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避難生活で多発! 死亡リスクもある「エコノミークラス症候群」の予防法

  • 2016.5.8
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こんにちは、ライターのyossyです。

2016年4月14日から発生した熊本地震で、多くの方々が被害を受けました。今もたくさんの人が長期間の避難生活を続けており、いわゆる『エコノミークラス症候群』に関する心配の声もあります。

熊本県によると、4月24日の午後4時時点で、エコノミークラス症候群で入院が必要になった患者は35人。残念ながら1名が亡くなられています。

多くの場合、避難生活を強いられて車中泊をしていることが原因 になっているとのこと。

ここでは、エコノミークラス症候群に関する基礎知識と対策法をご紹介しましょう。

●エコノミークラス症候群は、肺の血管をふさいでしまう病気

そもそも“エコノミークラス症候群”というの『急性肺血栓塞栓症(きゅうせいはいけっせんそくせんしょう)』 のこと。

簡単に言うと、同じ姿勢で座り続けていると足の血流の流れが悪くなり、静脈に血栓ができます。その血栓が肺にまで到達し、肺の血管をふさいでしまう病気のことです。

症状としては、呼吸困難や胸の痛みなどを訴える人が多く、最悪の場合亡くなることもあります 。

本来“エコノミークラス症候群”は、その名の通り飛行機に長時間乗ることが原因で発症するものを指していました。

海外旅行などの長時間フライトの後で呼吸困難や胸痛を起こす人が多く見られたからです。

ただし近年は、飛行機が原因でない場合でも“エコノミークラス症候群”という呼び名が一般的によく使われます。

車中泊はもちろん、避難所生活のなかで同じ姿勢をとり続けている ことも、いわゆるエコノミークラス症候群を発生させる原因になりますので、注意しましょう。

●足のマッサージや運動、水分補給が大切

では、どのような対策をすればいいのでしょうか?

4月17日に日本循環器学会、日本静脈学会ら7学会が連名で発表した声明によれば、下記の対策が有効だとされています。

・積極的な運動(歩行)をする

・長時間自動車のシートに座った姿勢で眠らない

・時々足首の運動を行う

・ふくらはぎのマッサージを行う

・十分な水分を補給する

・可能であれば避難所で簡易ベッドを使用する

・弾性ストッキングを適切な指導の下、使用する

積極的な運動が大切……。とはいえ、避難所では激しい運動はできません。厚生労働省では、下記のような運動を例として紹介しています。

・3~5分程度歩く

・足や足の指をこまめに動かす

・1時間に1度は、かかとの上下運動(20~30回程度)をする

これらであれば、比較的手軽にできる運動ですね。

日常生活と大きく異なる避難生活においては、それまで当たり前のようにしていた運動や水分補給が難しくなってしまいます。

しかし、エコノミークラス症候群は、発症してしまうと重篤な症状が出ることもある病気。

特に、40歳以上の人や女性の発症率が高い と言われています。簡単にできる運動もあるので、ぜひできる限りの対策をしていただきたいものです。

【参考リンク】

・避難所生活の方と車中で避難をされておられる方へ | 日本循環器学会(http://www.j-circ.or.jp/topics/20160418_vte.htm)

・[46] 急性肺血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)の話 | 国立循環器病研究センター(http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/blood/pamph46.html)

・深部静脈血栓症/肺塞栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)の予防Q&A | 厚生労働(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/hoken-sidou/disaster_2.html)

●ライター/yossy(フリーライター)

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