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はき違えていない? “夫婦の距離感”を見直してみよう【ダンナのトリセツ 第5回】

  • 2016.5.30
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こんにちは。心理カウンセラーの小高千枝です。

カウンセリングを受けに来られるクライエントさまうや、日常で出会うご夫婦、みなさんを拝見させていただいていると「このご主人には、この奥さまだ」と、人と人との出会いや、めぐりあいがとても運命的だと感じることが多々あります。

(c) UBER IMAGES - Fotolia.com

そんなご夫婦は、お互いへの歩み寄り方もおふたりならでは。

夫婦におけるあり方に“正解”というものはありません。それぞれの夫婦によって違います。

人と比べたり、他人の意見に左右されたりするものでもなく、お互いに夫として妻としてどうありたいか? どうあるべきか? をみつめていくことが大切なのです。

■私的自己意識の中での夫婦関係

わたしたち人間は、公的自己意識と私的自己意識のバランスが大切だといわれています。

公的自己意識…他者評価を気にする意識

私的自己意識…自分自身がどう在りたいかを重視する意識

社会生活では、臨機応変に意識のコントロールをする必要性があります。

夫婦関係も同じように「自分たちとしてどうありたいか?』と私的自己意識を重視しながら、世間とのバランスをとっていくことが大切。

とはいえご主人の社会的立場に、考えが左右されることもあると思います。

もちろん、そういった社会的な顔を優先することを前提に置きながら、夫婦としてのあり方をそこに反映していきましょう。

妻としてのポジションだけでの私的自己意識ではなく、“夫婦”としての私的自己意識を再認識してみてくださいね。

■物理的な寄り添いも大切

前回、「つかず離れず」の距離感を大切に。そして時には「お互いの理解を深めるためのケンカ」をすることで、心を浄化させましょう。とお話をしました。

しかしたまに起こるのが、“距離感を大切にすること”をはき違えてしまうことです。

相手を尊重し過ぎるあまり、お互いに自由で干渉をまったくせず、相手が何をしているのかがわからないという事態を招くことも。

物理的距離をとりすぎてしまい、心の距離感も離れてしまうなんてことがあります。

心の通い合いは大切です。

「物理的距離=心理的距離」とも言われています。

毎日をともに過ごしていると、「いて当たり前」の感覚が強くなり、物理的な距離を無意識にとってしまう傾向があります。

しかし英国のある研究によると、肌と肌が触れ合いながら眠ることができる夫婦は、関係性に対する満足度が高いという結果も出ています。

そこで、「そうか! 一緒に寝れば夫婦円満なんだ!」と早合点しないでくださいね。

疲れて帰ってきたご主人に対して、「一緒に寝よう」と突然誘うのはNGです。

ご主人の心身の状態を受け止め、把握した中において、時間の共有を提案したり、言葉に示さなくてもそっと寄り添ったり…一緒にいて、お互いに居心地のよい物理的距離感をその都度、意識してみてください。

意識的にアクションを起こしていると、自然と無意識の中に落とし込むことができ、寄り添うタイミングが自然な流れでできるようになるものです。

ふとした時に触れ合える、助け合える“物理的距離感”を無意識の中で保ち続けたいものですね。

ダンナのトリセツ その5「夫婦として、自分自身はどうありたいか」をいま一度、考えてみて。お互いに居心地のよい距離感を保ちながら、意識的にアクションを起こしてみましょう。

(小高千枝)

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