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老化防止、便秘改善、美肌、…豆を「食べない理由」が見つからない!

  • 2016.5.11
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ひよこ豆で作るフムスが流行るなど、豆にはヘルシーなイメージがありますよね?

しかし、実はまだ日本人の豆の摂取量は不足がち。それどころか『健康日本21』で豆の摂取目標量が策定された平成9年の成人における1日の豆類の摂取目標100gに対して76gだったにもかかわらず、平成21年では59gとさらに減少しているのです。

そこで今回は、予防医療指導士マイスターの筆者が、改めて豆のもつ美容・健康効果についてご紹介します。

 

■便秘、むくみ、シミ、そばかす…大豆はアラサー女性にピッタリ!

タンパク質を多く含む食品は早く満腹感を得られるため、食べ過ぎの防止につながります。大豆には食物繊維も豊富に含まれているので、便秘の改善・予防にも適した食材だといえるでしょう。

よく大豆イソフラボンは女性ホルモンのような働きをするといわれますが、大豆イソフラボン自体を分解・吸収できる腸内細菌を持っているか否かでその効果は変わってくるので、残念ながら全ての人に効果が期待できるわけではありません。

その一方で、大豆に含まれる不飽和脂肪酸の“レシチン”は、細胞の老化を防止し、必要な栄養素を取り込むサポート、老廃物の排泄促進、そして肌細胞を正常に保つ働きがあるため、シミやそばかすの予防まで期待できます。

他にも、むくみを取ってくれるカリウムや、カルシウム、鉄や亜鉛といったミネラルも豊富に含まれ、ミネラル不足を指摘されている現代の食生活には欠かせない食品だといえるでしょう。

 

■特にオススメは納豆とおから

大豆の煮豆や大豆サラダもいいですが、大豆を加工することで増える有用成分もあります。

(1)納豆

納豆菌によって発酵された大豆は、発酵段階で微生物によってビタミンB2が6倍、B6が2.4倍にも増加するため、エネルギー代謝が活発になり、摂取したタンパク質や脂肪がどんどんエネルギーとして使われるようになります。

また、肌を健やかに保つナイアシンも2倍、造血や細胞の再生、ビタミンB6とともにPMSの症状を緩和する葉酸も約3倍にも増加。

もちろんカルシウムや鉄などのミネラルも大豆よりも多く含まれている優れた食品です。

(2)おから

100gあたりの食物繊維が非常に多く、大豆が6.6g、納豆が6.7gに対して、おからは11.5gもの食物繊維を含んでいるため、腸内環境を整えてくれます。

ちなみに、「牛乳よりヘルシーだから」と豆乳を飲んでいる人も多いようですが、実は100gあたりのカルシウムの含有量は大豆が79mg、納豆が90mg、おからが81mg、豆乳が15mgと他の大豆食品と比較しても非常に少ないのです。これは他の栄養素でも同じことがいえるので、動物性脂肪の摂取を控える目的以外ではあまり期待しない方が賢明でしょう。

 

■納豆ご飯は理にかなっていた

えんどう豆や小豆の主成分は炭水化物ですが、小豆などにはリジンやスレオニンといった必須アミノ酸が豊富に含まれています。必須アミノ酸は9種類あり、そのバランスよく摂ることではじめて体内で正常にタンパク質の合成が効率的に行われます。

実はリジンやスレオニンは白米に不足しているアミノ酸。米と豆類を組み合わせることで必須アミノ酸バランスが良くなり、タンパク質を効率的に吸収・再合成することも出来るようになります。

納豆とご飯、えんどう豆と米で豆ご飯、小豆と米で小豆粥やお赤飯など、日本人が古来から食べているものは栄養学から見ても非常に理にかなっているといえるでしょう。

 

カナダの『聖マイケル病院研究所』のデサウザ博士の研究によると、1日130gの豆類を食べると、ダイエットやリバウンド防止効果があることが分かったそう。

まさに今年2016年は、国連食糧農業機関(FAO)が『国際豆類年』に位置づけ、健康づくりの1つとして豆類の摂取量を増やそうという動きもある年。この機会にぜひ豆を食事にとりいれてみてはいかがでしょうか。

【筆者略歴】

※ SAYURI・・・長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。

【画像】

※ dorry / PIXTA

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