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深夜、夫のスマホを覗き見すると知らない私がいた…その正体を知って涙が止まらない【短編小説】

  • 2025.10.9
深夜、夫のスマホを覗き見すると知らない私がいた…その正体を知って涙が止まらない【短編小説】

疑いなんて、ほんの出来心だった

結婚して3年目の夫・誠也。
仕事は忙しいけど、まじめで誠実で、私はずっと信じていた。

……はずだった。

最近、帰宅が遅くなり、スマホを肌身離さず持ち歩くようになった。
寝るときも、充電ケーブルをベッド脇に持ってくるようになった。

「そんなにスマホ、大事なの?」
つい、心の中でつぶやいてしまう。

そしてある夜、誠也がシャワーに入っている隙に、
私はそのスマホを手に取ってしまった。

トーク履歴に残っていた“知らない私”

通知も、ロックも、何もかかっていなかった。
恐る恐るLINEを開くと、固定されたトークにひとつの名前。

「葵」──私の名前。

でも、そのトークの中身は、私の知らない言葉で埋め尽くされていた。

「仕事きつくない? 無理しないでね」
「今日のごはん、ちょっと焦がしちゃった(笑)」
「来月の記念日、どこ行こうか?」

どのメッセージも、私の口調にそっくり。
でも送信日時を見て、息が止まった。

全部、2年前の日付だった。

スマホの奥にいた“昔の私”

どうやら、誠也が古いスマホからデータを引き継いだとき、
過去のバックアップもそのまま残っていたらしい。

そこには、まだ新婚だった頃の私がいた。
疲れて帰る夫に「おつかれさま」と送り、
休みの日にはお弁当を作って、写真を送っていた。

今の私は──そんなメッセージ、いつから送っていないだろう。

見つけたのは浮気の証拠じゃなかった。
見つけたのは、夫を一番大切にしていた頃の自分だった。

スマホを閉じて、隣の寝室に戻る。
誠也はいつも通り、無防備な寝顔で眠っていた。

私はその手をそっと握りながら、涙があふれた。
「ごめんね、私の方が、変わってたのかもしれないね。」

 

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

 

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

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