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「高齢ママって最近の常識知らなさそ〜」見知らぬ若いママから嫌味。目撃した支援センターの職員さんが

  • 2025.10.6

娘が2歳のころのことです。娘は不妊治療を経てようやく授かった子なのですが、支援センターのオープンスペースで若いママに「高齢出産で疲れちゃうでしょ?」と言われモヤモヤ……。しかし、戸惑う私を職員さんが救ってくれたのです。

凍りつく場を救った、思いやりのひと言

娘が2歳のころ、近くの子育て支援センターのオープンスペースによく通っていました。ある日、いつものように元気いっぱいな娘と一緒に遊びに行ったときのことです。その日は少し混み合っていて、娘はあちらこちらの遊びゾーンを自由に駆け回っていました。そのとき、間違って、まだ生後6カ月前後の赤ちゃんたちが寝転がって過ごしているゾーンに入り込んでしまったのです。

「そこは赤ちゃんのゾーンだよ。あのトランポリンのほうに行こうか」と声をかけて連れ出そうとしましたが、赤ちゃんゾーンに座っていた、20代と思われる若いママさんたち5~6人から、なんとなく視線が集まっていました。

そのうちのひとりのママに「あれ~ずいぶんお姉さんだね。ここは赤ちゃんゾーンですよ、危ないから出てください」と鼻で笑いながら声をかけられ、なんだか嫌な言い方をするなと思いつつも「すみません、赤ちゃんたちびっくりしちゃいますよね」とすぐに謝りました。

娘を誘導しようしたとき、そのママはさらに私に「大変ですね~。高齢なママは子どもに振り回されたらすぐ疲れちゃうんですね〜。子どもが入っちゃいけないゾーンに入っても止められないんですね〜。最近の子育て常識とか、わからなかったりするんですか? お子さん、何人目ですか?」と小馬鹿にしたような口ぶりで聞いてきたのです。

確かに赤ちゃんのゾーンに入ってしまったことは申し訳ないですが、高齢と言われたことと嫌味な発言にびっくりして、「え? 今のって、どういう意味? 私に子育ての常識がないってこと!?」と頭の中で疑問が次々に浮かび、モヤモヤ……。私は28歳から不妊治療を始め、娘は32歳のときにようやく生まれてきてくれた子。「1人目ですけど……」と答えると、「なぁんだ、1人目なんですね。だから支援センターのことよくわかってないんだ」とそのママは言います。周囲にいた他のママたちは、気まずそうな表情で凍りつきます。私はとっさに笑って受け流すしかありませんでしたが、内心はかなり傷ついていました。

すると、その様子を見ていた支援センターの60〜70代くらいの白髪の女性スタッフが「元気な子でいいじゃない! ママさんだって、ちゃんとすぐに移動しようとしていたし。それに、親が何歳だろうと関係ないわよ。ここにいる子はみんな、愛されて育ってる幸せな子たちよ」と言ってくれたのです。続けて「私も40歳手前で産んだから気持ちはわかるわ。若いママは体力があるけれど、年齢を重ねたママには豊富な人生経験がある。どちらがいいとかはないのよ」と言うその女性の言葉に、救われた気持ちになりました。

「ありがとうございます」と伝え、さきほどのママを見てみると、気まずそうにしています。さらに、別のママが「お話の仕方とか、落ち着いててすごく素敵だなって思いました。見習いたいです」と言ってくれたのです。その言葉に肩の力が抜けたのを覚えています。結局、嫌味な言い方をしてきた若いママは、気まずさからか視線をそらしてずっとスマホを見たままだったので、私はそのグループから離れて遊ばせ、穏やかに過ごしました。

年齢や経験も異なるママ同士での会話は、たったひと言でうれしくもなれば、傷つくこともあると思います。だからこそ、ふとしたやりとりの中でも、思いやりある言葉を交わせる人でいたいと感じた出来事でした。

著者:長嶺りょう/30代・主婦。3歳の女の子を育てるママ。寝る瞬間までおしゃべりを続ける娘の横で白目を剥きながら、大好きな推しのことを考えて現実逃避中。

作画:Pappayappa

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年6月)

ベビーカレンダー編集部

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