。そんな地球に生きる私たちが知っておきたい「理系雑学」をご紹介します。太陽系を含む地球の歴史から、大自然や気候、動植物、資源など、地球にまつわるさまざまな疑問をスッキリ解説!

あらためて考えると、私たちはこの地球について、実はほとんど知らないのかもしれません。

※本記事は雑学総研著の書籍『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から一部抜粋・編集しました。

乾電池の発明者は「日本の時計職人」!?作ったきっかけとは?

電池は、のちに電圧の単位「ボルト」の語源になった、イタリアの物理学者ボルタによって1800年頃に発明された。ボルタが発明したボルタ電池は、銅と亜鉛を食塩水や希硫酸に浸したものだったが、その約35年後、イギリス人のダニエルがボルタ電池の欠点を改良したダニエル電池を発明。さらに1867年には、フランス人ルクランシェが、今の乾電池と同じく二酸化マンガンを使った電池を発明した。

だが、いずれの電池も溶液がこぼれるなどの難点があった。

そこで1888年、ドイツのガスナーらが、液のこぼれない電池、いわゆる乾電池を発明し、その特許を申請。そのため、世界ではガスナーらが電池の発明者とされている。しかし、それに先立つこと1年、1887年の時点で、日本人の屋井先蔵(やいさきぞう)の手によって乾電池が発明されていたことは、あまり知られていない。

屋井は、長岡藩(現在の新潟県)の出身で、東京で時計職人として働いていた。そして1885年、「連続電池時計」の発明に成功したが、時計に使用していた輸入電池には、薬品が染み出して金具が腐食するなどの欠点があった。そこでみずから発明したのが「屋井乾電池」だった。

1892年には、東京帝国大学理学部がシカゴ万博に出品した地震計に屋井乾電池が使用されていたことから、世界的に注目を浴びる。ところが、権利関係の知識にうとかった屋井が、みずからの発明した乾電池の特許を出願したのはその翌年のこと。この頃にはすでに、屋井乾電池の模造品がアメリカから逆輸入されていたという点からも、その優れた性能が証明されているといえるだろう。

著=雑学総研/『人類なら知っておきたい 地球の雑学』

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