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ファッションのプロが通い詰めるヴィンテージショップ案内【東京編】

  • 2016.6.1
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【さらに写真を見る】ファッションのプロが通い詰めるヴィンテージショップ案内【東京編】

ランウェイでもオフランウェイでも、レトロなテイストを取り入れたスタイルが大人気。そこで、ファッションのプロたちが通い詰める東京のヴィンテージショップを厳選してご案内。ヴィンテージショップ初心者にも、古着好きなお洒落上級者にも役立つ情報です!

JANTIQUES 時代に合ったバイイングで 熱い支持を集める人気店。

2005年のオープン以来、ファッション業界関係者をはじめ各所から熱い支持を得ている人気店、ジャンティーク。コンセプトは「お家のように何でも置いているお店」で、服を始め、家具や小物など、店内に展示してあるものは基本的にすべて販売している。頻繁に買い付けに行っているため、店頭の変化のサイクルが早いのも飽きずに足繁く通ってしまう要因だ。

推薦者の上杉さんがそのセンスを絶賛するバイヤー安藤さんは、レディスを任されるようになって2年。週5回は店頭に立ち、客のムードを直に感じ取ることにしている。「その時の気分を大事にしながら買い付けています。少し前までは土臭く、ちょっと少年っぽいスポーティなムードが気になっていましたが、今はフェミニンがいい。透け感のあるふんわりしたものがおすすめです。その代わり、小物は力強いイメージのものを合わせます」

国や年代にこだわらず、空気が近いと感じればヴィクトリアンの隣に最近のものをディスプレイする。スタイリングも、エスニックなものに80sを合わせるといったことがおもしろい。「私自身、全身ヴィンテージ、ということはほぼありません。服のエッセンスを考えながら自由に合わせてみてはどうでしょうか」〈右〉1800年代〜1900年代初頭のフェミニンなレースのトップスにバギーのデニムを合わせ、タフなバングルをするのがジャンティーク流だ。ブラウス ¥63,000  ベスト ¥20,600  デニム ¥26,000  ランバンのスカーフ ¥25,200  ネックレス ¥26,000  アフリカのバングル  上から¥20,600, ¥23,000  マイケル・コースのシューズ ¥39,900  〈左上〉 基本的にストックをあまりせず、いいものは前面に出すようにしている。ドレッシーからカジュアルまで、さまざまなテイストが混在。〈左下〉主役はヨーロッパで買い付けたウクライナのドレス。国・年代が異なるものをミックスしても不思議としっくりきている。ドレス ¥54,000  中に着たゴールドのトップ ¥17,300  ハット ¥39,900  ネックレス ¥49,680

JANTIQUES(ジャンティーク)

東京都目黒区上目黒2-25-13 #101 TEL: 03-5704-8188 12:00〜21:00 無休

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上杉美雪さん/スタイリスト

「バイヤーの安藤小葉さんのセンスは最高。仕事でもプライベートでも、イメージするアイテムが100%見つかります!  本当に不思議なくらい」

VELVET 元編集者がつくり上げた スタイリッシュな古着屋。

普段東京で古着はあまり買わない、という推薦者の相澤さんも惹きつけるVELVET。相澤さんが「こだわりが詰まった内装で、品のある空気感に仕上がっていて居心地がいい」と評するように、ゆったりしたディスプレイで、一見古着屋とは思われない。三宿のアンティークショップ、ザ・グローブで調達したドアの木枠やオーダーメイドのラック、味のあるトルソー、アメリカで買ったシャンデリアなどがまるでセレクトショップのような空間をつくり上げている。

オーナーの高相朋基さんは元人気男性ファッション誌の編集者。その経験を活かし、ヴィジュアル面のディレクションにもこだわっている。ショップのイメージヴィジュアルは小浪次郎さんにオファー。ホームページの商品写真はプロのカメラマンが撮影するなど、世界観をつくり上げることを大切にしている。また、古着に加えてサンシーやスタビライザージーンズといった東京で話題のブランドも展開。他の古着屋とはここでも一線を画している。「買い付けや接客はやったことがなかったのですが、編集者時代で得た発想力と審美眼でなんとか支持を得ることができています。お客さんに飽きられないように、つねに商品を入れ替えて鮮度を保つことが当面の目標ですね」〈左〉60年代アメリカの室内用スリーピースは女性がゆったり着てもいい。取り扱いはすべてメンズだが、来店者の3〜4割は女性だそう。スリーピース ¥29,800  70年代のプレイボーイのブーツ ¥10,600  〈右上〉スーベニアショップにあるような「街T」やキャラクターものなど、「バカっぽいTシャツ」が好き。シンプソンズやミッキーマウスのプリントに目がない。王道のロックTは高価なものも多いため、あえて避けているが、柄がよければ買い付ける予定。左から¥5,800  ¥3,800  ¥4,800  ¥5,800  〈右下〉60年代のアメリカンブランド「ブレント」のシャツ。2つずつ付いているボタン使いやギンガムチェックのあしらいなどディテールが細かい。ボロータイは大好きなプレイボーイ。シャツ ¥13,400  ボロータイ ¥12,800

VELVET

東京都世田谷区北沢3-26-3 スズランビル1F TEL: 03-6407-8770 12:00〜21:00 不定休

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相澤陽介さん/White Mountaineering デザイナー「元ファッション誌編集者が昨年オープン。LAとサンフランシスコで買い付けられた服は、女性にも着てもらいたい品揃えです。こだわりの詰まった内装もいい」

NEW YORK JOE 気軽に取り入れられる 1万円以内のヴィンテージ。

ニューヨーク ジョーは、元銭湯の広大なスペースに2011年オープン。すべて買い取りのシステムをとる。ブランド・年代を問わず、基本的には何でも買い取るのが信条。状態が悪いものやファストファッションブランドも秤にかけてキロ単位で換金し、リサイクルへと回す。持ち込んだ私物を店内商品と交換できる「トレード」を行っているのも珍しい。さまざまなファッションを楽しんでほしい、という願いからこうしたショップが生まれた。

平均価格は2,000円で、なんとすべて1万円以下で買える。選択肢も多く、気軽にヴィンテージを取り入れるのに絶好の場所だ。〈上〉左から50〜60年代のセーラー服 ¥2,800  ネックレス ¥800  50年代のアメリカ製セーター ¥3,800  マラヤン ペジョスキーのスカート ¥6,400  60年代のアメリカ製ジャケット ¥4,600  スカーフ ¥1,200  〈下左〉アイテムごとに陳列。メンズもある。〈下右〉70年代のフレアのリーバイス ¥5,800 

NEW YORK JOE(ニューヨーク ジョー)

東京都世田谷区北沢3-26-4 TEL: 03-5738-2077 12:00〜20:00 無休

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小松菜奈さん/女優

「自分の好みのものを見つける楽しさもあってよく通ってます!  ジーンズの種類も豊富なので好きなフォルムを探してみてください。お店の雰囲気も好き」

GALLERY AURA プロも満足するコスチューム ジュエリーの宝庫。

もともとヴィンテージのコレクターだったオーナー夫妻の趣味が高じて銀座にショップをオープンしたのが約15年前。2011年にここ麻布十番の土地に移った。

店内に並んでいるのは日本での取り扱いが珍しいというスキャパレリのジュエリー、「コスチュームジュエリーの女王」と呼ばれるミリアム ハスケル、ハリウッド黄金期の銀幕スターたちのためにジュエリーを提供していたジョセフ オブ ハリウッド、50〜60年代のクリスチャン ディオールなど。コレクター垂涎のヴィンテージコスチュームジュエリーをメインに、手の届きやすい価格のアンティークジュエリーや雑貨なども揃う。40〜60年代の帽子や、聖像のために作られたというティアラなどもあり、ブライダル用に見に来る人もいるそう。

「時代を生き残ったアンティークやヴィンテージたちには、新しい物にはない特別なオーラがあります。長い時を超えて人々に大切にされてきたそんな品々を、また次の世代に残し、伝えていきたいと考えているんです」と言うオーナー。今おすすめなのは20世紀初頭にイギリスで作られたエドワーディアンのジュエリー。「アンティークを現代のジュエリーとミックスさせるのも楽しい使い方ですよ」〈左〉カラフルなビーズのモチーフにゴールドの繊細な花々が絡みつく手の込んだ作りのネックレスはミリアム ハスケル。1953年の映画『月蒼くして』でデビューした女優マギー・マクナマラが雑誌『ハーパーズ バザー』誌面で着用したものと同じタイプ。ネックレス ¥780,000  (ドレス/私物)  〈右上〉ゴールドメタルにパールやコーラルを模したビジューがあしらわれた50年代のエキゾチックなシリーズをはじめ、充実したスキャパレリのコレクション。〈右下〉同じく1950年代のスキャパレリ。シェルモチーフを、輝きを放つカボションガラスとラインストーンで繋いでいる。イエローの発色が鮮やか。ネックレスとイヤリングのセット ¥280,000

東京都港区麻布十番2-16-5 ラ・ピアッツァ麻布十番101 TEL: 03-6435-2660 12:00〜19:00 (休)火曜

GALLERY AURA(ギャラリー オーラ)

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仙波レナさん/スタイリスト

「とても品がよく、洗練されたヴィンテージジュエリーが揃っています。おまけに質もすばらしいので、仕事でよくお世話になっています」

TOGA XTC トーガのテーマと連動したハズしアイテムに注目。

XTCは「エックスティーシー」と読む。2007年トーガ原宿店の前の駐車場スペースでスタート。大阪店も翌年オープンした。

ディレクションはデザイナー古田泰子さん。毎シーズン、トーガが掲げるテーマに合わせてアメリカやヨーロッパで買い付けをしており、コレクションとコーディネイトできるように考えられている。ブランド物はあえて取り扱っていない。春夏はシルクシャツやサテン地、ガウンをはじめとするチャイナ風のアイテムが豊富。推薦者の影山さんが言うように、一点だけで独特の存在感を放ち、スタイリングのキーとなるアイテムが多い。いつもの着こなしに変化をつけてくれること間違いなしだ。〈右〉この春ショップイチ押しのサテンのチャイナパンツを70〜80年代のアイテムで揃えてスタイリング。フリンジトップ ¥8,000  パンツ ¥7,000  ネックレス ¥6,400  チェーンを繋げたショルダーバッグ ¥6,200  〈左〉大ぶりのアクセサリーを手頃な価格で展開。アメリカを中心にドイツでも買い付け。ネックレス ¥7,200  バングル ¥9,800  イヤリング 各¥3,200〜6,000

TOGA XTC(トーガ エックスティーシー)
東京都渋谷区神宮前6-31-10-1F TEL: 03-6419-8136 11:00〜20:00 不定休

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影山蓉子さん/スタイリスト

「リースの合間などに時間ができると覗いてしまいます。ワードローブのハズしやアクセントとなるようなアイテムが必ず見つかるんです。センスも抜群です」

K-VIN SHOP 上質なオートクチュールから キッチュな小物までが勢揃い。

ケービンショップは1995年にオープン。20年にもわたり、オーナーのVincoさんがロンドンを中心に買い付けを行っている。Vincoさんによれば、「特に70年代ごろのロンドンの服はパワーがありながら洗練されていてバランスが取れている」のだという。オークションなども活用し、独自のルートを開拓。オリジナリティにあふれる上質なアイテムが所狭しと並ぶ。60〜70年代のヨーロッパのものが多いが、ここ4〜5年はアメリカの80年代のアイテムにも関心を持っている。集めているといううさぎの人形をはじめ、さまざまなおもちゃがウィンドウに飾られているかと思えば、ウエディングドレスやティアラも。クラシックからキッチュまで、不思議と融合した空間だ。

推薦者の長尾さんが「オーナーとのスタイリングの話も尽きなくて楽しい」と言うように、Vincoさんのアドバイスもここの名物。そこでヴィンテージ初心者に向けて一言お願いしてみた。「買い付けも同様ですが、特定の目的をもってアイテムを探しに行くのではなく、フラットな気分でいたほうが素敵な出会いがあります。思い込みほど視野を狭めるもの。トレンドに振り回されず自分のスタイルを貫いてください」〈左〉ロンドンで買い付けた70年代後半のドレスは共布のショートパンツ付き。「ポリー ペック」のドレス ¥50,000  ベルト ¥17,500  バングル(白) ¥23,100  (黒) ¥17,500  レザーのパッチワークのバッグ ¥58,000  (ブーツ/私物)  〈中〉ビーズワークが美しい60年代のオートクチュールのシルクのチュニクドレス ¥450,000  ハリのある麻の70年代のフレアパンツ ¥28,000  〈右〉美しく額に飾ったアクセサリー。内装デザインもすべてVincoさん。

東京都目黒区中目黒1-4-21エグゼクティブ代官山102 TEL: 03-3794-8644 13:00〜19:00 (休)日曜、月曜

K-VIN SHOP(ケービンショップ)

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長尾悦美さん/髙島屋「STYLE&EDIT」バイヤー
「個性が光る通好みな服や雑貨が多く、50〜70年代の美しいテキスタイルの商品にいつもワクワクします。ジャンクと洗練のミックス感も素敵です」

参照元:VOGUE JAPAN

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