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「ほんの数㎝ずれるだけで、使いやすさが劇的に高まる」料理研究家・牛尾理恵さんのラクラク【持たない暮らし実例】

  • 2025.10.8

「ほんの数㎝ずれるだけで、使いやすさが劇的に高まる」料理研究家・牛尾理恵さんのラクラク【持たない暮らし実例】

自分らしい“持たない暮らし”を楽しんでいる方の実例を紹介します。話題の新刊『捨てて、やめてラクになる 私らしい「持たない暮らし」』から抜粋してお届けするのは、料理研究家の牛尾 理恵さん。今回は、「持たないことでラクになったこと」と「これからの暮らし」について伺いました。

PROFILE
牛尾理恵さん(料理研究家)
病院の食事指導を行う栄養士、料理家の助手を経て、現在は料理研究家、栄養士、フードコーディネーターとして幅広く活躍。筋トレで体質改善に成功した経験から、健康的でおいしいレシピを考案。『毎日、朝ラク10分弁当』(主婦の友社)など著書多数。
Instagram:@rieushio

「持たないことでラクになったこと」は、家事

家事を手放すというより、心地よく暮らすことが優先です

毎朝の掃除機とモップがけは、長年変わらない牛尾さんの家事ルーティンです。

「ロボット掃除機を使わないのは、掃除機を自分でかけることで家の隅々まで目が行き届くから。補修が必要な部分、念入りに掃除したい部分に気づきやすいのです。掃除が好きなタイプなので、この手間は苦になりません。見えているものが多すぎるとやはり脳が疲れるので、整理して扉の中にしまっておくことも心がけています」

牛尾さんにとって、家事は単に減らしたいものではありません。家をすっきり整えるための一要素です。

用途別にいくつもの洗剤を使い、ストックするのはやめました。毎日こまめに掃除するのだから、強力な洗剤は不要。重曹、セスキ、クエン酸、それにアルコールがあれば十分です。

カーペットクリーナー入れは、元バッグ。「ちょうどいい」とひらめき、取っ手とフタを自分で外しました。気に入って買ったのだから、どんな形でも使い続けたいと思っています。

数を厳選しているからこそ、使いやすく位置調整できます

洗面台の鏡裏にはヘアドライヤーやスキンケア用品を収納。扉を開き、右手で最も取り出しやすい位置に春夏は日焼け止めを配置しています。冬はボディクリームと位置を交換。ほんの数cmずれるだけで、使いやすさが劇的に高まります。こうした工夫も、置くものの数を絞っているからできること。

化粧品は小さなボックスに集約。このまま旅行にも持参します

メイクは社会人としてのマナーを満たせば最低限でいい、と思っています。だからボックスにおさまる数しか持っていません。リップとチークは兼用。このボックスは海外旅行先で買ったものですが、日常の収納兼ポーチとしての役割も果たしてくれています。旅行の際もわざわざ詰め替えることなく、このままトランクの中へ。

本当に欲しいものは、じっくり待てば運命の出合いがあります

長期用トランクはグローブ・トロッターでなければ所有しなくてもいい。そう思うほど、強い憧れを持っていました。高価なので縁がないかもしれないと思っていましたが、偶然立ち寄ったアンティーク店で発見。状態も価格も納得できたため購入しました。頻繁に使うものではないけれど、本当にいいものだけを持つという思いを体現してくれているアイテムです。

欲張らず、シンプルに暮らしたい。タスクやスマホアプリも最小限です

心地よさは、暮らしを複雑化させないことで手に入るもの。ものを持ちすぎないのは当然ですが、スケジュールやタスクも同じです。詰め込みすぎず、仕事も抱えすぎないように心がける毎日です。スマホアプリは、たとえ得であっても安易にダウンロードしないように。パソコンのホーム画面も、乱雑にならないようアイコンの配置にはこだわっています。

これからの暮らし

私を幸せにしてくれるのは自分自身。収納の余白ではありません

牛尾さんはシャツと紺色パンツ、ドレスという自身の定番コーデに縛られることを手放しました。

「50歳を迎える少し前から、シンプルで無難なスタイルが似合わないと感じるように。人前に出る仕事なのだから落ち着いた格好でいなければ、とセルフイメージを固めすぎていたのかもしれません。どうせ似合わないなら、これからは少し遊び心を加えてフリルや柄物も楽しもうと思っています」

所有するものの数や、持ちものへのこだわりが幸せのバロメーターではありません。

「自分自身の心に敏感になり、それが満たされるように柔軟に変化していくこと。思考をクリアにするために、ものを持ちすぎず余分な手間や時間を省くことは今後も続けていくつもりです」

撮影/土屋哲朗

※この記事は『捨てて、やめてラクになる 私らしい「持たない暮らし」』(主婦の友社編)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。

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