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コーヒーみたいにほろ苦い!実は昔からある「イタリアの麦茶」がスゴイ

  • 2016.5.29
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日本の夏の定番の飲み物といえば麦茶。暑くなると冷蔵庫には欠かせないですよね。

実は、イタリアでも昔から麦茶が飲まれていることをご存知ですか?

カフェインフリーな麦茶は、子供からお年寄り、妊婦さんまで安心して飲める飲み物で、イタリアではコーヒーの代わりとして昔から愛用されているのです。

今回はイタリア在住の筆者が、日本とはちょっと違うけど健康的な“イタリア流の麦茶の飲み方”をご紹介します。

 

■麦茶はヘルシードリンク

麦茶はその名のとおり、天然の大麦の種子を焙煎した無添加無着色のヘルシードリンクであることは、もちろんご存知ですよね。麦にはカフェインが含まれないので、どちらかというと子供の飲み物というイメージもある健康的な飲み物です。

ヨーロッパでは古代ギリシアの時代に、医学の父といわれるヒポクラテスが大麦を煎じて消化薬として愛飲していたように、麦の効果は大昔から常識でした。

大麦には消化作用や抗炎化作用まであるので、おなかの調子を整え、体のほてりを冷やしてくれるので、夏に麦茶を飲むという習慣は理にかなったことなのです。

 

■朝ごはんに麦茶入りのミルク!?

こちらがイタリアで定番の飲み物、『オルゾ』という大麦ドリンク。粉末タイプ、またはコーヒーの粉のようなタイプが市販されています。

イタリアの子供にとって、オルゾはお子様用カフェラッテ。温めたミルクに、溶けるタイプの粉末状のオルゾを加えたものを飲みます。

カフェインを気にする大人は、カフェラッテよりオルゾミルクを好みます。

麦茶とミルクと聞くと意外な組み合わせのようですが、香ばしい麦の風味がミルク合い、きれいに溶けるので、まるでカフェラッテそのものです。

また、に大麦の持っている豊富なミネラル分がミルクに加わり、栄養的にもさらに充実します。

 

■カフェインフリーのコーヒー

生活にコーヒーが欠かせないイタリアでは、戦争中コーヒー豆が不足したときに大麦コーヒーが大活躍しました。

日本の麦茶に比べて焙煎が濃いためにかすかな苦みがあり、コーヒー代わりに楽しんでいました。

今では逆に、コーヒーの飲みすぎでカフェインの取りすぎを防ぐため、『カフェ・ドルゾ』と呼ばれる大麦コーヒーが人気。イタリアのバルではどこでも大麦コーヒーを飲めるくらい、エスプレッソコーヒーに次ぐ定番の飲み物です。

しかも大麦には、オレンジの2倍含まれるといわれるビタミンCをはじめ、豊富な栄養素が多く含まれているので、コーヒーの代わりにカフェ・ドルゾを飲むことは、健康にも良いのですね。

 

この夏は、イタリア風のちょっと濃い目の麦茶を試してみまませんか?

【筆者略歴】

※ KOKO ・・・ 大学時代に訪れたローマでイタリア料理の魅力にふれ、イタリア留学。現在は子育てを中心に観光業、翻訳業、そしてイタリアのカルチャー、ライフスタイルについても情報発信中。

【画像】

※ preecha2531 / shutterstock

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