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ママにアンケート! 「新型出生前診断」で胎児に異常があった時の考え方

  • 2016.5.5
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妊婦から血液を採取して、胎児の先天性異常を診断することができる『新型出生前診断(NIPT)』が大きな注目を集めています。

従来の出生前診断と比べて、

・早期(妊娠10週前後)に診断できる

・母体への影響が軽減される

・診断の精度が80〜90%と非常に高い

などの利点があり、より確実に胎児の先天性異常を発見することができるようになっています。

しかし、その一方で問題視されているのが、『NIPTコンソーシアム』(新型出生前診断を実施している病院グループ)が発表した「出生前診断で異常が発覚した場合の中絶率は96.5%」というデータ。

これを受けて、「出生前診断を受けることは命の選別であり、道徳に反する」という批判が数多く飛び交っています。

人によって正解が大きく異なる難しい問題ではありますが、実際にママたちはどう考えているのでしょうか。

そこで今回は、パピマミ読者のママに「出生前診断で子どもに異常が出たらどうするか」というアンケートを取ってみました!

●出生前診断で子どもに異常が出たらどうしますか?

■出生前診断で子どもに異常が出たらどうしますか?

・1位:そもそも診断を受けない……47%(150人)

・2位:中絶する……42%(134人)

・3位:事実を受け入れて産む……10%(32人)

※有効回答者数:316人/集計期間:2016年4月27日〜2016年4月29日(パピマミ調べ)

●『そもそも診断しない』が約半数

『たとえ異常が見つかっても絶対に産むから診断なんて意味ない』(20代ママ)

『子どもは天からの授かり物。それを選別するなんて非人道的な行為 です』(30代ママ)

多くのママに共通して見られたのは、「どんな結果であっても産むから診断は意味ない」という意見でした。

たしかにそういうママにとっては、事前に異常を知っても不安に思う期間が長くなるだけですよね。

深刻に悩んでいるうちに体に大きなストレスがかかり、赤ちゃんに悪影響があるという見方もあります。

また、出生前診断は35歳以上の高齢出産ママを対象に行われるため、「妊活で苦労の末授かった命を大切にしたい」という人、「異常と診断されると中絶しそうだから受けない」という人もいました。

出生前診断を受けないということは、「わが子を産む」という強い意思表示 とも取れますね。

さらに一部コメントでは、出生前診断を受けることを「罰当たり」などと厳しく批判するものもありました。

●『中絶する』という人は約4割

『正直ダウン症と診断されたら、育てていける自信がない。子どものためにも中絶してしまうかも……』(30代ママ)

『私が生きてる間はいいけど、死んだら誰が面倒みてくれるの? っていう不安があるから』(30代ママ)

『中絶する』と答えた方の多くは、「産み育てる自信がない」という理由で中絶を選択してしまうようです。

たしかに障がい児は通常の子どもと比べて育児の苦労が大きいとも言われており、精神的・金銭的な余裕がなければ過酷な家庭環境になる可能性は高いです。

しかし、一方では「中絶した罪悪感は一生消えない」 と言われるほど、女性のわが子への愛情は深いものです。

人によっては「中絶する人は命を軽く見ている」などと批判したりしますが、そんなことは決してないでしょう。

本当は産みたいという気持ちを抱えながら、子どもの心情や将来のことを隅々まで考え尽くした結果の答えが”中絶”なのであれば、誰にも責めることはできません。

●『事実を受け入れて産む』というママは約1割という結果に

自分の子どもに先天性異常が見つかっても、「事実を受け入れて産む」と答えたママは約1割となりました。

異常が発覚した場合の中絶率は9割を超えますが、なぜ彼女たちは「産みたい」と思うのでしょうか。

『どんな障害が見つかろうと自分の子には命が宿っている。中絶なんてできないよ……』(20代ママ)

『むしろ育てがいがある 、そうポジティブに捉えると思います』(30代ママ)

コメントを見ていると、もはや理屈ではなく“愛情”を信じて産みたいと思っている人が多いように思います。

金銭的に余裕がある、子どもの面倒を見てくれる親兄弟が多いなど、環境によっては決断しやすいこともあるかと思いますが、それでも先天性異常を抱えていると知りながら産む勇気はとても偉大だと言えます。

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あなただったらどんな決断を下しますか?

どの選択肢を取るにしても、決して間違った決断ではありません。子を思ってこその判断であれば、全てが正解だと言えます。

「異常が発覚したらどうするか」という出生前診断の話は、命に関わる問題であるため、議論をすることが非常に難しいテーマです。

しかし、障がい者や中絶をする女性への偏見をなくすためには、一人ひとりがこの問題について真剣に考えていく必要があると思います。

家族と、ママ友と、同僚と、この問題についてぜひ討論してみてください。

【参考リンク】

・【アンケート結果(3択)】出生前診断で子どもに異常が出たらどうしますか?(http://papimami.jp/75111)

(文/パピマミ編集部・上地)

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