意外と知らない！ガーデニング向け小輪ポンポン咲き＆一重咲きバラの選び方と楽しみ方

意外と知らない！ガーデニング向け小輪ポンポン咲き＆一重咲きバラの選び方と楽しみ方

バラは色、形、樹形のバリエーションが豊富な植物。剣弁高芯咲きやカップ咲きの他にも個性的な花形がたくさん揃っています。コレクションの中に「これもバラ？」という花を加えるのも楽しいものです。

つるバラに多い小輪ポンポン咲き

小輪咲きのバラとはおおむね花径2～4㎝のバラを指します。
小輪バラというとランブラーローズを思い出す方も多いでしょう。這うように長く伸びる枝に無数の小さな花が付くつる性の系統です。

花が小さいということは、一つの花に注ぐエネルギーが小さくて済むわけですから、その分たくさんの花がつくのは理にかなっています。

小輪の花が集まって房状に咲くようすは、ハイブリッドティー系などの大輪花とはまた違った華やかさがあります。
パーゴラや大型のアーチ、フェンス、家の壁面をバラで覆いたいときにぜひ利用してみてください。

また、小輪のバラで花弁が密なものは全体が丸くまとまることが多いのですが、これはポンポン咲きと呼ばれ、愛らしい花形が人気を集めています。

代表的な品種に、紫玉、ルッセリアーナ、つるポンポン ド パリ、フェリシテ エ ペルペチュ、プチ ポワン、ドロシー パーキンス、キングローズなどがあります。

すっきりとした印象の一重咲き

カップ咲きなどの花弁数の多いバラを堪能したあとで、一重のバラを目にするとそのシンプルさにはっとなることはありませんか？
人とは勝手なもので、豪華さとは真逆のタイプにもまた心が惹かれてしまうのでしょう。

もともと野生のバラは5弁の一重咲きでした。それが突然変異や交配を経て、現在のような多彩な花形に進化したのです。
ですから一重はバラの原点ともいうべき形。たった5枚の花びらで人を魅了するのもうなずける話です。

現在では5～7枚ほどの少ない花弁数で、花弁が層になって重ならないタイプが一重咲きと呼ばれています。
代表的な品種に、ムタビリス、デンティベス、バレリーナ、マーメイド、アルテッシモ、のぞみ、カクテルなどがあり、どれも名花として長く愛されてきました。

最近ではなかなかお目にかかれないのが残念ですが、ミセス オークリー フィッシャーも魅力的な一重バラ。
豪華なHT達の中で静かに咲いていたイエローベージュの花色が印象に残っています。

花弁の模様で印象付ける一重も

2000年以降に作出された一重バラでは、2006年作出のフラウ ホレ、2009年作出のパルフェタムール、キューガーデンなどがあり、花姿だけでなく耐病性にも優れています。

また、弁底にブロッチという斑点が出る一重バラもあり、こちらはムーンライト バビロン、エリドゥ バビロンなど、バビロンシリーズとして売り出されています。

他にもスプラッシュという刷毛で掃いたような斑紋が入るバラなど、花弁をしっかりと観察できる一重バラならではの模様に着目してみてください。

※2024年10月19日に配信した記事を再編集しています。